ヘルスケア
2020/8/13 21:00

3か月使い切りで熱中症を回避するユニークなガジェット「熱中対策ウォッチ」を使ってみた

暑い毎日が続いています。特に今年の夏は、外出時は基本マスク生活なので、少し外を歩くだけで、身体全体が暑く感じてしまうことも……。こんなとき、頭によぎってしまうのが「熱中症にならないか」ということ。熱中症は暑熱下の危険な状況に無意識に身を置き続け、身体に熱がこもって起こるものです。つまり自覚なく突然起きてしまうものですよね。これは本当に怖いことです。

 

現在、多くの熱中症対策グッズがリリースされていますが、身体そのものを冷やすアイテムが大半です。熱中症が起こる前、危険性を知らせてくれるアイテムはないものか……と調べたところ、Biodata bankからリリースされた「熱中対策ウォッチTM」(以下TMマークは省略)という商品を発見。暑熱下、身体の熱ごもりを感知するとランプでお知らせし、避難や対策を促すというもの。ありそうでなかったこのアイテム、さっそく使ってみることにしました。

↑Biodata bankの「熱中対策ウォッチTM」、3300円(税込)

 

フィルムを抜くだけで電源オン! 約3か月間、危険時をお知らせ

筆者が使用したのは気温30度・曇り空の日中の公園。この日は朝まで雨が降っていたこともあり、湿気を強く感じ、身体を動かさずジッとしているだけでも、汗がしたたり落ちてくるような状況です。こういう日は、熱中症になりやすいような気がします。さっそく熱中対策ウォッチを使ってみることにしました。

 

パッケージから本体を出すと、まず本体裏面に電池保護フィルムのベロが見えます。これを引き抜くと起動音が鳴り、電源がオン。以降約3か月間電源がオフになることはなく、本体裏側の熱ごもりセンサーによって、熱中症になりやすい状況を感知し、知らせ続けてくれます。

 

本体部分には接触型の熱ごもりセンサーを搭載。このセンサーが装着部分の熱のこもり具合を計測してくれる仕組みになっており、一定以上熱がたまると、熱中症リスクが高まっていることをお知らせする機能を持っています。

 

さっそく腕に巻いてみました。本体裏面に体の熱ごもりを感知するセンサーがついているので、必ず腕に密着するように装着します。バンドは強力なマジックテープが5つ付いており、どのような太さの腕にもフィットします。つまり、大人はもちろん、小さなお子さんの細い腕にもしっかり装着できるというわけですね。

 

上が装着した状態。ここであらためて感じたのは、ウォッチ全体の軽さ。全体で20gと通常の腕時計よりも軽く、前述のバンドも肌触りが良いため、装着している際の違和感はないということ。見た目的な問題を無視すれば、腕時計と熱中対策ウォッチとをダブルで付るのもアリと思いました。

 

通常時は緑色点滅。危険時はアラームと合わせて赤色点滅

※ランプは合成です。

装着後の熱中対策ウォッチの動きを見てみます。起動後、約3か月の間、10秒に1回ごと緑色のランプが点滅します。この間、音は鳴らずただ淡々と緑色のランプが点滅するのみなのですが、このランプが意外と肝。

 

熱中症は、暑熱下であっても何かの作業に集中していたり、自分がいる環境や状況の判断を誤って起こったりすることも多いです。しかし、この点滅によって常時自分自身に緊張感を与えてくれ、油断させないような意識づけの効果もあると思いました。

 

※ランプは合成です。

熱中対策ウォッチが、身体の熱ごもりを察知し「危ない!」と判断すると、アラームが鳴り、12秒間赤く点滅します。一大事になる前に速やかに水分補給をしたり、涼しい場所に移動して体を休めるなどの対策を取る必要を促してくれます。

 

本体とバンドの脱着・掃除も超イージー!

本体はIPX3の基準に沿った防水機能と持っています。ただし、アラームがよく聞こえるようデバイス側面に穴が開けられていたりするので、この穴から雨や汗などの水分が入らないようにできるだけ注意が必要です。

 

ところでジトジトの天候なので、ここまでの熱中対策ウォッチの確認などで、すでに身体中に汗ビッショリの筆者でした。特に暑熱下での使用では、熱中対策ウォッチのバンド部分が汗で汚れてしまうこともありそうです。そのようなときのためでしょうか、本体とバンドとを脱着しやすいようスライド式が用いられています。余計な部品がない分、扱いやすいのが良いですね。

 

バンドは、ナイロン・ポリエステルの混合素材なので、水でジャブジャブとすすぐだけで十分。乾きも早く、汗を伴う夏場に最適な素材だと思いました。

 

熱中対策ウォッチは3か月使い切りで、原則的に使い捨て。つまり、一夏でその使命を終えてしまうというわけです。処分の仕方は、自治体基準に従っての廃棄か、購入先でリサイクル袋が設置されていれば、使用済み製品をそのまま袋に入れて処分することが推奨されています。

 

「冷やす」だけが熱中症対策ではない!

熱中対策ウォッチに搭載された、熱ごもりセンサーは、Biodata bank独自の技術で、2019年夏、世界7か国・約4000名の被験者を対象にした実証実験を元にし、開発されたものだそう。この技術が、たった3300円(税込)で提供されているというコスパにまず驚きました。そして、素材、重量ともに使いやすく、デザインも極めてシンプルでTPOを問わない点も良いなと思いました。もちろん、本体とバンドの脱着のしやすさも合理的です。

 

幸い、この日は赤いランプが点灯することはありませんでしたが、身につけていたことだけで、安心感がグンとアップしたことは事実です。熱中症対策グッズとして多く売られている「冷やす」アイテムと併用することで、暑い夏でも、心身ともに安心して過ごすことができると思います。是非チェックされてみてください!

※本製品は医療機器ではありません。
※万が一体調が優れない場合は、早めに医師にご相談ください。

 

撮影/我妻慶一

 

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