猫背などの不良姿勢が、腰痛や肩こりなどさまざまな症状を引き起こす要因となることは前回解説した通り。猫背を治すには、日頃から適度な運動を行い、正しい姿勢を保つことが大切です。
「猫背などの不良姿勢を治して、腰痛や肩こりを緩和したい」、そんな人におすすめなのが、フランスで創業150年の歴史をもつ老舗医療機器メーカー、チュアンヌの腰サポーター「ロンバファースト」です。
今回は、Jリーグのクラブでもプロトレーナーとして活躍した、姿勢矯正のスペシャリスト・田原穣さんに、このチュアンヌ「ロンバファースト」の使い方を紹介していただきます。
プロトレーナー/田原 穣(たはら・ゆたか)さん
1985年生まれ、神奈川県出身。日本スポーツ協会公認アスレティックトレーナー、鍼灸あん摩マッサージ指圧師。東京大学ハンドボール部、調布FCジュニアユースを経て、JリーグクラブのYSCC横浜、カマタマーレ讃岐のトレーナーを務める。現在は『亀田メディカルフィットネス』のトレーナーとして、これまで培ってきた経験を活かし、地域の人々の健康促進やケガ予防の指導、アマチュアからプロアスリートのリコディショニングやコンディショニングの指導などにあたっている。
スチールバックプレートが入っているのに洗濯もできる!
――今回、チュアンヌの腰サポーター『ロンバファースト』を用意しました。手に取ってみた感想はいかがでしょうか?
田原「触り心地がとてもいいですね。(生地を伸ばしながら)伸縮性もあります。腰用のサポーターやコルセットはフィット感が大事ですから。」
――伸縮性だけでなく、通気性と抗菌性を兼ね備えた素材でできています。
田原「長時間着用してもムレないのは大事なポイントですね」
――腰サポーターを選ぶポイントはありますか?
田原「素材とフィット感、そして手軽さでしょう。腰をしっかりとサポートし簡単に着脱できる。使いやすいのが一番です。その点でいえば、このサポーターは軽くて伸縮性にも優れていて、しかもワンステップで着けられるのでおすすめです」
――背面部分には反発性のあるスチールバックプレートが入っていて、しっかり腰をサポートする構造になっています。
田原「洗濯もできるんですか?」
――はい、できます。
田原「スチールが入っていながら洗濯できるのは素晴らしいですね! 運動すると腰サポーターって汚れますし、特に夏場は汗で臭くなりますから。衛生面を考えてもこのサポーターはとてもおすすめです」
――腰サポーターの着用はどういった方におすすめですか?
田原「やはり腰痛をお持ちの方ですね。サポーターをつけると痛みを軽減してくれますから」
――腰痛持ちの方がサポーターを巻く際、どのような点に注意すればよいでしょうか?
田原「強く締めると痛みが出るおそれがあるので、締め付けすぎに注意です。”心地良い”と感じるところで固定しましょう。『ロンバファースト』はマジックテープで自分好みに調整できるので、その点も高評価です」
筋肉の代わりになるサポーターを使って正しい姿勢を取り戻そう!
――体が固い方が腰サポーターを使っても問題ないのでしょうか?
田原「まったく問題ありません。私が働いている『亀田メディカルフィットネス』には、ぎっくり腰になってから、再び痛みが出るのが怖くてサポーターが外せない方もいます。そういった方にはサポーターは付けたままで、リハビリに取り組んでもらいます。ただし、ずっとつけっぱなしで生活をしていると、腰まわりの筋肉が硬くなるおそれがあります。柔軟性が失われるので長時間の使用は禁物です」
――私のように体が固くて、しかも猫背(不良姿勢)の人間でも、腰サポーターによる効果は得られるのでしょうか?
田原「腰サポーターは、猫背などの不良姿勢の方にもおすすめです。サポーターをつけると下腹部に力が入りますよね? これがいわゆる、インナーマッスル(体幹)の部分の筋肉を使っている状態です。本来、サポーターは障害予防としてうまく活用してトレーニングやリハビリを行っていけるようにするものですが、筋肉の代わりにもなります。サポーターをつけると、腹圧がかかって骨盤が立ちやすいので、正しい姿勢を保つことができます」
――腰サポーターを使って正しい姿勢で生活していれば、肩こりや腰痛も解消されるのでしょうか?
田原「そのとおりです! 我々のストレングス&コンディショニングの考え方の一つとして、“ジョイント・バイ・ジョイント・アプローチ”という理論があります。身体の関節(ジョイント)の役割は大きくモビリティ(可動性)とスタビリティ(安定性)の2種類に分けられます。モビリティ関節は可動性を保つ役割を、スタビリティ関節は安定性を保つ役目を担っています」
――“ジョイント・バイ・ジョイント・アプローチ”という言葉は初めて聞きました。
田原「でんでん太鼓をイメージするとわかりやすいでしょう。背骨や腰の腰椎骨盤帯はスタビリティ関節(安定性)で、でんでん太鼓の持ち手の部分です。肩や股関節はモビリティ関節(可動性)で、でんでん太鼓に結びついている小鈴や玉の部分です。物理的に、スタビリティ関節が安定していなければ、モビリティ関節はうまく動きません。言い換えれば、体幹(軸)の部分(棒状の持ち手の部分)が安定していれば、肩や股関節がスムーズに動くようになります。このように体が正常に機能している状態であれば、肩こりや腰痛も解消されます」
――なるほど! 腰サポーターにはいろんな使い方があるんですね! さっそく私もこの『ロンバ ファースト』を使って正しい姿勢を取り戻します!
田原「長時間使用すると筋肉が硬くなるので注意が必要ですが、うまく使って腰を守りながらエクササイズをして、健康寿命を伸ばしましょう!」
あらゆる腰の痛みを軽減するサポーター
9900円(税込)
軽い装着感と弾力を兼ね備えた腰サポーター。急な腰痛からしつこい痛みまで、つらい腰をしっかりサポートします。
【スペック】
●サイズ
・サイズ1:ウエスト60~80センチ
・サイズ2:ウエスト75~95センチ
・サイズ3:ウエスト90~110センチ
・サイズ4:ウエスト105~125センチ
※背部の高さは全サイズとも26センチです。
●色
ブラック
機能に関する3つのポイント
人間工学に基づいたデザインで腰をガード
人間工学に基づいたデザイン(スマートアングル)を採用。座った姿勢でも快適さは変わらないため、長時間のデスクワークの負担から腰をガードします。
背骨を正しい位置に調整するスチールバックプレート
反発性の高いスチールバックプレートを採用し、肋骨と腰のラインにしなやかにフィット。背骨を正しい位置に整えます。
薄さと軽さを実現するシームレス縫製
軽量で薄い生地をシームレスに縫製し「軽い・薄い・目立たない」を実現。快適な着け心地を実感できます。
【使用目的】
・デスクワークによる腰への負担を軽減したい方
・急性腰痛・慢性腰痛に悩んでいる方
・脊柱管狭窄相などの痛みがある方
インタビュー・文/小須田泰二 撮影/中田 悟