パンが大好きなわが家では、ずいぶん前からホームベーカリーを愛用しています。自宅でパンを作れば、添加物や保存料の心配をする必要はないですし、気分によってレシピの変更も可能。万が一アレルギーの子どもが遊びにきても対応できますし、なんといっても焼きたてのパンはおいしい! できあがり直後のアッツアツの食パンは、切るのも難しいくらい柔らかくフワフワ。口に入れるととろけるようなおいしさを味わえます。この「焼きたて10分」のおいしさは、どんなに評判のパン屋でもかなわないのでは? と思うほど。そのおいしさに自分も幸せになりますが、旦那が本当においしそうに食べる表情を見ていると、こちらまで楽しくなってきます。ホームベーカリーを買ってよかった、としみじみ思う瞬間ですね。
ホームベーカリーの新製品と10年前の機種は何が違う?
さて、そんなわが家ですが、ホームベーカリーのモデルは非常に古いものを使用しています。古いといっても、操作は材料を入れてスイッチを入れるだけ……と手軽ですし、パンの味にも不満はありません。とはいえ、毎年出てくるホームベーカリーの新製品を見るにつけ、「実は、買い替えたほうがいいんじゃないの?」と不安になっているのも事実。ただ、買い替えてみて、機能がほとんど変わらないなら意味がないですし、それだとわざわざ新品を買った出費が痛すぎます。買い替えの価値があるのか、確かめるためには実際に最新機種と古い機種を比べてみるしかない……。そこで、10年前に発売されたパナソニックの「SD-BM101」と、最新ホームベーカリー「SD-BMT1001」を、実際に使って比べてみることにしました!
まずは機能の違いをチェック!
2製品を比べてみたところ、意外にも見た目や構造はあまり変わっていないようです。ただし、歴然とした差があったのがメニュー数。SD-BMT1001には、10年前のSD-BM101にはないメニューが数多く追加されています。追加されたのは「サンドイッチ用食パン」「マーブルパン」「ライ麦パン」などのパンのメニューだけでなく、「生チョコ」「ジャム」「あん」など、その他のメニューも豊富で、様々な生活シーンで使えそうです。なかでも、特に気になるのは「60分パン」と「8分スピード生地」、そして「パン・ド・ミ」です。
予約を忘れても「60分パン」があるじゃない!
さて、通常ホームベーカリーで朝に食パンを食べようと思ったら、前日の夜に予約セットします。なぜなら、パン作りは「練り」「発酵」と複雑な工程があり、焼き上がるまでに時間がかかるからです。ただし、ホームベーカリーが便利なのは、放っておいてもパンができていること。前日に材料さえ入れておけば、香ばしいパンの香りで目覚め、そのまますぐに焼きたてのパンが味わえる……そんな幸せな朝が実現します。ただ、困るのが、朝起きて「予約をし忘れた!」という時。その場で作り始めたら、できあがるのは昼になってしまいます。ところが、新モデルは60分でパンが焼ける、その名も「60分パン」を搭載。これなら、シャワーや準備をしている間に焼きあがります。
60分パンを作ってみたところ、イーストをぬるま湯で溶く必要がある点が少々面倒でしたが、本当に60分で完成! 今まで毎回4時間かけていたので、これにはただただ驚きです。ただし、味は「いつもの食パン」とは多少の違いが。パナソニックのホームベーカリーで作る食パンは、ふんわりと軽い口当たりをしているのですが、60分パンはキメが詰まっているイメージ。ヨーロッパのどっしりしたパンが好きな人が喜ぶタイプだと感じました。時短になるだけでなく、いつもと違った味わいが堪能できるのも楽しいですね。
8分で生地ができるからご飯を炊くより早い!
もうひとつ注目したのが「8分スピード生地」コースです。ホームベーカリーで作る生地は、粉から作っているので、安全・安心なうえ、手作りの風味が楽しめるのが魅力ですね。実は、10年前のSD-BM101にも生地コースはあるのですが、こちらは生地が完成するまでに1時間ほどかかりました。ですが、新モデルは何と8分! もちろん、発酵が進んだふわふわの生地にはなりませんが、クリスピーピザやトルティーヤの生地などが作れます。8分といえば、ご飯を炊くより早いので「今日のお昼は、トルティーヤのラップサンドにしようか」などという選択肢もできてきますね。しかも、これだけ簡単に作れるのに「生地からトルティーヤを作ってみた」なんてSNSにアップしたら、かなり女子力が高そうに見えませんか?
一番肝心な食パンの味はどう違う?
ホームベーカリーが一番活躍するのは、我が家ではなんといっても食パン。そこで、両製品で食パンを作ってみたところ……ほとんど同じ味でした。
ところが、この結論を覆してくれたのが「パン・ド・ミ」コースの存在です。パン・ド・ミとは「パンのクラム(中身)を楽しむパン」だそうで、その専用コースは10年前には搭載されていませんでした。早速作ってみたところ、見た目は普通の食パンなのですが、皮が薄くパリっとしていて、中身はソフトできめ細やか。食べてみればわかりますが、普通の食パンとは全然違う! しかも、一斤のパンに、なんとドライイーストを1.4gしか使いません。これは普通の食パンに使用するイーストの半分。そのぶん、焼き上がりまでの時間は約5時間とやや長めですが、後味がとてもよく、胸がすくような香ばしい風味が感じられ、小麦粉のおいしさがダイレクトに伝わってきます。これはまさにワンランク上の味。いままでは、通常の「食パン」コースのパンもおいしいと思っていましたが、このパン・ド・ミを味わってしまうと、物足りなさを感じてしまいます。
ちなみに、パン・ド・ミのメニューには、通常の「パン・ド・ミ」のほか「もちもちパン・ド・ミ」と「ふんわりパン・ド・ミ」が用意されています。どのコースもおいしいですが、筆者が特に感激したのが「もちもちパン・ド・ミ」。その名の通り、柔らかいのに絶妙な弾力があるパンで、いくら食べても飽きませんでした。
ここまでの差があるか…最新モデルのメリットは絶大だった!
試して初めてわかったことですが、10年前の機種と最新機種で、ここまで差があるとは知りませんでした……。最新モデルでは、60分パンコースや8分スピード生地コースなど、あると便利なメニューがとにかく豊富。8分スピード生地コースは、安心・安全な生地が自宅で作れるうえ、レシピも多く、思い立ったらすぐに作れる点が気に入りました。いままではピザといえば宅配を使っていましたが、これからは自作ピザが食卓にのることが増えそうです。
今回は使っていませんが、SD-BMT1001はこのほかにも「サンドイッチ用食パン」や「ハーフ食パン」など、便利なメニューがまだまだあります。10年前の機種ではなかったジャムやコンポート、生チョコやあんなどのコースも用意しており、活躍の範囲も格段に広がりました。こうした時短メニューの搭載、汎用性の高さを見ると、この10年でホームベーカリーの実用性は格段にアップしたことがわかります。もはや一家に一台、なくてはならない家電に進化したといえるでしょう。
そして何より衝撃的だったのが、最新モデルで焼くパン・ド・ミのおいしさ。焼きたては、特に口当たりが軽く感じられ、一斤をまるごと夢中で食べてしまうほどのおいしさです。このパン・ド・ミを毎日食べられるというだけでも、SD-BMT1001は魅力的。逆に言えば、最新モデルに買い替えるのをためらっていると、本機で得られるはずだった幸せを毎日少しずつ損しているのでは? とさえ思います。また、いまなら発売30周年を記念して、本製品の購入者にはパンミックスがもらえるキャンペーンを実施中とのこと。もはや、いま買い替えない理由を探すほうが難しいですね。使ってみて実感しましたが、SD-BMT1001は、それほど価値のある製品です!
【関連情報】
SD-BMT1001の購入者にパンミックスがもらえるキャンペーン「もれプレ」の詳細はコチラ(サイトは4月1日にオープン)
パナソニックホームベーカリー30周年記念の特設ページはコチラ
【URL】
パナソニック SD-BMT1001 http://panasonic.jp/bakery/
撮影/石上 彰(gami写真事務所)