家電
掃除機
2017/7/20 17:37

エレクトロラックスの掃除機の評判は本物だった!「エルゴラピード・リチウム ベッド・プロ・パワー」徹底レビュー

本サイトでは、最新コードレス掃除機のなかでも、特に人気の高い5機種を集め、9項目で徹底的に比較・検証した記事を連載してきました。今回は、1台3役で独自機能も満載のエレクトロラックス「ergorapido Lithium Bed Pro Power(エルゴラピード・リチウム ベッド・プロ・パワー) ZB3234B」に注目し、そのテスト結果を振り返っていきます。

 

テストしたエレクトロラックスの掃除機はこちら

1台3役で使えて毛がらみカット機能も便利!

20171406-s3 (3)

エレクトロラックス

ergorapido Lithium Bed Pro Power(エルゴラピード・リチウム ベッド・プロ・パワー)  ZB3234B

実売価格4万4150円

ふとん専用ノズルを搭載し、スティック、ハンディ、ふとんクリーナーの3役で使える機種。豊富なアタッチメントを付属し、家中を快適に掃除できます。標準モードで最長45分の掃除が可能。ブラシへの毛がらみをカットし吸引する「ブラシロールクリーン機能」も装備しています。●サイズ/質量:W263×D150×H1070mm/2.6kg

 

エレクトロラックスの掃除機 テストその1 フローリングでの吸引力は?

短時間でほとんどのゴミを捕集できる優秀な結果に

今回のテストは、フローリング上の幅45cm×長さ90cmの範囲にタブレット100粒、重曹20g、長さ5cm×幅1〜2mmに細長く切った紙ゴミ2gを撒き、床面を1回走行。どれだけゴミが取れたかを検証しました。掃除方法は、まず中央を前進したあと、左側のゴミを後退しつつ集じん、最後に右側に移って前進しながら集じん。通常の掃除に比べてゴミの量が格段に多いため、掃除機には極めて負荷のかかるテストです。運転モードは、電源を入れたときにデフォルトとして設定されているモードを使用しました。

↑このような状態の床でテストします
↑このような状態の床でテストします

 

強モードでテスト。こちらもヘッドと底面の隙間が狭いせいか、タブレットと紙ゴミが前方にどんどん溜まっていきました。一方、重曹は吸い残しがわずかに床に残る程度で、集じんは問題なく行えています。

20171406-s3 (12)

本機はヘッドが大きく、また、タブレットが邪魔になって、ヘッドをバックさせながらの掃除が難しかったため、ヘッドを浮かせて一度足元に戻してから左側に移り、その後、前方に掃除機を走行させて走行。短時間で、しかもワンストローク+α(最後にヘッドをひねる動きのみ追加)で、ほとんどのごみを除去できました。床にはタブレットと紙ゴミがわずかに残っているだけという優秀な結果に。

 

エレクトロラックスの掃除機 テストその2 カーペットでの吸引力は?

すべての種類をバランスよく集じんできた

今回はカーペット上の幅45cm×長さ70cmの範囲に、タブレット100粒、重曹20g、長さ5cm×幅1~2mmに細長く切った紙ゴミ1gを撒き、カーペット上を走行。どれだけゴミが取れたかを調べました。

 

今回は、より過酷なカーペットでの掃除ということで、全体にゴミの取れ方が良くないことが予想されるため、フローリングに比べてより長い時間をかけてテストすることに。掃除方法は、まず中央を前進したあと、左側のゴミを後退しつつ集じん、最後に右側に移って前進しながら集じんしました。さらに、一度の走行で掃除を終えるのでなく、30秒間掃除を続けました。運転モードは、電源を入れたときにデフォルト設定されているモードを使いました。

↑カーペット上にこのようにゴミを撒いて、検証しました。使用するカーペットは毛足が短いものの、重曹は繊維の奥に沈み、紙ゴミも毛に絡まりがちです
↑カーペット上にこのようにゴミを撒いて、検証しました。使用するカーペットは毛足が短いものの、重曹は繊維の奥に沈み、紙ゴミも毛に絡まりがち。テストとしては過酷な状況です

 

強モードでテスト。ヘッドが広く重心も低いせいで、カーペットの掃除は他機種より快適です。まず中央を掃除機がけしましたが、タブレットも紙ゴミもまずまずしっかり吸引しています。

↑最初に中央を一回走行。紙ゴミがまだ残ってはいますが、タブレットはかなりスムーズに除去できていました
↑最初に中央を一回走行。紙ゴミがまだ残ってはいますが、タブレットはスムーズに除去できていました

 

全体を一回掃除機がけし終えた状態で(ちなみに約22秒かけて掃除しています)、完璧とは言わないまでも、かなり満足のいく集じんを行ってくれました。このモデルの場合、ヘッドを浮かすのは難しいですが、浮かさなくてもタブレットは着実に除去できていました。

 

結果は優秀で、前方にタブレットが10個ほど、紙ゴミが途中にいくらか残る程度でした。時間はある程度かかりますが、カーペットの掃除には一番適している機種だと思われます。ただ、カーペットの端にきたときにヘッドを引くと、端がヘッドに吸い付いてめくれ上がることがしばしば。カーペットの掃除にはある程度コツが必要なようです。

↑テスト終了時の状態。タブレットも紙ゴミも「やや残っている」といった程度で、今回試したなかでは最も優秀な結果を残しました
↑テスト終了時の状態。タブレットも紙ゴミも「やや残っている」といった程度で、今回試したなかでは最も優秀な結果を残しました

 

#写真15 ヘッドの裏側 ↑ZB3234Bのヘッドの裏側。硬質なブラシとブラシ専用モーターを搭載しており、これでカーペットのゴミも強力にかき取ります。吸い込み口の幅は207mmです
↑ZB3234Bのヘッドの裏側。硬質なブラシとブラシ専用モーターを搭載しており、これでカーペットのゴミも強力にかき取ります。吸い込み口の幅は207mmです

 

エレクトロラックスの掃除機 テストその3 操作性は?

丁寧な掃除には最適だが狭い場所やベッドの奥などは苦手

他の4モデルとは違い、本機は環状のハンドルでなく棒状のグリップを持って操作するのが特徴。重心は低く安定していて、なおかつブラシの回転力で軽快にヘッドが動かせるので、操作感は見た目よりずっとスムーズです。ヘッドは左右に各90°以上回転し、ゴミがある場所にサッと向かえます。テーブルや椅子の脚周りは、軽量タイプのように「ササッ」と掃除することはできませんが、ゆっくり丁寧に掃除すれば一度で確実に集じんするので、掃除時間は軽量タイプとそれほど変わりないと思います。

↑棒状グリップを採用し、前後の動きは軽快。グリップを捻ると、ヘッドを左右に動かすことができます
↑棒状グリップを採用し、前後の動きは軽快。グリップを捻ると、ヘッドを左右に動かすことができます

 

↑ヘッドが左右180°動く「180°イージー・ステア・ヘッド」を搭載。首振りの可動域は5モデル中最大です。どっしりとした見た目ですが、比較的細かな動きにも対応できます
↑ヘッドが左右180°動く「180°イージー・ステア・ヘッド」を搭載。首振りの可動域は5モデル中最大です。どっしりとした見た目ですが、比較的細かな動きにも対応できます

 

低い隙間の掃除に関しては、本体を低く倒してもヘッドが浮かない工夫がされていますが、本体自体の厚みがあるので、ペタッと寝かせて掃除はできません。ソファやベッドの下などは、付属のアタッチメントを使って行うのがいいでしょう。

↑スティックの筐体にハンディ機を内蔵する構造で、他機種より厚みがあります。そのため、ベッドの下などは、あまり奥まで掃除できません
↑スティックの筐体にハンディ機を内蔵する構造で、他機種より厚みがあります。そのため、ベッドの下などは、あまり奥まで掃除できません

 

ちなみに本機は、今回テストしたなかでは唯一の「自立タイプ」。スタンドなしでも床の上に立てて置けるうえ、掃除中にちょっとものをどかしたりするときに便利です。

 

充電時間は4時間。運転時間は通常モードで約45分、強モードで約15分です。ただし、通常モードはややパワーが物足りない感はあるので、状況に応じて使い分けるといいでしょう。

↑本体を前側に倒すと、ヘッドと本体のジョイント部がロックされ、掃除機を自立させることができます。床の上のモノを片付けながら掃除する人には最適です
↑本体を前側に倒すと、ヘッドと本体のジョイント部がロックされ、掃除機を自立させることができます。床の上のモノを片付けながら掃除する人には最適です

 

エレクトロラックスの掃除機 テストその4 ゴミ捨て・メンテのしやすさは?

自立状態でダストカップが外せてメンテをラクにする機能も魅力

ダストカップ容量は0.5ℓ と比較的大きめ。連続運転時間が長く、広い面積を掃除できるだけに、集じん容積が大きいのは助かります。本機でうれしいのはゴミ捨ての際、ハンディ部を分離しなくてもダストカップが外せる点。そのため、自立させたままダストカップを抜き取り、あとは中のフィルターを取るだけでゴミが捨てられます。

↑写真左からダストカップ、プレフィルター、ファインフィルター。メッシュ状のプレフィルターで綿ゴミなどある程度までの大きさのゴミを濾し取り、ファインフィルターでハウスダストなど微細なゴミを捕集します
↑写真左からダストカップ、プレフィルター、ファインフィルター。メッシュ状のプレフィルターで綿ゴミなどある程度までの大きさのゴミを濾し取り、ファインフィルターでハウスダストなど微細なゴミを捕集します

 

↑ファインフィルターの中央にあるタブを引っ張るとフィルターが収縮。離すとフィルターが元に戻り、その振動でフィルターについた微粒子ゴミが落ちます。写真では中が見えるようにフィルターを外してゴミを落としていますが、普段はダストカップにつけたまま落としたほうが、ゴミが舞わずに済みます。微粒子ゴミに直接触らず除去できるのはうれしい点
↑ファインフィルターの中央にあるタブを引っ張るとフィルターが収縮。離すとフィルターが元に戻り、その振動でフィルターについた微粒子ゴミが落ちます。写真では中が見えるようにフィルターを外してゴミを落としていますが、普段はダストカップにつけたまま落としたほうが、ゴミが舞わずに済みます。微粒子ゴミに直接触らず除去できるのはうれしい点

 

ヘッドブラシのメンテでは、「ブラシロールクリーン機能」が大きな魅力。ヘッド上部のスイッチを足で踏むだけで、ブラシに絡みついた髪の毛やホコリを自動でカットます。ただ、太い糸などは取り除けないため、ハサミで切って除去する必要があります。ちなみにヘッドブラシの着脱は、ダイソン同様ベルト駆動でないため、取り外しがとてもスムーズでした。

 ↑ヘッド右側にある「PRESS」と表示されたスイッチを足で5秒間踏むと、ブラシ内部のカッターで絡まったゴミを切ってから吸引します
↑ヘッド右側にある「PRESS」と表示されたスイッチを足で5秒間踏むと、ブラシ内部のカッターで絡まったゴミを切ってから吸引します

 

【テストその5 設置性・運転音は?】

床に充電台を置くタイプだが設置スペースは比較的コンパクト

5機種の中では唯一、充電台に乗せるタイプの掃除機。他機種よりヘッドが大きいぶん、やや場所を取るように思いますが、実際の充電台のスペースはA4サイズと、まずまずコンパクトです。設置時もちょっと触った程度では倒れず安定しています。

↑本体後部の穴に、充電台のフックを差し込んで固定させます
↑充電台のフックを、本体後部の穴に差し込んで固定させます

 

また、本機は自立型なので、スタンドなしでも立てておけます。充電する必要がなければ、掃除後の置き場所は自由自在。また掃除中でも、ものをどかすときは、さっと立てれば済むので便利です。

↑本体のスティック部分を前に倒すとヘッドの可動部にロックがかかり、掃除機が自立します。スティック部を後ろに引くとロックが解除、再び掃除できるようになります
↑本体のスティック部分を前に倒すとヘッドの可動部にロックがかかり、掃除機が自立します。スティック部を後ろに引くとロックが解除、再び掃除できるようになります

 

ちなみに次回にも触れる予定ですが、本機は付属のアタッチメントが豊富。現状ではそれらをまとめる収納具がないのが残念なところです。うまく充電台にまとめて収納できれば、より本機の優位性が生きるでしょう(※)。

※隙間ノズルとブラシノズルは本体の後ろに取り付けられます

 

運転音に関しては、高域の耳障りな要素は少ない印象ですが、モーター音が気になるというか、中音域がやや大きく出ている印象です。

 

エレクトロラックスの掃除機 テストその6 独自性・汎用性は?

LEDライトやふとん掃除専用ヘッドなど独自機能を満載

今回試した中では唯一の自立タイプ。掃除中にモノを動かしたいときにさっと立てた状態で置けるのは本当に便利。また、今回テストした5機種の中では唯一ヘッド前面にLEDライトが付いていて、暗い場所での掃除で大活躍します。

↑掃除中に本体を前に傾けると、90°近くでヘッドと本体のジョイント部にロックがかかり、自立します
↑掃除中に本体を前に傾けると、90°近くでヘッドと本体のジョイント部にロックがかかり、自立します

 

↑ヘッド前面のLEDライトで、ベッドやソファの下、納戸など暗い場所のゴミやホコリの有無を確認しながら掃除
↑ヘッド前面のLEDライトで、ベッドやソファの下、納戸など暗い場所のゴミやホコリの有無を確認しながら掃除

 

さらに本機は、ベッド・プロ・パワーUVノズルを新搭載し、布団掃除まで可能になりました。ブラシの毛がらみを解消する「ブラシロールクリーン機能」もエレクトロラックス独自の機能。面倒なブラシ掃除の手間を軽減できるので、実用性が極めて高いです。

↑スティックからハンディ掃除機部分を外し、「ベッド・プロ・パワーUVノズル」を装着。UVライトはノズルのUVボタンを押すことでオン/オフできます
↑スティックからハンディ掃除機部分を外し、「ベッド・プロ・パワーUVノズル」を装着。UVライトはノズルのUVボタンを押すことでオン/オフできます

 

↑運転中にヘッドの「PRESS」ボタンを押すと「ブラシロールクリーン機能」が稼働。ブラシに絡んだ毛を切って吸引してくれます
↑運転中にヘッドの「PRESS」ボタンを押すと「ブラシロールクリーン機能」が稼働。ブラシに絡んだ毛を切って吸引してくれます

 

布団用ノズルなどアタッチメントが豊富で汎用性は高い

本機は布団クリーナーがついた1台3役モデルで汎用性は高いです。アタッチメントも延長用ホース、ロング隙間ノズル、布団用ノズル、ブラシノズル、隙間ノズルと豊富に用意されています。布団用ノズルはソファやカーテン、服などに付いた花粉やハウスダストの除去に最適です。

↑写真左からブラシノズル(隙間ノズル)、ロング隙間ノズル、布用ノズル(上)、ベッド・プロ・パワーUVノズル(下)、延長用ホース。ブラシノズルはブラシ部分を外すと、隙間ノズルとしても使えます。
↑写真左からブラシノズル(隙間ノズル)、ロング隙間ノズル、布団用ノズル(上)、ベッド・プロ・パワーUVノズル(下)、延長用ホース。ブラシノズルはブラシ部分を外すと、隙間ノズルとしても使えます。

 

エレクトロラックスの掃除機はこんな人におすすめ

モノの移動が多い&広い面積を快適に掃除したい人に

ZB3234Bはスティック掃除機では貴重な自立するタイプ。掃除中に椅子やモノをちょっと移動したいとき、本体を立てたまま置いておけるため、掃除がとてもスムーズです。

↑掃除中に本体を前に傾けると、90°近くでヘッドと本体のジョイント部にロックがかかり、自立します
↑掃除中に本体を前に傾けると、90°近くでヘッドと本体のジョイント部にロックがかかり、自立します

 

本体質量は2.6kgとやや重めですが、重心が低いのとヘッドブラシの推進力で、軽く前に押すだけで快適に掃除できます。左右の首振りもスムーズで、テーブルなどの脚回りのゴミもしっかり集じん可能。軽量タイプのようにゴミのあるポイントをサッと掃除するのでなく、床全体を丁寧に掃除するのに向いています。また、ヘッドにLEDライトを搭載し、暗い場所の掃除にも対応。床面の掃除に関しては、かなり機能が充実していると言っていいでしょう。ただし、本体に厚みがあるため、ベッドの下など高さのない空間の掃除は苦手です。

 

「吸引力」テストでは、フローリングでのタブレットの集じんにやや手間取ったものの、概ね良好な結果を残しました。特に、紙ゴミの集じんに関しては本機が最も優秀で、タブレットの集じんにすぐれたダイソンと好対照です。

 

さらに本機は、東芝と並ぶ汎用性の高さも魅力。スティック本体にハンディ掃除機を内蔵し、高機能なふとん掃除専用ヘッドも付属。1台3役で使えます。アタッチメントも定番の隙間ノズル(ブラシノズル)のほか、布用ノズルや延長用ホースなど多彩です。

 

「ゴミ捨て」については、集じん容積が0.5ℓあるのがうれしいポイント。「メンテナンス性」では本機はこまめなフィルターの掃除が不可欠ですが、フィルター上部のタブを引っ張ってフィルターの目に詰まった微粒子ゴミを落とす機能が搭載されていて便利です。ブラシの毛がらみを自動でカットする機能もついています。

 

ちなみに本機は、床置き型の充電台にセットするタイプ。壁掛けタイプと比べると部屋に置いたときの存在感はやや大きいです。ただし、実際の設置面積はA4サイズで、それほど場所を取るわけではありません。

 

他機種に比べて重さとサイズ感がある本機は、汚れの気になる場所をサッと掃除する用途には向かないものの、「通常モード」なら(吸引力は弱くなりますが)連続運転時間が約45分になり、広い面積を掃除したい人にはダイソンに次ぐ選択肢のひとつとなります。さらに、豊富なアタッチメントを駆使して、床上からふとんまで、様々な掃除にも対応。家中のすべての掃除を1台でまかないたい人は、ぴったりの機種です。

↑写真左からブラシノズル(隙間ノズル)、ロング隙間ノズル、布用ノズル(上)、ベッド・プロ・パワーUVノズル(下)、延長用ホース。ブラシノズルはブラシ部分を外すと、隙間ノズルとしても使えます。
↑アタッチメントが豊富なのも特徴。写真左からブラシノズル(隙間ノズル)、ロング隙間ノズル、布用ノズル(上)、ベッド・プロ・パワーUVノズル(下)、延長用ホース

 

エレクトロラックス

ergorapido Lithium Bed Pro Power(エルゴラピード・リチウム ベッド・プロ・パワー)  

ZB3234Bの楽天市場での価格比較サイトはコチラ