アイロボット・ルンバは、ロボット掃除機の代名詞として、長年圧倒的な人気と信頼を獲得し続けているシリーズ。そのなかで、2017年11月発売のルンバ641は、エントリー機の位置付けになります。しかし、家電コーディネーターの戸井田園子さんは本機を「入門機とはいえ、掃除能力は十分満足」と語ります。
家電コーディネーター・戸井田園子さん
テレビや雑誌など、幅広い媒体で活躍する家電のプロ。ユーザー目線の製品評価には定評があります。
最安モデルながら買って間違いないスペック!
「基本性能は5年前の最上位モデルとほぼ同じ。行動力・判断力では『iAdapt2.0』搭載の現行上位モデルに劣りますが、高い経験値に基づいた掃除力は、他の廉価モデルを圧倒しています」(戸井田さん)
例えば本機が採用する「iAdapt」は、豊富なセンサー情報をもとに毎秒60回以上最適な動きを選んで行動します。様々な方法で狭い場所に入り込む技術、掃除終了後に確実に充電ドックに戻る技術は他社の最上位機も凌ぐほど。最新の「AeroForceクリーニングシステム」は非搭載ですが、本機はそれを「同じ場所を平均4回掃除する」方式でカバー。最大稼働時間は60分で、2DK程度の間取りなら問題なく掃除できます。
「ただ、上位機種がローラー部に毛が絡みにくい特殊素材を採用したのに対し、641はブラシ。手入れはやや面倒かも」(戸井田さん)
本機は現行ルンバ中、唯一Wi―Fi非対応。でも、スマホでの遠隔操作が不要な人なら問題ありません。
「ルンバ641は価格・性能ともに、初めてのお掃除ロボットに最適と言えます」(戸井田さん)
基本性能は5年前の最上位モデルとほぼ同じで4万円台はコスパ抜群!
アイロボット
ルンバ641
実売価格:4万3070円
高速応答プロセスiAdapt、3段階クリーニングシステムなど、1世代前の最上位機のスペックを装備。同じ場所を何度も走行し、ゴミ除去率を高めます。ゴミの多い場所を丁寧に掃除するモードや簡単に進入禁止エリアが作れる「デュアルバーチャルウォール」も搭載しています。
できるコト
●多彩なセンサー情報をもとに高速で状況を判断して行動
●ゴミの多い場所を検知したら何度も往復して徹底掃除
●ペットの水飲み場など進入禁止エリアを簡単設定
割り切ったコト
●クリーニングシステムは1世代前のものを採用
●Wi-Fiによる専用アプリを使った遠隔操作機能は非搭載
「3段階クリーニングシステム」ではエッジクリーニングブラシが壁際などのゴミをかき出し、吸込口から吸引。フィルターで微粒子まで捕集します。
本体底部中央の吸込口内の2本のブラシが協働して回転。床に貼りついたゴミやペットの毛までかき込み、ファンモーターの吸引力をアシストします。
これで十分Point
一度取り残したゴミも何度も走行し全部取り切る
高速応答プロセスiAdaptが状況に合わせて最適な動きを選びつつ、同じ場所を平均4回掃除。一度の走行では取り切れないゴミも2回、3回と違う方向から捕集し、結果、部屋中のゴミをほぼ完璧に除去します。
家具の脚まわりも!
テーブルやイスの脚にぶつかるとそのまわりを1周ぐるりと走行。エッジクリーニングブラシが脚まわりギリギリのゴミもしっかりかき出します。
壁際も!
壁際では本体が壁ににじり寄るような動きをしながら前進。エッジクリーニングブラシで壁際のゴミを前にかき出したあと、吸込口から強力吸引します。
自動でドック充電!
掃除が完了したりバッテリー残量が少なくなると、自動的にホームベース(充電ドック)に帰還して充電開始。ドックに戻る正確性は他社製品を上回ります。
カーペットも畳も!
フローリングや畳、カーペットなど床材に合わせてパワーブラシの接触面角度を自動調整。ラグや敷居など2㎝程度の段差なら軽々と乗り越えます。