夜の銀座を眼下に見下ろしながら、むさ苦しい男たちがアンダーヘアを剃るという、パナソニックの衝撃的なイベントからちょうど1年(詳細はコチラの記事をご覧ください)。再びパナソニックから1枚の案内状が編集部に届きました。今回はなんと、東京・鶯谷の「銭湯」で新製品の体験会を行うとのこと。こんなイベントは前代未聞、どんな製品なのか? 果たして写真は記事で使えるのか? といった諸々の不安と妙なワクワク感を胸に、今回も怖いもの見たさで参加してきました。
会場となる銭湯「ひだまりの泉 萩の湯」を訪れると、入り口にはパナソニックのメンズシェーバ「ラムダッシュ」マークがプリントされた暖簾がかかっていました。暖簾をくぐると、銭湯の定番・富士山とラムダッシュがコラボした絵が! しかも、よーく見ると、頂上の白い部分は雪ではなく、「泡」。その泡をラムダッシュで剃っているイメージです。ははあ、なるほど。今日の体験会の内容が少し見えてきました。
高まる「男のスキンケア」ニーズに「泡」という回答
発表会場の席に着くと、参加者ごとに体験セットが置かれていました。中央に鎮座するのは、ボディトリマーの新モデル「ER-GK70」。その両脇にはメンズシェーバーのラムダッシュの新製品「ES-ST8Q」と、新しいコンセプトで開発された濃密泡ブラシ「ES-MC31」が並んでいます。今日は、この3製品がメインのようです。
パナソニックによると、国内のメンズシェーバー市場は年間770万台で横ばい傾向にあるそうです。パナソニックはそのなかでも大きなシェアを持っていますが、さらなるシェアアップ・売り上げ拡大を狙うためには、単純な剃り味の追求だけでなく、新たな切り口で市場自体を活性化すべき、という考えに至ったとのこと。そのなかで同社が注目したのが、「スキンケアシェービング」という視点です。
上のデータからもわかるように、最近の男性はシェービングに対して、剃り残しが少ないことや深剃りができることと同じくらいに「肌にやさしい」ことを求めているんですね。保湿美容液など男性用スキンケア商品の市場も年々増加しており、肌環境を気にする男性は増えているようです。
今回のイベントには、人気の理容室「THE BARBER」を都内7店舗で運営しているヒロ・マツダ氏がゲストとして登壇。最近のリアルな男性理容事情について、「THE BARBERの客層は意外に若く25-40歳が中心。最近の男性は髪型だけなく肌の状態にも非常に気をつかっている。特に、働き盛りの30代男性が最も見た目を気にしており、週1回必ずフェイスケアに来るお客さまもいる」と語りました。
この流れを受けて掲げられた今回の新製品のテーマが「泡でスキンケアシェービング」です。
“濃密泡”でサロンクオリティの洗顔&シェービングを!
今回発表された濃密泡ブラシ「ES-MC31」は、その名のとおり自動でクリーミーな“濃密泡”を約5秒ほどで作ることができ、洗顔およびプレシェービングに使用します。
付属するブラシは2種類。1つは、理髪店が使用しているアナグマブラシから着想を得た「サロンシェービングブラシ」。根元が太くコシがあるのでヒゲにまとわりついた皮脂と汚れを掻き出し、剃りやすいようにヒゲを立たせます。そして、極細の先端が毛穴の汚れをしっかり取り除きます。毛足が長く、コシがありながらも柔らかさもあるので、まるで床屋やサロンのヒゲ剃りのような気持ちよさを自宅で体験することができます。
もう1つが「洗顔ブラシ<しっかりタイプ>」。こちらは毛足が短めなので、鼻の横や額など脂ぎった男の肌汚れをしっかり落とす役目を果たします。サロンシェービングブラシ同様、キメの細かい濃密泡を簡単に生成し、毛穴の汚れまでディープ洗顔できます。さらに、本体下部には「温感パター」を搭載。洗顔後に保湿剤などを顔に塗ったあとに温感パターで顔全体を温めれば、保湿剤などを肌になじませやすくする効果があります。
ラムダッシュの新製品「ES-ST8Q」はお風呂場でも使える防水設計のメンズシェーバーです。新たに外刃の横に搭載された「ヒゲ起こしフィン」により、あご下のクセ毛や寝たヒゲを根元から立たせ、肌に負担をかけずに深剃りしやすくなりました。
また、本製品も泡に関連した機能として「泡メイキングモード」を搭載。この機能を使えば、手にとった洗顔料に水を少し垂らし、ラムダッシュのヘッドを当ててスイッチを入れれば、みるみるうちに泡ができてきます。これを顔に塗ってそのままシェービングするのですが、「泡スルーヘッド」により泡が適度に抜けていき顔に残っていくので、何度でも泡シェービングができる点がミソ。
パナソニックは、この濃密泡ブラシ「ES-MC31」とラムダッシュ「ES-ST8Q」の組み合わせによる「スキンケアしながら肌に優しい深剃り」を提案し、メンズグルーミング市場の活性化を狙っていく考えです。
ゲストのヒロ・マツダ氏も今回の濃密泡ブラシを使ったシェービングについて、ユーザーのニーズにしっかり合っているとしつつ、「1日働いたあとの肌は汗やホコリ、排出ガスなどでかなり汚れている。ブラシによる洗顔は、その汚れを毛穴レベルでしっかり落として肌コンディションを整えるとともに、泡で滑りやすくなっているため、肌を傷めずにシェービングできる。ES-MC31のブラシは店で使っているシェービングブラシ同様、柔らかくて泡がなめらかで気持ちが良い。いつまでも泡で肌を撫でていたいぐらい」と語りました。
昨年大ヒット、でも思わぬ要望が――ボディトリマー新モデルの進化点とは?
スキンケアに対応した上記2製品に加え、新たな男の身だしなみアイテムとして昨年大きな話題となったボディトリマーの新モデル「ER-GK70」が登場。初代「ER-GK60」は発売当初から注目を集め、たびたび品切れを起こし、ネットではプレミア価格で売られる例も発生するほどの人気ぶりでした。同製品は目標の2倍の売り上げを達成し、このおかげでパナソニックのメンズグルーミング事業は前年比1.5倍の規模に成長できたとのことです。
そんなER-GK60の購入者は20~40歳までが61.4%と若く、購入者の8割以上がアンダーヘアのお手入れに使用と、パナソニックの想定通りの結果となりました。しかし、毛の長さをそろえる付属アタッチメントが最大6mmであったため、購入者からは「アンダーヘアのカットにはもう少し長いものが欲しい」と強い要望があったそうです。そこで新製品のER-GK70では新たに9mmのアタッチメントを追加することとしました。
異様な光景も忘れさせる、あまりの気持ちよさにうっとり!
さて、このあとは洗い場に移動してお楽しみの濃密泡体験タイム。今回はGetNaviの野村編集長にモデルになってもらいました。まずは、濃密泡ブラシで「泡」を作っていきます。
繰り返しになりますが、ここは銭湯。むさい男たちが裸に近い格好(水着は着用)でひしめき合うという異様な光景が広がっているのですが、野村編集長はあまりの気持ちよさからかそんなことは全く意に介さず、うっとりとした表情で濃密泡を塗りたくっていました。
続いて、ラムダッシュの泡メイキングモードも試してみました。洗顔フォームを手のひらにとって、水をかけてラムダッシュのヘッドでムニュムニュ動かすとクリーミーな泡が作れます。濃密泡ブラシのような弾力性のあるモコモコ泡でありませんが、いちいち自分の手で泡立てるよりも手軽で、しかも手で泡立てたものよりキメが細かいのでシェーバー滑りも良好。朝剃りなど、泡ブラシを使う時間がないときは、こちらを利用するのがおすすめです。
筆者はこれまで、洗顔の際も身体を洗う石鹸を使って手でゴシゴシ洗っていました。しかし今回、濃密泡ブラシを使ってみたところ、サロンシェービングブラシの気持ちよさにうっとりするとともに、洗いあがりのスッキリ感が手洗いとまるで違うことに驚きました。これからムレる季節がやってくるので、ボディトリマーでムダ毛を剃って汗をかきにくくし、テカりが気になる額と鼻は、濃密泡ブラシでしっかり油分と皮脂汚れを落として清潔感を演出したいと思います。