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2018/8/21 21:00

なぜ? 「AI冷蔵庫」が「調理家電」とつながると、食材のムダが減るふしぎ

シャープといえば、モバイル型ロボット電話「ロボホン」をはじめとするAIoT(※)クラウドサービスに力を注ぎ、家電による近未来的な生活を提案し続けているメーカーです。例えば、ウォーターオーブン「ヘルシオ」では、ユーザーが選んだレシピを学習して食の嗜好を分析し、ユーザーに最適なレシピを提案する機能を搭載。高額なモデルではありますが、日々のメニュー決めに悩んでいたユーザーに支持され、人気機種に。

※AIoT……シャープの造語。IoT(モノがインターネットに接続して、相互に情報をやりとりすること)とAI(人工知能)を組み合わせたもの

 

同社の調理家電と連携する新製品GXシリーズの説明会へ!

一方、冷蔵庫も2年前から同様の機能を搭載しており、このほど、ウォーターオーブン「ヘルシオ」と電気無水鍋「ヘルシオ ホットクック(以下ホットクック)」との連携ができるプラズマクラスター冷蔵庫「GXシリーズ」を発表しました。冷蔵庫と調理家電が連携すると、どんな良いことが起こるのか? 説明会で探ってきた結果を、以下でレポート致します!

↑中央2台が「GXシリーズ」。両脇2台は「どっちもドア」タイプの「WXシリーズ」で、こちらはAIoTクラウドサービス「COCORO KITCHEN」に非対応

 

提案メニュー数が1500増加し合計2000種類に

シャープは、2014年から試験的に冷蔵庫でスマートフォン連携や音声発話などIoT対応モデルを発売。2016年モデルからは音声で献立相談ができたり、選んだ献立に必要な食材を買い物メモとしてスマートホンに記録できたりと、業界に先駆けてAIoTの本格導入を始めました。ただし、献立相談が音声のみだったため、ユーザーからは「聞き取りにくい」「聞き逃した」という不満が出ることも。そこで、2017年モデルでは扉にスマホ大の液晶画面を搭載し、音声だけでなくタッチ操作で献立相談と献立の確認ができるようなりました。

 

そして、今回の2018年モデルでは、新たにヘルシオおよびホットクックとの連携が加わったことで、提案メニュー数が大幅にアップしたのが大きな特徴。2017年モデルでは約500種類の鍋/フライパンメニューを提案していましたが、2018年新モデルではヘルシオとホットクック用メニュー約1500種類が加わり、合計約2000種類のメニューから提案できるようになりました。

↑ヘルシオ、ホットクックとの連携により提案メニューが2000種類と大幅に増えました。日々の献立に悩む主婦にとってはうれしいことです

 

ヘルシオ/ホットクック調理を選ぶと、レシピを自動でダウンロード

具体的な使い方は次の通り。新製品のGXシリーズ(電動フレンチドアタイプ)は、無線LANによりAIoTクラウドサービス「COCORO KITCHEN」に接続した状態で、液晶画面で「献立ナビ」を選択すると、旬の食材を使ったメニューなどおすすめが3つ表示されます。1つのレシピには鍋/フライパンで作る場合と、ヘルシオ/ホットクックで作る場合の2通りの作り方が出てくるものもあるので、手間や調理時間を見て好きな方が選べます。

 

ヘルシオ/ホットクック調理を選んだ場合、同時にレシピがヘルシオ/ホットクックの本体にダウンロードされるので、あとは食材を下ごしらえしてヘルシオ/ホットクックのスタートボタンを押すだけで調理ができるのです。

↑冷蔵庫とヘルシオ/ホットクック連携の流れ。表示された3つのレコメンドから選択します

 

↑ホットクックの場合。冷蔵庫の「献立ナビ」液晶画面で「ホットクックで調理」を選ぶと(上写真)、ホットクックのダウンロードメニューに冷蔵庫で選んだレシピが表示されます(下写真)

 

食材の使用頻度に応じて冷蔵庫の中身を予測し、メニューを提案

でも、これだけでは冷蔵庫にAIoT機能は必要なく、AIoT対応のヘルシオまたはホットクックを購入すればよいことになります。「COCORO KITCHEN」の面白いところは、AIoTの名前の通り、冷蔵庫を使えば使うほどユーザーの好みや行動を学習し、ユーザーに合ったレシピを提案するところ。

 

どういうことかというと、献立ナビで提案されたメニューを選び続けることで、冷蔵庫の中にはその食材がストックされているということを「COCORO KITCHEN」が判断します。例えば、鶏肉料理を多く選ぶ家庭の場合、冷蔵庫には常に鶏肉がストックされており、料理に使った調味料や野菜も同時に購入しているだろうと予測。それらを使った別メニューを提案する、というものです。

 

メニューを数多く選ぶほどに情報が蓄積され、冷蔵庫の中身も含めた予測精度が上がり、好きなメニュー、嫌いなメニュー、最近提案していないメニューなど、提案されるメニューがユーザーの嗜好にマッチしたものになっていきます。

↑「COCORO KITCHEN」で選んだ調理メニューはスマートフォンに転送され、蓄積されていきます。メニューごとに使う食材・調味料の情報も蓄積され、それをもとにAIが冷蔵庫の中身を推測して、ストックしてある食材に応じて最適なメニューを提案します

 

献立ナビのメニューを選んだ場合、必要な食材は買い物メモとしてスマートフォンに送ることが可能。その購入履歴から、消費サイクルを学習して食材の買い忘れがないよう告知する「買わなきゃナビ」が便利なほか、買ったはいいが、うっかり使い忘れる食材や調味料を知らせたり、その食材を有効活用できるメニューを提案する「食材すっきりナビ」も搭載しています。

 

パッケージの都合で食材をレシピより多めに買ってしまい、その残りをすっかり忘れ、消費期限切れで泣く泣く捨てるご家庭も多いはず。その点、「COCORO KITCHEN」があれば、廃棄食材が減って、家計にも地球にもエコな生活ができそうです。

 

なお、今回の新製品からAlexaおよびGoogle アシスタント搭載のスマートスピーカーに対応したので、音声による献立相談も可能になりました。

 

家庭の生活リズムを把握し、最適なタイミングで役立つ情報を表示

新機能ではありませんが、「Good Timing Message(グッドタイミングメッセージ)」という、ちょっと面白い機能も搭載しています。曜日・時刻と冷蔵庫の扉の開閉頻度を学習し、その家庭の生活リズムを把握。最適なタイミングで買い忘れそうな食材から天気予報まで、生活に役立つ情報を表示します。

 

なかでも便利なのが、冷蔵庫の賢い使い方を伝授してくれること。夜などキッチンが落ち着いた時間を見計らって、季節ごとの庫内温度設定から食材の効率的な保管配置、食材ごとの正しい保存方法まで、冷蔵庫の使い方にまつわるさまざまなヒントを教えてくれるのです。省エネにもなりますし、食材をダメにしてしまうことも減るとあって、これまたエコですね。

↑「保存・解凍ナビ」と「冷蔵庫クイズ」で賢く便利でエコな冷蔵庫の使い方を伝授します

 

スマホで送ったメッセージを冷蔵庫に表示できる

ちょっと便利な伝言機能も新たに搭載しました。外出先からスマホで冷蔵庫にメッセージを送れるもので、メッセージがある場合はランプで知らせ、気づいてメッセージを読めば、送信者のスマホに開封通知が送られます。メッセージがあることに気づかない場合でも、冷蔵庫の扉を開けた瞬間に音声でメッセージ内容が読み上げられます。

 

例えば、夫婦共働きで子どもが一人で帰宅した時に、「冷蔵庫におやつがあるよ」「宿題やってから遊びなさいね」といったメッセージを送ったり、帰宅の遅いお父さんあてに、「冷蔵庫のおかずをレンジでチンして食べてね」とメッセージを送ったりすることができます。わが家の場合、「プリンは私のだから食べちゃダメ」という娘からのメッセージが頻繁に再生されそうです。

↑子どもがドキっとするこんなメッセージも。家庭の中心にあり、1日1回は必ず開ける冷蔵庫なので、メッセージが確実に読まれる安心感があります

 

「電動アシストドア」「対震ロック」など好評の機能は引き続き搭載

このほか、前モデルでも好評だった、両手がふさがっているときに便利な「電動アシストドア」、地震のときに扉をロックして食材の飛び出しを防ぐ「対震ロック」、鮮度が長持ちする「プラズマクラスターうるおいチルド」「雪下シャキット野菜室」などは継続して搭載されています。

↑対震ロックの仕組み。揺れを感知して自動的にレバーが降りて扉をロックし、揺れが収まるとレバーが上がってロック解除

 

↑赤丸の部分が対震ロックレバー

 

【電動アシストドア動画】

電動アシストドアは、ちょっとタッチしただけで扉が開きます。両手がふさがっているときに肘で開けることも可能。

GXシリーズの実売予想価格は、SJ-GX55E(551L)が35万円前後(税別、以下同)、SJ-GX50E(502L)が33万円前後。それぞれ、グラデーションレッドとエレガントシルバーの2色展開。いずれも8月23日の発売です。

 

AIに対応し、自動調理機器と連携することにより、食材をムダなく手間なく活用できるのが今回の製品の大きな特徴。献立に悩むことなく、調理の手間もかからないということで、共働き家庭には、極めて有用な機能といえるのではないでしょうか。AIと聞くと、何やら難しいことのように見えてしまいますが、食材の管理や献立の選択など、われわれの面倒事を代行し、新たな時間を生み出してくれるとしたら便利なのは間違いありません。このまま進化を続けていけば、生活に不可欠な存在になりそうです。

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