ドリップが目視できるよう約2cmの隙間を設けた
次にドリップです。シャワーは6方向から噴出されますが、ハンドドリップのように断続的に噴出し、さらにはフィルター内側の粉の壁を壊さないように内向きにシャワーします。ここでも杯数によってシャワー円の大きさを調節します。これにより、余分な雑味や苦味が抽出されないのです。
ここにはさらに2つのこだわりが。1つは、一般的なコーヒーメーカーはドリッパーがケースに覆われているため、抽出の様子を外部から目視することができません。CM-D457Bは、シャワー噴出口とドリッパーとの間に約2cmの隙間があります。これにより、ドリップするシーンを見て楽しめ、さらに、立ちこめるコーヒーアロマを直接かぐことができるのです。この隙間は「コーヒーを淹れるところを五感で楽しめるように、あえて作った」(岡田氏)とのこと。コーヒーを完全に抽出し終えると、自動的に保温モードに切り替わります。
ハンドドリップを再現するため、楕円形のドリッパーを採用
もう1つは、ドリッパーの形状。上から見ると楕円の形をしているのですが、これは「ハンドドリップする時に、人間の腕は真円ではなく楕円の動きをする」(岡田氏)からだそうです。全自動だけではなく、ハンドドリップが楽しめるモードも搭載しているのですが、その際に、より均一にお湯を注げるようにとの配慮です。うーむ、これはすごい。
なお、ドリッパーには除電レバーが搭載されており、これはミルで豆を挽くと豆同士の摩擦で静電気が置き、粉が周囲に散らばってしまうことを防ぐため。マシンの外観だけでなく、使う時に周囲を汚さないことで美しさを保つ。これもデザインのこだわりです。