バッテリーを大容量化し、大風量モーターを搭載してパワーアップ
SRシリーズでは、大容量の高電圧バッテリーと大風量高圧3Dファンモーターを搭載しました。さらに吸排気の経路を最適化し、従来比約1.5倍の吸引力を実現したといいます。
パチンコ玉より小さい鉄の玉を使った従来機ARシリーズとの比較デモも行われました。吸い取った玉の量が両者で大きく違ったことから、吸引力の差があるのがよくわかります。
ヘッドではブラシの毛質やバンパー形状を工夫した
さらに、ゴミをよく吸う工夫がヘッドに施されていました。吸引力があるということは、カーペットやラグを掃除した時に貼り付いてしまう恐れがあります。つまり、吸引力を保ちつつも、ラグなどに貼り付かない配慮が必要になるというわけです。
「SRシリーズのヘッドには工夫を施しています。ひとつは、ヘッドのブラシの毛質。むっちりとした素材を配置することで、空気の流れのロスをなくし、吸込口の風圧と風量を上げます。しかし、あまりヘッドを太くしてしまうと、今度は大きなゴミが吸えなくなるので、バランスが大切です。
また、ヘッドのバンパー部分を弓形の形状にすることで、床面を滑りやすくしています。そして、自走パワーアシスト付きのヘッドを採用しているので、ひっかかりなく進むのも特徴。ここのバランスも重要で、自走しすぎると、今度はゴミのピックアップ率が悪くなるんですよ」(商品企画部・三枝卓矢さん)
ヘッドにセンサーを取り付け、壁面付近で吸引力がアップ
さらに面白いのが、ヘッドの部分にセンサーを取り付けたこと。床面を掃除するときにブラシのフロント部分にあるバンパーが壁に当たると、バンパーが内側に密着します。これによって壁面を自動で検知し、吸引力がアップ。これが「スミワザ」機能で、壁際にたまった粉ゴミをすっきり吸い取れます。
自走アシスト機能で操作感は極めて軽く感じる
また、本機は本体のパイプ部分には新たにアルミ素材を搭載し、さらに断面を楕円形に加工することで強度と軽さを両立。これにより本体の重量は1.9キロと2キロを切っています。とはいえ、軽さに重点を置いた従来のARシリーズの重量が1.5kgなので、スペック上は重くなります。しかし、実際に動かしてみると、自走アシストヘッドがあることですいすい動くため、むしろARシリーズよりも軽く感じるくらい。
「新製品のSRシリーズでは、ヘッドから持ち手までの長さの調節を行い、自走アシスト機能を強化したことで、筋肉に対する負担の調査ではARシリーズよりも、筋負担が約3割軽減したという結果が出ました」(商品企画部・三枝さん)。なるほど、本体の軽さと自走アシスト機能の相乗効果で、疲れを抑えて家中を快適に掃除できるというわけですね。