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2019/7/9 20:00

あの家電芸人との絆も明らかに! バルミューダ社長が語るコンパクトサーキュレーター「GreenFan C2」開発秘話

自然界の風を生み出すDCモーター搭載の高級扇風機「GreenFan」、外はカリッと中はもっちり焼ける高級トースター「BALMUDA The Toasterなど、いままでにない新ジャンルの家電を次々と生み出すバルミューダ。現在までに9製品を世に送り出していますが、10製品目となる新製品として、コンパクトサーキュレーター「GreenFan C2(グリーンファン シーツー)」(実売予想価格2万2600円・税抜)を7月10日に発売すると発表しました。

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↑「GreenFan C2」の魅力について熱く語る、同社の寺尾 玄代表取締役社長

 

扇風機の技術を踏襲し、自然界に吹くような心地よい風を実現

そもそも同社の扇風機「The GreenFan」の人気の秘密は、心地よい風質にあります。それを生み出しているのが、二重構造の羽根を採用した特許技術「グリーンファンテクノロジー」。1枚の羽根を外側と内側に分け、それぞれから異なる風速の風を押し出すことで、軸流ファン独特の渦成分をなくし、自然界に吹くような心地よい風を実現しています。

↑外側に5枚、内側に5枚と計10枚の羽根を採用。羽根の角度も、本製品に合わせて最適化したという

 

今回登場する「GreenFan C2」にも、この特許技術の羽根を採用しているため、サーキュレーターとしてはもちろん、扇風機と同様に直接肌に当てても使うことも可能。肌を冷やしすぎないため、お昼寝のときなども安心して使うことができるとのこと。またサーキュレーターとしての機能もブラッシュアップし、より遠くへと風を送る独自の筒状ダクトファン構造を採用。強力な風が部屋中の空気を動かし、冷暖房の効率を高めます。適用畳数は約20畳。風量は3段階で、このほか最大風量が15分続き、高い脱臭効果も発揮する「ジェットモード」も搭載しています。

 

「空気清浄機並み」の脱臭機能で気になるニオイを脱臭

さらに「GreenFan C2」は、脱臭機能も搭載しています。空気の吸い込み口に搭載した活性炭脱臭フィルターが、生ゴミ臭や調理・油臭、ペット臭など、日常の中で気になるニオイを空気とともに強力に引き寄せ、素早く脱臭。その脱臭パワーは「空気清浄機並み」だそう。

↑吸込口に設置した活性炭脱臭フィルター(右)。調理臭の原因となるアセトアルデヒドは、30分で94.7%除去。部屋干しにも活躍する

 

R2-D2をモチーフに、2000案のなかから厳選したデザイン

バルミューダといえばデザイン家電のイメージが強くあります。実際に同社が行った認知度調査でも、バルミューダのブランドイメージについての質問に対してもっとも多かった回答が「おしゃれ」というもの。そして「デザイン性が高い」「高級感がある」と続きました。

 

これに対し、同社の代表取締役社長、寺尾 玄氏は「技術力がないと思われているのは残念だが、それについては現在開発している製品が出たときに考えを変えてもらえるはず」としたうえで、「デザインを評価してもらえたのはうれしい」と話します。そんなバルミューダが心がけているのは、「過度に美しくなりすぎず、カッコよくなりすぎない」こと。

 

「部屋の主役はあくまでも人間であり、ベッドやテーブルなどの家具などの存在をしのいではならない」と考え、道具としてのプロポーションを重視してデザインしているといいます。ちなみに今回の「GreenFan C2」も、2000案のデザインの中から厳選されたもので、実はスター・ウォーズのR2-D2をモチーフにデザインされたそう。

↑本当は製品名もR2-D2にしたかったほどだそう。そういわれてみれば……。本体サイズは幅320×奥行230×高さ340㎜で、質量は約3.0㎏

 

コンパクトかつ空間になじみやすいボディで、扇風機としてもサーキュレーターとしても使えるなど、使用シーンを選ばない「GreenFan C2」。別売りの「Battery&Dock」(9800円・税別)をつければコードレスサーキュレーターとして使えます。

↑コードレスならコンセントのない部屋での使用はもちろん、アウトドアで使用できるほか、車の気になるニオイ対策にも便利

 

2009年に倒産の危機。1台3万5000円の扇風機をどうやって売る?

発表会には、寺尾社長にとって恩人とも言える意外な人物が登壇しました。それはなんと、お笑いコンビTKOの木本武宏さん。

↑実はバルミューダの知名度を押し上げたGreenFanのヒットに一役買っていた、TKOの木本武宏さんが登場!

 

今でこそ社員120人を抱えるバルミューダですが、寺尾社長がGreenFanを開発した2009年当時、バルミューダの社員はわずか3人しかいませんでした。しかも当時はリーマンショックのあおりを受けて資金繰りが悪化し、倒産寸前。しかし20代でロックスターになる夢を諦めている寺尾社長は、「もう二度と夢を諦めたくない」と強い思いで奮闘し、本人曰く”特殊な方法”で資金調達を成功させ、GreenFanの製品化を実現しました。

 

とはいえ作っただけでは意味がなく、この6000台を売り切らなければならない。どんなにいい製品だと自負しても、1台3万5000円もする無名メーカーの扇風機を売ってくれるところが見つかるか……。

 

「家電芸人」TKO木本さんに「すごい扇風機ができた」と直談判

そこで寺尾社長が考えた秘策が、「家電芸人」として活躍していたTKO木本さんにプレゼンすることでした。

↑当時、家電芸人として活躍していた木本さん。特に木本さんがデザインにこだわっていたことから、「白羽の矢を立てた」そう

 

「ある日事務所に行ったら、夏の暑い中、汗をびっしょりかいて、段ボールを抱えた男性が入り口に立っていたんですよ」と振り返る木本さん。「すごい扇風機ができたから見てほしい」と言われ、突然のことで戸惑いながらも話を聞くことに。そこで「GreenFanの衝撃的な涼しさ、味わったことがない風を味わって感動した」という木本さんは、自ら「これをテレビでプレゼンさせてもらっていいですか」と頼んだといいます。

 

そして、その後の収録でGreenFanを紹介したところ、翌日にはバルミューダのもとに商談の電話が殺到。あっという間に知名度が上がり、その後、次々と斬新な製品を世に送り出して売り上げを伸ばしていくことになるのです。

 

木本さん「バルミューダはライバルでもあった」、寺尾氏「木本さんは恩人」

その結果について木本さんは常々、「この扇風機は俺が売ったんや!」と言いたかったのをグっと我慢していたそう。

↑「この扇風機は俺が売ったんや!」と、ついにその思いを爆発させる木本さん

 

一方で、バルミューダのいちファンとして、知人の結婚祝いなどにはバルミューダ製品を贈っているそう。「家電は人の人生に関わることができ、門出を祝うのにぴったりだと思う」と木本さん。また、無名だったバルミューダが成長していく姿を芸人としての自分の成長と照らし合わせ、自らを鼓舞するライバル的な存在でもあったといいます。

 

これに対し、「木本さんは間違いなくバルミューダの恩人です。今後は、ぜひそう名乗ってください」と寺尾社長。「バルミューダがこれからどうなっていくのか、楽しみでしかたがない」と話す木本さんに、「今年も来年も新製品を出していく予定なので楽しみにしてください」と宣言していました。

 

そんな2人の運命的な出会いによって世に送り出された「GreenFan」、そして、その技術を受け継いだ「GreenFan C2」。この夏は、ぜひ注目したいところです。

↑10年ぶりの再会を果たし、それぞれの熱い思いを口にした木本さんと寺尾社長

 

バルミューダ

GreenFan C2

実売価格2万2600円

 

 

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