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2019/10/7 20:00

高圧洗浄機に「コードレス化」の波が! ケルヒャー、「外付けバッテリー互換モデル」の拡充を高らかに宣言

ケルヒャーはこのほど、家庭用清掃機器で本格的にバッテリーを共通化するシステム「バッテリープラットフォーム構想」を導入すると発表しました。これまでもモバイルクリーナーやフロアクリーナーなど、バッテリーを搭載したコードレス清掃機器はいくつか発売してきましたが、それらはすべてバッテリー内蔵。今回導入するのは、複数の製品間でバッテリーを使いまわしする仕組みです。その第1弾として同社は新製品3機種を10月3日に発売しました。

↑バッテリー新製品3機種。左上が「ハンドヘルドクリーナー KHB 5 バッテリーセット」、右が「高圧洗浄機 K 2 バッテリーセット」、左下が「乾湿両用バキュームクリーナー WD 1 バッテリーセット」

 

共通バッテリーはLCDディスプレイを搭載した3種類を用意

新製品に使用される共通バッテリー「バッテリーパワー」シリーズは3種類。18V2.5Ah、18V5.0Ah、36V5.0Ahです。ともに、バッテリー本体にLCDディスプレイを搭載し、残りの使用時間や満充電までの残り時間を表示します。後述しますが、使用する機器が毎日使うものではないため、長い間バッテリーを満充電の状態で保管しておくとバッテリー寿命が短くなってしまいます。そこで同社は、20日間使用しない状態が続いた場合、保管に適した約70%まで自動的に放電してバッテリーの長寿命化を図る「オート保管モード」を搭載しました。

↑バッテリーパワー単体。向かって左が18V2.5A、右が36V5.0A

 

↑バッテリー本体に液晶ディスプレイを搭載し、満充電までの時間と使用時の残り時間をリアルタイム表示します

 

また、製品の性質上、屋外での使用が多くなるためIPX5の防水性能と、ポリアミド採用のハウジング(覆いの部品のこと)により落下にも耐えられる耐久性を有しています。追加購入用バッテリー単体の価格は18V2.5Aが1万3178円、18V5.0Aが2万1978円、36Vが3万2780円(公式オンラインショップ価格/税込)。

↑アウトドアで使うことが多いので、バッテリーも耐久性を高め、防水性を有しています

 

屋外で気軽に使えるコンパクトなクリーナー

それでは、バッテリーパワー搭載の3製品を紹介しましょう。1つめが「ハンドヘルドクリーナー KHB 5 バッテリーセット」。公式オンラインストア価格は3万2780円(税込)。こちらは、水道ホースを接続するだけでクルマなどを水洗いできるクリーナーです。

↑サイクロンジェットノズルを装着した「KHB 5」。最大許容圧力2.4Mpaでこびりついた泥汚れをきれいに落とします

 

同社はすでにバッテリータイプで給水タンク一体型のモバイルマルチクリーナー「OC 3」を販売していますが、同機は最大許容圧力0.5MPa、最大吐出水量120L/hと低出力タイプで、自転車の泥汚れや犬・人へのシャワーといった、軽い汚れを手軽にさっと落とす用途がメイン。対して新製品のKHB 5は最大許容圧力2.4MPa、最大吐出水量200L/hと高出力で、汚れをより強力に落とすことができます。また車のボディや窓ガラス、網戸の掃除に適した広角の1ジェットノズルと、頑固な汚れをこそぎ落とせるサイクロンジェットノズルを付属。

 

バッテリーは18V2.5Ahタイプを付属しており、連続使用時間は約10分。アクセサリー・バッテリーを含めた質量が約3.3kgと軽いので、力の弱い女性や子どもでも扱えるのも特徴。オプション販売している自吸用ホース(公式オンライン価格2948円/税込)を使えばバケツやお風呂の水からも給水できるので、場所を選ばずに使えます。

↑エクステリアの日常的な清掃ならKHB 5で十分

 

↑コンパクトに収納できるのも特徴。本体の下がサイクロンジェットノズルと1ジェットノズル。写真右の3本は同時発売の専用ノズル。左から5-in-1マルチジェット(公式オンラインストア価格4928円/税込)、フレキシブル可変ノズル360°(同4378円)、デッキクリーナー(同5478円)。デッキクリーナーを使えば水が飛び散らないので、服を濡らしたり隣近所に迷惑をかけたりせずに清掃できます

 

高圧洗浄機のベストセラー「K 2」 がバッテリーセットになって登場

2つめは高圧洗浄機のベストセラー、K 2のバッテリーセット「高圧洗浄機 K 2 バッテリーセット」です。公式オンラインストア価格は6万280円(税込)。バッテリータイプながら最大許容圧力が11Mpaと上位機種のK 4 サイレントに匹敵する能力を持ち、それでいてアクセサリー・バッテリー込みの質量が6.9kgとK 4に比べて大幅に軽いのが特徴です。4mの高圧ホースに1ジェットノズルとサイクロンジェットノズルを付属するので、コンクリートについた苔なども強力に剥がすことができます。別売の自吸用ホースを使えばバケツの水を使用できるので、お墓参りの際に墓石のこびりついた苔や汚れを剥がすなど、水道も電源もないところで大活躍します。

↑K 2 バッテリーセットはKHB 5に比べると重いですが、その分、強力

 

K2バッテリーセットの利点は、従来の高圧洗浄機シリーズのアクセサリーが全て利用できること。デッキクリーナーほか、延長パイプやダートブラシなどを使って、ありとあらゆるところを洗浄できます。K 2 バッテリーセットには36V5.0Ahのバッテリーが付属しますが、本機では18Vタイプは使用できないので注意が必要。連続使用時間はブーストモード(サイクロンノズル使用時)で約8分、標準モードで約14分。

↑電源ケーブルがなくなったことで行動範囲が広がります

 

濡れた場所に使えて送風もできる乾湿両用バキュームクリーナー

3つめが「乾湿両用バキュームクリーナー WD 1 バッテリーセット」。公式オンラインストア価格は2万8380円(税込)。紙パックを使えば通常のゴミが吸え、紙パックを外せば水などの液体が吸えます。ホースを排気側に挿せばブロア(送風機)となり、庭の枯れ葉や車の中のゴミを吹き飛ばすことも出来ます。

↑バッテリー側にホースを挿し込むと吸引モード

 

↑吸引モードの時には紙パックが使えます

 

庭やガレージ、玄関の掃除には家の中で使っている掃除機は使いたくないと思っている人は多いでしょう。WD 1なら、ベランダの隅に集まる細かく砕かれた落ち葉や虫の死がい、泥なども手に触れずに取り去ることができ、サッシのレールに詰まって吸い込めない細かいホコリもブロアで吹き飛ばすなど、これまで掃除したくても掃除できなかった場所をキレイにすることができます。コードレスなので、場所を選ばずに使えるのがうれしいところ。18V2.5Ahバッテリーパワー付属で、連続使用時間は約10分。アクセサリー・バッテリー込みの本体質量は3.7kg、コンテナ容量は7L。紙パック1枚、すきまノズル、スモールノズル付属。

↑液体を吸引する時には紙パックは外します

 

↑反対側にホースを挿せばブロアモードでゴミを吹き飛ばします

 

↑車掃除に便利なすきまノズルとスモールノズルを付属

 

なお、K 2が36Vタイプのバッテリーしか使用できないのと同様に、KHB 5とWD 1は18Vタイプのバッテリーのみが使用できます。

 

ケルヒャーでは今後、バッテリパワー対応製品を順次発売していくとのことです。バッテリーが切れたらすぐに交換して連続で使えるなど、複数のケルヒャー製品間でバッテリーを融通しあえるのはとても便利。また、個人的にはバッテリーパワー対応でスチームクリーナーがコードレス化したら、キッチンやお風呂場など様々な場所で使いやすくなっていいなと思うのですが。こちらも期待して待ちましょう!

↑バッテリーパワー対応製品は今後拡充していく予定

 

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