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掃除機
2019/10/18 20:31

これ、かなり優秀なんじゃ…? 部屋の形を学び、鉄の玉でも吸う「中国発のロボット掃除機」が大活躍の予感

しっかりした床掃除は「掃除機をかけてから雑巾がけ」が基本。このため、最近はロボット掃除機のほか、床拭きロボットを販売する家電メーカーも増えてきています。とはいえ、お掃除ロボットと床ふきロボット2台を購入するのは予算の面でも、収納場所の面でもちょっと……という人も多いでしょう。そんな問題を解決してくれるかもしれないのが、中国の小米科技(Xiaomi/シャオミ)の関連メーカーが開発した2WAYお掃除ロボット「Roborock S6」です。こちらはソフトバンクグループのSB C&Sが取り扱いを開始し、10月18日に発売。実売予想価格は7万4800円前後(税込)となっています。

↑ドックで充電中の2WAYお掃除ロボット「Roborock S6」。ゴミの吸引と拭き掃除ができるだけではなく、IoT対応で遠隔操作ができたり、ムダのないルートで掃除をするなど非常に高性能

 

↑Roborock S6は幅353×奥行き350×高さ96.5mm、重量約3.6kgのロボット掃除機。充電時間は約150分。満充電時は約180分の掃除が可能です

 

モップを取り付ければゴミを吸引しながら水拭きもできる

本製品で特に注目したいのが、本体裏面に水タンクと水拭き用のモップを装着できる点。モップ装着部分はゴミを吸引する吸引口の後ろにあるため、「ゴミを吸引掃除しながら同時に水拭き」が可能なのです。

↑床掃除モードのRoborock S6(写真左)と水拭き用モップを装着した製品(写真右)。モップ装着時も吸引口を塞いでいないのがわかります

 

↑水拭き用モップは薄型の水タンクにセットして使用します。タンク容量は約140mlと少々小さめ

 

↑付属するモップクロスは洗って繰り返し使用可能。そのほか使い捨て用モップ(写真)も用意されています。本体購入時には、使い捨てモップが10枚付属します

 

とはいえ、本製品のメイン機能はあくまでも吸引掃除。基本的に水拭き掃除は適度に濡れたモップで床を移動するだけというシンプルな機構です。このため、モップの濡れ具合などから自動的に水を供給するといったセンサーなどはなく、タンクからモップへの水の流出量も手動で調整します。水タンク容量は約140mlで、水の流出量を最小に絞った場合、約60畳ほどの広さを掃除できるといいます。

 

吸引力は最大2000Paでパチンコ玉も簡単に吸引できる

気になる掃除性能もなかなかパワフルです。吸引力は最大2000Paで、これはパチンコ玉も吸引できるパワー。実際にパチンコ玉を掃除するデモンストレーションも行われましたが、面白いくらい簡単に吸い込んでいきました。

ちなみに、ハウスダストレベルのゴミは約400Pa、米粒レベルのゴミは約800Paで吸引できるといわれています。

 

もうひとつ注目したいのが静音性の高さ。同製品は中モードでの掃除時で運転音が約58dBだといいます。58dBといえば人が普通の音量で話している音よりもやや静かなレベルです。

↑長めのサイドブラシを搭載するので、部屋の隅のゴミまで掻き出して掃除が可能です

 

部屋の形を学習して、効率の良い掃除を行う

また、Roborock S6で力を入れているのがマッピング機能の優秀さ。本体上部には360度スキャンできるレーザー式の距離センサーを搭載。室内の障害物を効率良く避けるとともに、正確に部屋の形を把握します。レーザー式センサーなので、一般的なロボット掃除機が搭載するカメラ式センサーと違って、暗い部屋でも正確なマッピングが可能です。

 

さらに、部屋の形を学習すると可能な限り効率のよい動きで掃除をします。たとえば、縦長の部屋の場合、縦方向に動いて掃除する動きを選択します。これは横方向に移動するより方向転換する回数が少なく、全体の掃除時間を短縮することが可能だからです。

↑本体上部に突出しているオレンジ部分がレーザーセンサー。このほか落下防止センサーや衝突回避センサーなど約14種類のセンサーを搭載しています

 

アプリで遠隔操作や特定のエリアの掃除も可能

ちなみに、本製品は専用のスマートフォンアプリとの連携が可能なIoT家電。マッピングした「部屋の地図」はスマートフォンのアプリからチェックすることも可能です。また、学習した部屋の地図は、部屋ごとにエリアわけすることも可能。特定のエリアだけを掃除させることもできるので、汚れやすいキッチンだけを掃除したい、食事後のリビングだけを掃除したいという要望にも応えてくれるといいます。また、アプリで表示させた地図から、一部のエリアを「掃除しないエリア」として登録したり、逆に一部のエリアだけ掃除させることも可能です。このエリア指定は最大5つまで作ることができます。

 

もちろんスマートフォンでRoborock S6を遠隔操作することも可能。会場ではRoborock S6を開発したRoborock社CEOのチャン・ジン氏が自身のスマートフォンから北京にある自宅のロボット掃除機を動かすというでモンストレーションも行われました。面白いのが、アプリ上でRoborock S6の移動ルートと現在位置がリアルタイムでわかること。アプリ上で部屋の地図を表示できる高級ロボット掃除機は数多くありますが、実は掃除ルートを表示する製品はほとんどありません。

 

チャン・ジン氏は「ナビゲーションシステムが優秀といわれるロボット掃除機も、リアルタイムに掃除の軌跡を表示することはありません。Roborock S6は『賢さ』に自信があるので、その素晴らしさがわかるように、あえて移動ルートがわかるようにしています」とコメントしました。

↑スマートフォンを使って、目の前で北京にある自宅のロボット掃除機を起動。白い線はRoborock S6が掃除したルート。白い丸がRoborock S6の現在位置です。各部屋が区切られて色分けされているのもわかります。写真は英語版アプリですが、もちろん日本語アプリもあります

 

フローリングメインの家にとってはかなり優秀!

吸引掃除と水拭き掃除を同時に行えること、そして吸引掃除のパワフルさ、アプリ連携による遠隔操作や細かな掃除場所の指定ができる点など、Roborock S6は少し体験しただけでも最新ロボット掃除機の名に恥じない、非常によくできた製品です。これだけ優秀にもかかわらず、本体直径は約35cmとほぼルンバと同サイズなのも魅力的です。

 

フローリング床は掃除機をかけただけではべたっとした汚れはとれません。一度のロボット掃除機でさらさらの気持ちよい床を楽しめる本製品は、フローリングエリアが多い家庭では大活躍してくれそうです。

 

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