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調理家電
2020/1/2 10:30

料理好き家電ジャーナリストが全力でオススメ!【2019年の調理家電ベスト3】

2019年、家電のプロはどんなアイテムをいいと思ったのか…知りたいとは思いませんか? 今回は、調理家電に精通し、料理好きとしても知られる IT・家電ジャーナリストの安蔵靖志さんに、「2019年の調理家電ベスト3」を聞いてみました!

 

その1

耳まで柔らかい「生トースト」を実現する1枚焼きトースター

三菱電機

ブレッドオーブン TO-ST1

実売価格3万3000円

1枚焼き専用のトースター。上下に配置したフラットヒーターの熱を密封断熱構造によって効率よく食パンに伝えることで、水分や香りを庫内に閉じ込め、ふんわりとした焼き上がりを実現します。トーストや冷凍トーストのほか、卵や野菜などの具材を載せたトッピングトースト、フレンチトーストのモードを備えています。

【安蔵さんのオススメコメント】

パン屋さんで焼き上がったばかりのような焼き上がり

一般的なおいしいトースターは「外はカリッと、中はふんわり」という焼き上がりだと思います。しかし三菱電機が打ち出す「生トースト」というキーワードは、パン屋さんで焼き上がったばかりの食パンのような、全体的にふんわりとした焼き上がりを実現しているのがポイント。もちろん、カリッとした焼き上がりにもできますので、好みに合わせて焼き加減を変えられます。

 

具材を載せたトーストも、独自の密封構造によって「トーストはいい具合だけど具材は生」とか、「具材には火が通ったけどトーストは焦げた」といったトラブルもなく、どちらもいい具合に火が通るのが魅力。フレンチトーストがお好きな方は、こちらもぜひ試してみてほしいです。

↑独自の密封構造で食パンの水分と香りを逃さず焼き上げ、耳まで柔らかい「生トースト」を実現

 

その2

グリル鍋としても使える電気圧力鍋

アイリスオーヤマ

電気圧力鍋 KPC-MA2

実売価格1万7000円

約1.7気圧(70kPaゲージ圧:115℃)の高圧で調理できる電気圧力鍋。圧力調理や蒸し調理、無水調理などのほか、30℃~100℃まで5℃単位で温度調節ができるので、発酵や低温調理なども可能です。ふたを取り外せるので、食卓に置いてグリル鍋として鍋料理などを楽しむような使い方もできます。

【安蔵さんのオススメコメント】

これから料理を覚えたい人にピッタリ

圧力鍋は肉などを短時間でほろほろに柔らかく煮込めるので、調理時間を短縮したい人に最適。ですが、一般的な鍋は時間の管理などが難しいのと、圧力を抜く時に怖いのとうるさいのが難点です。その点、電気圧力鍋は時間を設定するだけで加圧から減圧まで自動で行ってくれるので、安心して調理をまかせられます。

 

電気圧力鍋は数多くのメーカーが販売していますが、なかでも本機は初心者にかなりおすすめのモデルです。容量は2.2Lとコンパクトなため家族向けではありませんが、単身者や夫婦2人暮らし、小さいお子さんのいる家庭にピッタリ。同社の製品はデザインが今ひとつなものもありますが、このモデルは食卓に置いても違和感のないスタイルに仕上がっている点もおすすめです。

↑食卓に置いても違和感のないデザイン。すき焼きなどの鍋料理も調理可能です

 

その3

「とろみセンシング」による「ワンボウル中華」「ワンボウルフレンチ」を新搭載

パナソニック

スチームオーブンレンジ 3つ星ビストロ NE-BS1600

実売価格11万9350円

ガラスボウルに入れてセットするだけで調理できる「ワンボウルメニュー」を拡充。従来モデルから搭載する「ワンボウルパスタ」と「ワンボウルシチュー」に加えて、新開発の「とろみセンシング」機能により、中華料理やフレンチをワンボウルで調理できる「ワンボウル中華」「ワンボウルフレンチ」機能を新たに搭載。

【安蔵さんのオススメコメント】

「ワンボウルメニュー」は幅広いユーザーにおすすめ!

3つ星ビストロが打ち出す「時短調理」のコンセプトが魅力的。「日々の調理時間を短縮したい」とか、「ガスコンロの口が少なくて同時調理が思うようにできない」という人におすすめのモデルです。

 

2018年モデルまで搭載していたワンボウルメニューはワンボウルパスタとワンボウルシチューだけ。ただ、ワンボウルパスタの手軽さは驚きでした。調理家電にまかせる調理というのは、フライパンや鍋を使って味見をしたり煮詰めたりと、細かく調整しながら料理する人にとってちょっとストレスを感じる部分があります。しかしワンボウルパスタはできあがってから味を調整することも可能ですし、レシピを好きなようにアレンジできるので、料理に慣れた人でもかなり活用できるのでは、と感じました。

 

今回はさらに、新たにワンボウル中華、ワンボウルフレンチを搭載し、片栗粉(中華)や小麦粉(フレンチ)でとろみを付ける料理を自動的にやってくれるのが魅力。個人的には片栗粉などでとろみを付けるのが少し苦手なので、ビストロにまかせてしまうというのはアリだなと思いました。初心者から料理に慣れた人まで、幅広い人が活用できるオーブンレンジだと思います。

↑ワンボウル中華のエビチリの調理例(写真はNE-BS2600で調理したもの)。食材をボウルに入れ、軽くラップをかけてから調理スタート

 

↑少しダマになっている部分もありましたが、かき混ぜればできあがり

 

なお、GetNavi Webでは最新の「NE-BS2600」(2019年10月発売)をレビューしましたが、今回紹介したNE-BS1600(2019年6月発売)との大きな違いはスマートフォン連携機能の有無。スマホでレシピを検索して調理設定を転送したい人には、最新のNE-BS2600がおすすめですが、発売時期が近いこともあってちょっと高め。どちらもおすすめなので、価格によって選ぶといいでしょう。