唐揚げやハンバーグを作るときにやりがちなのが、「食べてみたら生焼けだった問題」ではないでしょうか。筆者も何度も経験していますが、こればかりは中が見えないので、しっかり火を通すしかないという結論に至っています。
とはいえ、火を通しすぎるとパサパサになっておいしくありません。また、生焼けだからといって電子レンジで加熱すると、揚げ物は食感がべちゃっとなってしまったり、肉汁が出すぎてしまったりと別の問題が発生します。
そんな悩みを解決してくれそうなのが、サンコーの「温度を測れるトング」(実売価格2980円)。こちらはトングに温度計を内蔵しているのだとか。使い勝手はどうなのか? そして、生焼けを防ぐことはできるのか? 実際に試してみました!
思ったよりもサイズが大きい!
届いたトングを箱から出して驚いたのが、その大きさ。高さ(長さ)は395mmと思った以上に大きく、引っ掛けるところもないので、置き場所に困るのでは……という不安がよぎります。とはいえ、置き場所を考える必要があるものの、温度計とトングをバラバラに用意しなくていいので、「2in1」と考えれば許容範囲かも。
仕組みはシンプルで、トングの内側に針が仕込まれており、この針で挟んだ食材の温度を計測します。なお、金属部はIPX6の防水性能となっています。針の部分は取り外すことが可能なので、洗うときも問題ナシ。
温度計は単四乾電池2本で駆動するので、バーベキューなどのアウトドアに活用するのもアリ。温度が表示されるLCDモニター部は防水ではないので、洗うのは金属部だけに留めておきましょう。
「バーベキューモード」で温度を測りながら鶏の唐揚げを調理
まずは唐揚げで試してみました。これからの季節は食中毒に気を付けたいところなので、温度管理は重要です。今回は温度を測りながら、二度揚げで調理していきました。
このトングには3つのモードがあり、経過時間を計る「カウンターモード」、設定した時間にアラームを鳴らす「タイマーモード」、食材を選ぶだけで適温が設定され、その温度に到達するとアラームが鳴る「バーベキューモード」が選べます。今回は「唐揚げの温度が計りたい」という目的があるので、バーベキューモードにしてみました。
ますは一度揚げの状態の唐揚げの温度を計測。普通のトングと同じように、食材を挟むだけでOKです。
一度揚げした唐揚げの温度は「57℃」と出ました。このままだと生焼けの状態ですね。こうして温度が分かれば、いちいちカットして確認する必要がなく、肉汁を閉じ込めたままで加熱時間を追加できますね。
一度揚げのあとは予熱で火を通すために少し放置し、今度は高温で1〜2分揚げていきます。二度揚げした唐揚げの温度を計ると、今度は「87℃」。これで加熱はバッチリです! 実際に完成した唐揚げを食べてみると、生焼けがないのはもちろん、パサつきもなく、おいしく仕上がりました!
失敗しやすいハンバーグで調理したら
次に試したのがハンバーグです。筆者はたまに家で作りますが、高確率で生焼けになってしまい、最終的に電子レンジに頼ることが多くなります。しかし、電子レンジで加熱すると肉汁が流れ出てしまうのが難点。
今回も「こんなもんかな?」と思ったところで温度を計ってみると、まさかの設定温度を10℃も下回るという状態でした。カンに頼るだけだと生焼けになるはずですね……。トングがなければ、また同じ失敗を繰り返すところでした。
さらに蒸し焼きにする時間を追加したところ、ようやく温度は設定した77℃に。カットしてみると、きちんと火が通っていて、多少パサつきはあるものの、おいしく仕上がっていました。ただ、豚肉の温度が77℃、牛肉ミディアムが71℃なので、ちょっと火が通り過ぎたような気もします。合い挽き肉の扱いは難しいところなので、専用の温度設定があったらよかったですね。
正直、筆者は調理のたびに温度を計るかと言われれば、毎回というのは面倒に感じました。しかし、最近料理を始めたばかりという人は、これを持っているだけで安心感が違います。特に生焼けや焼き過ぎで失敗することが多い人は、導入を検討してみてはいかがでしょうか。小さな子どもやお年寄りが居て食中毒には人一倍気を使う、という人にもおすすめです。
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