家電
衣類ケア
2021/4/1 19:00

スチームの量で選ぶのが正解! 衣類スチーマーシワ取り徹底検証

衣類スチーマーは、服をハンガーにかけたまま手軽にシワが伸ばせる便利なアイテムです。そんな衣類スチーマーの存在意義はもちろん、服のシワを伸ばすこと。では、服のシワを伸ばすために、最も重要なことは何でしょうか? それはズバリ「スチーム量」です!

私が解説します!

GetNavi編集部 家電担当

青木宏彰

生活家電およびファッション関連企画の編集を担当。仕事柄、あらゆる衣類スチーマーを試してきたが、スチーム量の少ないタイプはシワが伸びず避けるように。

 

衣類スチーマーのスチーム量は多いほうがいい

まずは以下の写真をご覧ください。上が最大スチーム量20g/分(※)とNo.1パワフル連続スチームを誇るティファールの「アクセススチーム プラス」。下が一般的な衣類スチーマーです。スチーム量がまったく違うことがおわかり頂けるはず。

※:使用条件等によって異なる

【スチーム量の違い】

衣類のシワは、洗濯したあと繊維が絡まった状態で乾燥し固まることでできるもの。スチームをかけると、繊維が柔らかくなってほぐれ、繊維がきれいに並んだ状態に戻ります。また、スチーム量が多いほどスチームが繊維の奥まで浸透し、繊維がほぐれシワが伸びやすくなります。

 

【今回検証に使う「No.1パワフル連続スチーム」を誇るモデルはコチラ

ティファールの衣類スチーマー「アクセススチーム プラス」(オープン価格)

平均20g/分(※)のパワフルスチームで、一般的な製品(スチーム量 平均11g/分)よりも素早くシワが伸びます。185ml大容量の水タンクを備え、一度の給水で何着もスチームがけが可能。トリガーを引いた状態でロックでき、長時間使っても指が疲れにくいのもうれしいところ。※使用条件等によって異なる

SPEC●定格消費電力:1200W●スチーム量:平均20g/分(ターボ)、平均14g/分(デリケート) (※)●連続運転時間:約9分(ターボ時)●水タンク容量:185㎖●付属品:ヘッドカバー、ブラシほか●サイズ/質量:W130×H283×D141㎜/約1220g

 

「スチーム量が多い=シワが取れる」かどうか徹底検証!

今回は、スチーム量が多い=キレイにシワが取れることを実証すべく、アクセススチーム プラスと一般的な衣類スチーマーを使い、5種類の衣類で検証してみました。同じ衣類の左側を一般的な衣類スチーマーで、右側をアクセススチーム プラスでスチームをかけて、その違いをレポートします!

 

1.メンズ服

まずは男性用のジャケットとカーゴパンツ、カーディガンで違いをチェック。特に、分厚い生地のジャケットについたガンコなシワが落ちるのか注目です!

 

【コットンジャケットの場合】

ポケットのほか、裾や袖の部分に違いが出た!

やや厚手のコットンジャケットから検証。全体にムラなく頑固そうなシワがついています。

 

袖や裾含めて全体的にシワが美しく伸びて、満⾜感のある仕上がりに。ポケット部分もかなりシワが取れて、ジャケットのフォルムもしっかり出ています。一方、左は裾や袖に特に多くシワが残ったほか、ポケットのシワがなかなか取れませんでした。服のシルエットもやや清潔感に⽋け残念な印象。

 

【カーゴパンツの場合】

サイドのポケット周りはその差が歴然

厚手のデニムのカーゴパンツでテスト。生地が厚いぶんシワを取るのは難しそうですが、果たしてうまく取れるでしょうか?

 

左側にはシワがまだかなり残っていますが、アクセススチーム プラスでかけた右側は、しっかりとシワが伸びています。特に、サイドのポケット周りはその差が歴然。所要時間も、一般的な衣類スチーマーに比べて半分程度でした。

 

【カーディガンの場合】

細かいシワの取れ方や仕上がりに差が出た

スチームがけする前のカーディガン。襟や裾をはじめ全体にまんべんなくシワがついており、シルエットも崩れています。

 

左側は脇や袖の部分に細かいシワが残りましたが、アクセススチーム プラスを使った右側は同じ時間でしっかりシワが取れました。ふんわりした質感も蘇り、上々の仕上がり。

 

2.レディース服

続いては、女性用のタイトスカートとワンピースで検証。シルエットの違いやドレープ、ギャザーといった装飾的な部分でどんな差が出るか注目です。

 

【タイトスカートの場合】

表面の凹凸の目立ち方が大きく違う

レーヨン・ナイロン混紡のタイトスカートで検証。レーヨンはシワになりやすい素材で、洗濯後にシワ伸ばしせずに干すと、こんなにシワがついてしまいます。

アクセススチーム プラスを使った右側は十分にシワが伸びていて、シルエットもきれいに出ています。一方、左側はシワの凹凸が目立ちます。

 

【ワンピースの場合】

仕上がり時間とドレープの美しさが違う!

薄手のコットン素材のワンピースで検証。ギャザーが洗濯ジワと一体化して、より強いシワが入っています。

 

左側もかなりシワが取れましたが、裾の部分にシワが残り、丈も少し縮んでいます。一方、右側のアクセススチーム プラスはより短時間で洗濯ジワがしっかり取れて、丈も自然な印象に伸びました。ギャザーがはっきり出たうえに、ボディ部分のドレープもナチュラル。このあたりは、衣類スチーマーならではの仕上がりです。

 

上の検証結果の通り、一般的な衣類スチーマーと、スチーム量の多いアクセススチーム プラスでは、シワの取れ方に大きな違いが出ることがわかりました。「なかなかシワが取れないな……」とガッカリしていた人は、スチーム量の少ないモデルを選んでしまったのかも? これから衣類スチーマーを選ぶ際は、ぜひ「スチーム量」を基準に選んでみてください!

 

【検証の様子を動画で見たい方は以下をチェック!】

 

 

実は、使い方を間違っている人も多い!

さて、スチーム量の多い衣類スチーマーを使っても、「シワが取れない」とガッカリする人がいます。そんな人は、衣類スチーマーの使い方が間違っているのでは? ここでは、ありがちな「間違った使い方」と「正しい使い方」をチェックしていきましょう。

 

【間違った使い方】片手しか使わない、生地から離して使う

片手でスチームを当てるだけだと、シワを伸ばす力が働かないのでシワが伸び切りません。また、衣類スチーマーを服から5cm以上離してしまうと、スチームが繊維の中に浸透しません。

 

【正しい使い方】もう一方の手で裾を引っ張りつつ、かけ面を生地に押し当てるようにゆっくりと動かす(※)

*素材によっては付属のヘッドカバーをセットして使用

かけ面は生地に少し押し付けゆっくり動かすと、上手にシワを伸ばせます。

 

なお、衣類スチーマーは、アイロンのようにパリッと仕上がると期待されがちですが、アイロン台の上でプレスするわけではないので、シャツの襟や袖のカフス周りのシワを伸ばすことは苦手。用途に合わせて使い分けするようにしましょう。

 

アクセススチーム プラスは除菌(※1)・脱臭(※2)にも効果的

衣類スチーマーで除菌・脱臭ができるのは“高温スチーム”だから。服などの繊維に付着した菌を高温で除去。また、ニオイの元となるニオイ分子をスチームと一緒に気化させて脱臭します。

 

例えば、布マスクを洗う時間がないときなど、アクセススチーム プラスでサッと除菌できるのは便利。また、キャップやぬいぐるみなど洗いにくいモノを除菌・脱臭する場合にもが有効です。水と熱だけを使って除菌するので、薬剤を使う必要がないのもうれしいですね。

↑パンツハンガーのピンチや洗濯ばさみに挟んで吊るすと、スチームをあてやすいです

 

↑洗いにくい服飾品の除菌・ニオイ対策にも有効

 

このように、今回はティファールのアクセススチーム プラスと一般的な衣類スチーマーとでシワ取り能力を検証しましたが、シワ取りのスピードに加え、細かい部分のシワの伸び方にも大きな違いが出るのがわかりました。製品選びで最優先すべきは「スチーム量」であることが証明された形ですね。さらに、マスクや洗いにくいモノの除菌・脱臭ができるのもうれしい限り。衣類スチーマーの購入を考えている人は、アクセススチーム プラスを選べば、まず「間違いなし」と言えるでしょう!

撮影/島本一男 スタイリング/小野塚雅之

 

【編集後記】

企画を通して、衣類スチーマーの基準を示すことができた

「衣類スチーマーを選ぶ基準がわからない」。そんなユーザーの声に対し、今回の検証で「スチーム量」というひとつの基準を示すことができた点をうれしく思います。お気に入りの服だったけれど、シワが伸びないから着なくなった……などという悲しい出来事も、本製品ならば未然に防ぐことができるはず。GetNaviチームとしては、スチーム量で選ぶのは間違いのない選択肢であり、アクセススチーム プラスが多くの人の問題を解決するアイテムだと確信しています。

 

また、編集部では衣類スチーマーが間違った使い方をされることが多く、「アイロンとまったく同じ効果がある」と誤解するユーザーがいることも理解していました。その点、今回はティファールの提案により、文字数を割いて「間違った使い方」や「正しい使い方」を解説することができ、あえて同アイテムの不得意な部分にも言及することができました。ユーザーファーストの情報を提供する有意義な機会を与えてくれたことに対し、改めて同社には感謝したいです。本記事によって、多くの読者が衣類スチーマーの便利さを実感し、快適なファッションライフを送る契機となれば幸いです。

 

※1 除菌●試験依頼先:一般財団法人日本食品分析センター●試験報告書発行年月日:2017年10月20日●試験報告書発行番号:第1701386002-0101号●試験方法:かけ面(高温時)を押し当てた菌付着布(試料)の除菌確認●評価方法:試料にスチームを連続噴射(ターボモード)。試験は2種類の菌で実施。●試験結果:99%以上の除菌効果●対象部分:衣類 ※2 脱臭●試験依頼先:一般財団法人日本食品分析センター●試験報告書発行年月日:2017年10月20日●試験報告書発行番号:第17109215001-0101号/第17109218001-0101号/第17109221001-0101号/第17109207001-0101号●試験方法:ニオイを付着させた布と脱臭した布のそれぞれのニオイの強さを採点評価●評価方法:パネリスト12人による官能評価●試験結果:各ニオイでの採点において、有意差が認められる(有意水準1%)●対象部分:タバコのニオイ、汗のニオイ(アンモニア)、防虫剤のニオイ(ナフタレン系)、焼き肉のニオイ