家電
加湿器・除湿機・乾燥機
2022/4/5 18:15

「通年部屋干し派」の救世主となるか? シャープが「膝下サイズの除湿機」投入で「ラック下」の市場に参入!

洗濯物はおおむね5時間以内に乾かさないと、雑菌が繁殖して臭いが出てしまうと言われています。じめっとした梅雨時はもちろん、冬の雨の日など、部屋干しした洗濯物がなかなか乾かなくて洗濯物が臭ってしまい、洗い直した……なんてことはありませんか? シャープが4月28日に発売予定のプラズマクラスター衣類乾燥除湿機「CV-P60」は、部屋干しに悩む家庭に注目してほしい製品です。

↑プラズマクラスター衣類乾燥除湿機「CV-P60」。本体サイズは幅300×奥行300×高さ323mm、質量は約6.7kg。定格除湿能力は1日あたり5.4L/5.6L(50Hz/60Hz)で、除湿可能面積の目安は7~14畳。プラズマクラスターの適用床面積の目安は約8畳

部屋干しラックの下に置いて衣類を速乾!

プラズマクラスター衣類乾燥除湿機「CV-P60」は、本体の高さを約32cmと膝下までのサイズに抑え、部屋干しラックの下に余裕で設置できるようにした製品です。コンパクトながら2kgの洗濯物が約99分で乾燥可能なので、洗濯物を着た時に臭いが鼻につく経験とはオサラバ! ホワイトタイプの1モデルのみで、実売予想価格は3万7000円前後(税込・以下同)です。

↑部屋干しラックの下に設置して、洗濯物を効率良く乾かせます

 

シャープでは、CV-P60を開発するにあたってWebアンケート調査を実施しています。そこではユーザーの部屋干しの頻度が天候に関係なく通年で伸びてきていること。高温・多湿な九州・沖縄だけでなく、積雪の多い北海道や東北でも衣類乾燥除湿機の所有者が多いことなどがわかりました。また、少人数世帯の増加により、梅雨時以外でも使いやすいコンパクトな衣類乾燥除湿機のニーズが高まってきていると考えたのです。

↑梅雨と冬は、晴れている日でも部屋干ししている人が半数以上!

 

アンケート調査では、除湿機のサイズの大きさや重さ、衣類の乾きムラなどに不満を持つユーザーが多く、部屋干し時には物干しラックを使うユーザーが半数近いことも判明しています。

↑除湿機に対する不満と、部屋干しに使用するアイテムのアンケート結果。除湿機への不満はサイズが大きいことと、衣類の乾きムラがある、衣類が乾かないことなど。もっとも使用されている部屋干しアイテムは「物干しラック」と判明

 

パーツの向きを変えて高さを抑えた

CV-P60では、製品内部の乾燥剤に水分を吸着させ、空気中の水分を取り除くデシカント方式を採用。デシカント方式は軽量・コンパクトで冬場でも除湿能力が高いのが特徴です。また、物干しラックの下に設置したときに、天面から360°全周に吹き出すことで、素早く衣類を乾燥できるようにしました。さらに、ユーザーの間で清潔意識が高まっていることから、シャープ独自の空気浄化技術、プラズマクラスター7000も搭載しました。

 

開発に際しては、高さを抑えるために内部構造を見直し、従来の除湿機では縦向きに配置していた「PTCセラミックヒーター」や「除湿ローター(乾燥剤)」などのパーツを横向きに配置。これにより、従来のコンパクトモデル「CV-P71」の高さ52cmから約38%減となる約32cmへと大幅な小型化を実現しています。

↑主要なパーツを横向き(水平)にすることで、高さを抑制しています

 

↑指差している白い円盤状のものが除湿ローター(乾燥剤)です

 

製品を開発するうえでもっとも苦労したのが、「縦向きのパーツをどうやって横向きにするか?」という部分だったそう。

 

本体内でターボファンから横向きに吹き出す風を天面からムラなく広がるように排出しようとすると、風向きのコントロールが難しくなります。このため、ファンの周囲をケースで囲んで空気を上部へ向くように整流し、デザインを調整したルーバーで風の向きを真上のみでなく全周吹き出しするよう工夫したのです。

↑天面から360°に風を吹き出す構造。天面の操作パネルでは、衣類乾燥、除湿(自動)、衣類消臭の3つの運転モードをボタンで切り替えられます

 

人がいない場所で使えるよう安全性に配慮

人がいない場所で使用することが想定されるため、安全性にも配慮した設計になっています。PTCセラミックヒーターは目標温度付近で温度を保ち、赤熱状態や温度が過度に上昇するのを防ぎます。切り忘れ防止用として、12時間経つと自動で電源を落とす「12時間オートオフ機能」も搭載。転倒時や強い衝撃を受けたときのための「転倒自動停止装置」や、小さな子どものイタズラ防止のためにチャイルドロック機能も備えています。

 

このほか、使いやすさの点でも工夫しています。容量約1.5Lの排水タンクは側面に水量のわかる小窓付き。スムーズに引き出せる取っ手があり、持ちやすい姿勢で洗面台などに運んで排水できます。排水時は容器のフタの一角が開くようになっており、ちょうどカップ焼きそばの湯切りの要領で水を捨てることができます。

↑水を捨てるときは、取っ手を掴んでタンクを引き出します

 

↑フタの一部を開いて排水します

 

タンクの中はフタを開けてスポンジなどで水洗いすれば良く、洗いやすいように凹凸が少ない設計になっています。本体下部の吸込口には空気清浄機と同等のホコリブロックプレフィルターが用意されていて、性能低下やカビの原因となるホコリをシャットアウトします。

 

同様のコンセプトの製品がパナソニックからも登場

一方で、CV-P60と似たコンセプトで、部屋干しラックの下に設置できる衣類乾燥除湿機の新モデルが、パナソニックからも発表されました。「F-YZVXJ60」です。発売日は5月11日。実売予想価格は4万4000円前後。

 

ターゲットユーザーもほぼ同じで、室内干しのスペースを効率化したい20~30代の単身世帯。デシカント方式で、通年での利用を想定している点も同様です。家電量販店の売り場などでは、どちらの製品が自宅にマッチするか選ぶことになりそうですね。

 

ちなみに、高さを抑えて洗濯物の真下から衣類を乾かす提案を行ったのはパナソニックが先。2020年に発売したハイブリッド方式の衣類乾燥除湿機(F-YHTX90)で提案しており、今回、シャープがCV-P60で追随した形になります。

↑パナソニックの「F-YZVXJ60」

 

パナソニックF-YZVXJ60の大きさは、幅436×奥行177×高さ335mmで重さは約6.0kgと、CV-P60に比べると高さはほぼ同じですが、やや薄くて横長のデザインになっています。

 

定格除湿能力は5.4L/日(50Hz)、5.6L/日(60Hz)、タンク容量は2.0Lです。部屋干しラックの下に設置して、洗濯物の真下から洗濯物に風を直接当てられるところはCV-P60と同様です。また、シャープのプラズマクラスターの代わりに、パナソニック独自の微粒子イオン「ナノイーX」を放出し、臭いや花粉を抑制します。

 

未使用時はコードを本体内に収納できます。本体は一般的なクローゼットの奥行き(45cm)に収まるため、使わないときは出しっぱなしにしないできちんとしまいたい場合には、こちらが良いかもしれません。

 

CV-P60(約6.7kg)のほうがF-YZVXJ60(約6㎏)より若干重いものの、一度設置してしまえばほぼ動かさなくなると考えると、重さはあまり気にしなくて良さそうです。自宅で利用している部屋干しラックの高さを考え、洗濯物を吊るしてその下に設置したときに、どちらがより風が当てやすいか、部屋のインテリアに合うかなどを考えて選ぶことになりそうです。実売予想価格はCV-P60が3万7000円前後、F-YZVXJ60は4万4000円前後と手ごろなので、部屋干しに悩んでいる方にはどちらも狙い目のモデルと言えそうです。