家電
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2023/6/22 17:00

家電識者が日立の最新冷蔵庫の「本当にいる?」機能を調査!→「やっぱり必要でした」

提供:日立グローバルライフソリューションズ株式会社

 

日立から発売中の冷蔵庫「HXCCタイプ」は、スマホと連携したコネクテッド対応の最新モデル。その魅力は「スマホ連携」にとどまらず、「鮮度保持機能」「設置場所を変えず大容量」と幅広く、まさに「『食のQOL』を上げる冷蔵庫」として期待されます。

 

でもそうした「高機能」って本当に必要なの? という疑問も……。ということで今回は、家電ライターの平島憲一郎さんが同タイプの600Lクラス、R-HXCC62Tを実地検分。各機能の実用性について調査してもらいました。

※日立から平島氏にチェックを依頼し、平島氏のコメントをあらかじめ日立で確認し掲載しています

 

【今回紹介する製品】

日立グローバルライフソリューションズ株式会社

まんなか冷凍 HXCCタイプ

(写真はR-HXCC62T)

食材のまとめ買いをサポートするさまざまな機能を搭載した大容量冷蔵庫。冷凍室の機能と使い勝手を高めた「らくうま!ひろinイン冷凍」を搭載する。本体幅はそのままに定格内容積を従来比で15L拡大(※1)。

冷蔵室の棚スペース全体を温度約2℃にして、うるおい冷気で湿度低下を抑えた「まるごとチルド」や、約-1℃で肉や魚の鮮度をより長く保つ「特鮮氷温ルーム」、野菜を眠らせるように保存する「新鮮スリープ野菜室」なども備える。「冷蔵庫カメラ」により冷蔵室内の食材をスマホで確認、食材の買い忘れや二重購入を減らすことができる。

※1: 日立調べ。天井の薄壁化採用前の商品2021年度商品R-HX60R、HW60Rとの比較。SPEC●定格内容積:617L(冷蔵室317L、製氷室24L、冷凍室上段33L、冷凍室下段125L、野菜室118L)●年間消費電力量:270kWh/年●サイズ/質量:W685×H1875×D738mm/123kg

 

 【調査1】冷凍室が3段構造と聞いたけど「本当にいる」?

↑赤枠内はデリシャス冷凍スペース。3段ケースで食品の大きさに合わせて整理しながら収納できる

 

HXCCタイプの冷凍室は「らくうま!ひろin冷凍」をうたい、らくに、おいしく、広々と使え、整理しやすさをウリにする、同機の最大の魅力のひとつです。

 

近年、冷凍食品は味の品質が目覚ましく上がっていて「日々の食生活に欠かせない!」という人や、共働きで1週間分まとめ買いしてストックするから「冷凍室がパンパン!」という家庭、夏場のシーズンを迎えて「アイスや凍らせた飲み物でキツキツ!」という方も多いのではないでしょうか。

 

HXCCタイプの冷凍室は3段ケースになっていますが、「3段にするくらいならなるべく、スペースを広くして欲しい」と考える方もいるはず。3段ケースは本当に必要なのか、それぞれのスペースの役割について解説していきましょう。

 

まずはわかりやすいところから3段目の「大物ケース」。ここはその名の通り、大型の食材を入れるスペースになっており、パッケージングされた冷凍食品や箱型のアイスを入れるのに適した場所です。深さが約14.5cmあるので、500mLの冷凍ペットボトルを立てて入れることも可能。まとめ買いした食材を入れるのにも便利で、大物を整理して収納できて取り出しやすい場所になっています。

 

続いて2段目。ここは深さ9cmの「小物ケース」で、よく使う冷凍食品や作り置きのおかずを整理して収納可能。一般的なプラスチック製の密閉容器は高さが8cm前後のものも多いので、余裕を持って入れることができます。小物を入れるのに程よい高さで、上から見渡せるので食材が探しやすく見つけやすい場所になっています。

 

最後が1段目の薄物ケース。深さ5cmと薄いので食品を重ねて保存することを防ぎ、整理しやすく効率よく冷却。さらに「デリシャス冷凍」搭載なので、置くだけでおいしくホームフリージング(※2)してくれます。この「デリシャス冷凍」はアルミトレイで食品の熱を奪い、さらに専用のセンサーが温度を検知し、自動で運転を切り替えて、食品をすばやく凍らせるという仕組み。

 

↑ひろびろ使える大型アルミトレイが敷かれている。ケースが薄いから食品が重ならず効率よく冷却。置くだけでおいしくホームフリージングできる

 

食品の水分が凍る最大氷結晶生成帯をすばやく通過させ、氷結晶の成長を抑えることで、食品の細胞の破壊を抑制します。だから温かい食品を入れて、置くだけでおいしくホームフリージングできてしまうのが特長(※3)。

 

さらに冷凍室上段と製氷室もあわせた冷凍室全体では182Lの大容量で、思いきりまとめ買いができます。らくにおいしく冷凍できて、ひろびろすっきり入れられる。「らくうま!ひろin冷凍」という名前も納得です。

※2:日立調べ。食品の種類・状態・量によって効果は異なります
※3:温かい食品を保存する時は、手で持てるくらいの温度(約50℃)まで冷ましてから入れてください

 

さて、最初の「3段ケースって本当にいる?」という点に立ち返ってみます。大きい冷凍室はたくさん入るけど、それだけに積み重ねて収納してしまい、下のほうに入れた食品を眠らせてしまいそう。結果、賞味期限が切れてしまった食材が大掃除のときに出てきたり、毎回取り出すのに冷凍庫をひっくり返したりと非効率。

 

HXCCタイプの冷凍室は「らくうま!ひろin冷凍」で大容量かつ、収まるべきところに収められる機能性があるから実用的。かつ、「デリシャス冷凍」は手軽においしく冷凍してくれ、冷凍食品を多く使うようになった今の時代の相棒として優秀。やはり、3段構造(3段ケース)は必要でした。

 

↑サイトの中段に技術的な紹介が掲載されています

 

【調査2】最上段に500mLペットボトルが立てて入るのって「本当にいる?」

HXCCタイプのウリのひとつが大容量化。例えばR-HXCC62Tは本体幅が68.5cmで定格内容積617L。本体幅が同じ2021年モデルの「HX」「HW」タイプと比べて15Lも容量アップしています(※4)。

※4:2021年度商品R-HX60R・HW60Rとの比較。HXCCタイプはカメラユニット搭載のため、非搭載機種2021年度商品HXタイプと比較して外形寸法の高さが4.2cm、据付必要寸法の高さが5cm大きくなります。カメラ機能使用時は、カメラユニットがドア面から5.7cm出っ張ります。HXC/HWCタイプはコネクテッド機能搭載のため、非搭載機種2021年度商品HX/HWタイプと比較して外形寸法の高さが0.6cm大きくなります

 

大容量化に大きく寄与したのが冷蔵室最上段天井の形状変更です。真空断熱材の断熱性向上により断熱用の発泡ウレタンの一部をなくし、天井を薄壁化。最上段が広がったことで、500mLのペットボトルを立てて収納できます(※5)。

 

↑天井の薄壁化採用前のモデルとの最上段部の比較。真空断熱材を強化し、壁の一部の発泡ウレタンをなくすことで薄壁化を実現(赤枠内)(※5)
※5:最上段の高さかわるん棚を2段階設定できるうち、下の段に設定した場合

 

でも、冷蔵室最上段の拡大でそんなに冷蔵庫の使い勝手が変わるでしょうか? そもそも最上段の奥は食材を取り出しにくい場所。むしろ取り出しにくい食材が増えるだけでは? ということで、実際に最上段に500mLペットボトルを立てて、収納や取り出しを試してみました。

 

↑最上段の棚から天井までの高さは約15.7cm。500mLペットボトルが縦に5本並べて収納できます

 

実際に出し入れしてみると、ペットボトルを立てた状態で置けるのは非常に有意義。かつて500mLの炭酸水を最上段に倒して重ね置きしたことがあるのですが、ふとした拍子にペットボトルの段が崩れて横の皿が中身ごとひっくり返りました。そんな事態を避けられるだけでも大助かり。500mLペットボトルの収納位置が決まることで、冷蔵庫の整理整頓が促される点もメリットです。

 

また、便利だと思ったのは、500mLの缶ビール6本パックが箱ごとそのまま入ること。日立の担当者さんは、「誰々はビール、誰々は美容ドリンクなど家族でエリア分けして、それぞれ好きな飲み物をストックしても便利ですよ」とアドバイスしてくれました。

 

良いことづくめの同機能ですが、最上段奥のモノの出し入れはやりにくいかもしれません(筆者の身長は167cm)。ただ、最上段に関しては、先ほども述べたように飲み物を入れたり、ビン詰め食品のストック場所にしたりすれば、モノの出し入れも頻繁にならず、大容量を有効活用できそうです。

 

さらに、本商品はほかの場所でも収納効率を高める工夫が多いのが特長。ドアポケットには左右あわせて2Lペットボトルが5本収納可能。2Lペットボトルは野菜室前面にも入るのでたっぷり収納できます。また、冷蔵室の下端右側の棚が高さを3段階で変えられる(「高さかわるん棚」)のも秀逸。保存する食品の高さにあわせて棚を調節することで、鍋や牛乳パックもそのまま置くことができます。

 

↑左ポケット2段目を上に上げると、下段に一升瓶が入るようになります(写真右)

 

↑サイト中段に動かせる棚の一覧がわかりやすく載っています

 

【調査3】冷蔵室がすべて「チルド室」って「本当にいる?」

HXCCタイプは従来モデルに引き続き、冷蔵室の棚スペース全体を温度約2℃にして、うるおい冷気で湿度低下を抑える「まるごとチルド」を採用。

 

この「まるごとチルド」、驚くことにラップをかけずに保存できちゃいます!サラダなどはラップをかけなくても、野菜の乾燥を抑制。作り置き食材もチルド温度なら鮮度が長持ちするため、週末にお惣菜を何品もまとめて作る家庭では大活躍間違いなしです。

↑日立調べ。食品の種類・状態・量によって効果が異なります

 

サラダはラップをかけなくても野菜の乾燥が抑えられ、おいしく保存できます。

 

↑日立調べ。食品の種類・状態・量によって効果が異なります

 

ポテトサラダをまるごとチルド未搭載の冷蔵室でラップなしで保存すると表面が黄色く変色。一方、「まるごとチルド」で保存すると変色が抑えられます。

 

これを可能にしているのが「冷蔵室独立冷却システム」です。

「冷蔵室独立冷却システム」では冷却器とファンを冷蔵室専用と冷凍室・野菜室専用にそれぞれ配置。冷蔵室専用冷却器では除湿量を抑え、水分たっぷり含んだうるおい冷気で食品の乾燥を抑えます。さらに冷蔵室専用の大風量ファンの回転数などを制御して、冷蔵室全段をまるごと約2℃にします。

 

読者のなかには「冷蔵室全体をチルド化(※6)するなんて本当に必要?」と疑問に思う人もいるでしょうが、筆者は自宅の冷蔵庫で「チルド機能」を使っていて、その便利さを日々実感しています。 劣化しやすそうな食品は、チルド室に入れておく方が鮮度劣化を抑えられると感じているので、チルド室の大型化には大賛成でした。

 

ただし、冷蔵室全体をチルド室にするのには懐疑派でした。冷蔵室はドアの開閉が一番多い場所で、庫内温度は頻繁に上がるし湿度は下がる。チルド状態維持は難しいと感じていたのです。

 

この点を担当者さんに直撃したところ、「問題ありません!」と即答。カギは冷蔵室専用の大型ファンで、大風量でうるおいのある冷気を高速循環させるから、ドアの開閉で庫内温度が急に上がっても、全段一気に約2℃まで戻すことができるそう。これなら安心ですね。

 

ここでは、サラダとポテトサラダの例だけを紹介しましたが、クリームたっぷりのケーキやカットした果物の保存も「まるごとチルド」 がおすすめ。ラップをかけなくて済むのは手間が省けるだけでなく、ごみも減らせます。

 

HXCCタイプの冷蔵性能は「まるごとチルド」だけにとどまりません。例えば、「特鮮氷温ルーム」では凍らせないぎりぎりの温度の約-1℃にすることで、肉や魚をおいしく保存します(※7)。

※6:ドアポケットはまるごとチルドに含まれません
※7:日立調べ。新鮮な食材を保存した場合
↑「特鮮氷温ルーム」で保存した刺身。凍らせるとドリップが出て風味が落ちたり、食感が落ちてしまいますが、それらを抑制できます。開口部が広く、取り出しやすいのもメリット

 

また、「新鮮スリープ野菜室」では、「プラチナ触媒(ルテニウム配合)」が野菜の鮮度劣化の原因となるエチレンガスを分解。さらに、炭酸ガス濃度が高まると野菜の呼吸が低下、眠らせるように保存することで野菜のみずみずしさや栄養素を守ります(※8)

※8:日立調べ
↑赤枠内が「新鮮スリープ野菜室」。葉物野菜など、高湿な環境を好む野菜の保存におすすめ

 

↑ページ中段にサラダ以外のオススメ食品が載っています!

 

【調査4】冷蔵庫にカメラって「本当にいる?」

HXCCタイプには「冷蔵庫カメラ」が搭載されており、カメラユニットを本体上部外側に設置。冷蔵庫のドアを開くと、自動で冷蔵室内および左右ドアポケットを撮影してくれます。最新画像は「日立冷蔵庫コンシェルジュアプリ」から確認できます(※9)。

※9:食品の収納場所やドアを開ける角度によって、カメラでの撮影に写らない場所があります。特鮮氷温ルーム内、冷蔵室の奥側、ドアポケットの一部は写りません

 

↑冷蔵室だけなく左右ドアポケットも1台で同時撮影が可能

 

確かに冷蔵室内をカメラで確認できれば、買い物時に「あれ、あったっけ?」という悩みも解決できそう。でも、この機能、どこまで積極的に使えるのか。ということで、実際に撮影した画像を確認してみましょう。

 

↑日立冷蔵庫コンシェルジュアプリに表示される写真の様子。左から、左ドアポケット、冷蔵室、右ドアポケット

 

何が写っているかは問題なく確認できました。特にドアポケット上段は前面から奥まで、何が入っているかはっきりわかります。さらに、画像は拡大することも可能でした。

 

↑サイト中段に「家族の暮らしぶりがわかる!」の使い方の紹介があります

 

【まとめ】「らくうま!ひろin冷凍」「大容量」「まるごとチルド」「冷蔵庫カメラ」のどれも必要でした!

一度に買う食材の量が多い大人数世帯だけでなく、忙しくて毎日買い物ができない共働き世帯にも大容量の冷蔵庫は必需品。その際、買い置きした食材のムダを少なくするための鮮度保持機能と食材管理機能を搭載していると、大容量のメリットをよりいかせるようになります。

 

その意味で、日立のHXCCタイプの冷蔵庫は前述のような家庭には最適。週末のまとめ買いに対応する大容量の冷凍室や冷蔵室があり、しかも庫内容量が大きいだけでなく有効活用できる工夫が施されており、限られたスペースを使いきることができます。

 

また、ラップをかけずに保存できたり、置くだけでホームフリージングしてくれたりするから省手間。チリも積もれば山となる小さな作業をカットできるのはHXCCタイプならではでしょう。さらに、「冷蔵庫カメラ」で撮影すれば買い直しのためにもう一度買い物に出かけることも少なくなり、二重買いも減らせます。本商品は、使うだけで日常の困りごとが減らせる一品と言えるでしょう。