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2016/12/26 22:06

まさに大掃除の申し子! 1台でエアコンも網戸もこなすシャープの超軽量スティック掃除機「ラクティブ エア」が気に入った!

最近は多くのメーカーが、高機能なコードレス掃除機を発売。ちょっと前だと「サブ掃除機」の位置づけだったコードレス掃除機ですが、最近はブラシやモーターの改良によるパワフル化により、メイン掃除機としての需要が拡大しています。とはいえ、パワフル化に伴い、どうしても本体が重くなっていくのが悩みどころ。そんななか、「軽さ」を売りに発売されたのが、シャープのコードレスサイクロン掃除機「RACTIVE Air(ラクティブ エア)EC-A1R」(実売価格6万4670円・以下、EC-A1R)です。

 

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ドライカーボンなどの使用で本体重量1.5kgを実現!

EC-A1Rの最大の魅力は、なんといってもその軽さです。本体にバッテリー、延長パイプ、そしてブラシ部を含めた掃除機の「標準質量」が1.5kgと非常に軽量。軽さの秘密のひとつは、延長パイプに使用された「ドライカーボン」素材だそう。航空機にも使用される軽くて丈夫な素材なので、パイプの厚みは従来の半分しかないのだとか。今、サイクロン式コードレス掃除機で人気の機種は、ほとんどが2kg以上の重量があるので、この軽さはうれしいポイントです。
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↑女性が持ってもコンパクトで取り回しがラク。長時間使用してもあまり疲れません。また、自走式なので力を入れなくてもヘッドが前進します
↑女性が持ってもコンパクトで取り回しがラク。長時間使用してもあまり疲れません。また、自走式なので力を入れなくてもヘッドが前進します

 

もうひとつのポイントが、バッテリーがセパレート式であること。最近の多くの高機能コードレス掃除機は、ほとんどがバッテリーが本体内蔵型。このため、本体にプラグをつないて充電するか、本体を充電ステーションに置いて充電することになります。ところが、EC-A1Rはバッテリーを乾電池のように取り外して充電する「セパレート・チャージ」方式。このため、予備バッテリーを購入しておけば、バッテリーが切れても交換できるため、長時間の掃除も可能です。ただし、「バッテリーを着脱する」というひと手間はあるので、このあたりは好みがわかれるかもしれません。

↑電池を取り外して充電するセパレート・チャージ方式。充電のたびに取り外す手間はあるが、予備電池を用意できるのは便利。充電時間約80分で標準モードで約30分、強モードは役8分運転できます
↑電池を取り外して充電するセパレート・チャージ方式。充電のたびに取り外す手間はあるが、予備電池を用意できるのは便利。充電時間約80分で標準モードで約30分、強モードは役8分運転できます

 

高い場所と階段掃除のしやすさが段違い!

ところで「本体が軽量なのが良い」といったものの、多くのコードレス掃除機は重量があっても掃除時に「重い」とは感じません。その理由は、床の掃除時はヘッドが本体の重さを受け止めてくれるため。また、ヘッドが自動的に前進する「自走式」タイプの掃除機なら、本体を軽く保持するだけで、力を入れなくても軽く床掃除ができます。

 

ただし、重い本体で面倒なのが、本体を何度も持ち上げる必要がある「階段掃除」と「高い場所の掃除」です。そして、EC-A1Rの使い勝手の良さをとくに感じるのが、この高い場所の掃除。今までは、床は掃除機で掃除しつつ、高い場所は市販のハンディモップを使用していましたが、EC-A1Rなら軽いのでそのままテレビや高い棚もサッと掃除ができます。このとき、個人的にとくに便利だったのが付属する「はたきノズル」です。これは、細長いブラシを自由な角度に曲げて使用できる付属アクセサリー。ブラシ部を90度に曲げることができるため、天井に近い位置にある本棚の天板や、エアコン上部の掃除も簡単なのです。

 

意外に知らない人も多いのですが、じつはほとんどのエアコンの上部は網目状のフィルターになっています。このためホコリもたまりやすいのですが、EC-A1Rなら天井とエアコンの間に適度な隙間があれば、床掃除ついでに掃除が可能です。また、はたきノズルはブラシの長さが約15cmと長め。このため、静電気で埃が付きやすいテレビ表面や網戸など、広い面もササっと掃除できます。EC-A1Rはハンディモップと違ってゴミを吸い込むので、埃をまき散らさないのもうれしいポイントです。

↑アクセサリーとして「はたきノズル」と「すき間ノズル」が付属。布団用ノズルが付属しないのは、最近の高機能機としては珍しいです
↑アクセサリーとして「はたきノズル」と「すき間ノズル」が付属。布団用ノズルが付属しないのは、最近の高機能機としては珍しいです

 

↑はたきノズルはノズル先の角度を変えられるため、高い位置にあるエアコンの上部フィルターも脚立なしで簡単に掃除できました
↑はたきノズルはノズル先の角度を変えられるため、高い位置にあるエアコンの上部フィルターも脚立なしで簡単に掃除できました

 

掃除性能は必要十分でフローリングを磨く効果も

さて、使い勝手が良いのはわかりましたが、掃除性能が低くては論外。しかし、そのあたりはさすがブラシタイプのサイクロン。フローリングのゴミは粉ゴミから砂ゴミ、髪の毛まで一往復で完璧に除去してくれました。

 

気になるのは、ゴミが残りやすいカーペット。重曹の粉を撒いたカーペットは、少量の粉が見えるものの、一往復でかなりキレイになっています。ただし、犬の毛をゴシゴシと擦り付けたカーペットは一往復だと吸い残しが目立ちました。繊維に張り付いた汚れには、ちょっと弱いのかもしれませんね。とはいえ、3往復ほどで犬の毛もほぼ除去。「超強力な吸引力」とはいえませんが、必要十分なパワーはあると感じました。

↑カーペットに重曹を撒いて、左半分だけEC-A1Rをゆっくり一往復させたところ。繊維の奥の粉もかなり除去しています
↑カーペットに重曹を撒いて、左半分だけEC-A1Rをゆっくり一往復させたところ。繊維の奥の粉もかなり除去しています

 

↑カーペットに犬の毛をこすりつけて、左半分だけEC-A1Rをゆっくり一往復させたところ。一往復ではまだまだ犬の毛が残っていましたが、3往復でほぼきれいに除去できました
↑カーペットに犬の毛をこすりつけて、左半分だけEC-A1Rをゆっくり一往復させたところ。一往復ではまだまだ犬の毛が残っていましたが、3往復でほぼキレイに除去できました

 

もうひとつ、見逃せないのがフローリングを「磨く」機能。じつはEC-A1Rのヘッドには「床みがきブラシ」が搭載されているのです。ためしにフローリングに油性ペンで落書きをし、一部にEC-A1Rを使用したところ、雑巾で水拭きしたようにヘッドが通った部分がかすれています。油性ペンの汚れもキレイに落ちる……と、まではいきませんでしたが、床を磨いているのは間違いなさそう。実際、EC-A1Rをかけるまえのフローリングは、手で触るとザラついているのに対し、掃除後はツルッとした感触になりました。

↑ヘッドの赤い毛が、フローリング表面の汚れをとる「床みがきブラシ」。フローリングに油性ペンで落書きをし、中央だけ掃除したところ、雑巾でゴシゴシ拭いたようにインクがかすれているのがわかります
↑ヘッドの赤い毛が、フローリング表面の汚れをとる「床みがきブラシ」

 

↑フローリングに油性ペンで落書きをし、中央だけ掃除したところ、雑巾でゴシゴシ拭いたようにインクがかすれているのがわかります
↑フローリングに油性ペンで落書きをし、中央だけブラシで掃除したところ。雑巾でゴシゴシ拭いたようにインクがかすれているのがわかります

 

残念ながらゴミ捨ての使い勝手はイマイチ

使いやすさや掃除性能は気に入ったのですが、じつはEC-A1Rで気になったのはダストカップ。我が家での一番の問題はカップの集じん容積で、0.13Lとかなり小さいのです。犬を飼っている我が家の場合、この容量では一部屋でカップがいっぱいになります。また、ダストカップの着脱も「ロックを解除してカップを外す」「中フタのロックを解除して外す」と、ちょっと手順が面倒なのも気になるところです。

↑一部屋掃除しただけで、カップが犬の抜け毛でいっぱいに……我が家の犬の抜け毛率が高いということもありますが、ダストカップの小ささは気になるところ
↑一部屋掃除しただけで、カップが犬の抜け毛でいっぱいに……我が家の犬の抜け毛率が高いということもありますが、ダストカップの小ささは気になるところ

 

↑ダストカップやフィルターはすべて水洗いできるはうれしいポイント
↑ダストカップやフィルターはすべて水洗いできるはうれしいポイント

 

もうひとつ、個人的に残念なのが自立しないこと。コードレス掃除機は、ちょっと家具を動かすときなどに本体が自立すると、非常に便利なのです。ただし、EC-A1Rには「ちょいかけフック」とよばれるラバー製のフックがあり、このフックを机や棚などに引っ掛けてぶら下げたり、壁に立てかけることができます。このため、自立しない掃除機のなかでは、かなり扱いやすい製品だとは思います。

↑棚や椅子、ドアノブなど、ちょっとしたでっぱりに簡単に引っ掛けられるフックを搭載。また、フック部は滑りにくいラバー素材なので壁に立てかけても倒れにくい
↑棚や椅子、ドアノブなど、ちょっとしたでっぱりに簡単に引っ掛けられるフックを搭載。また、フック部は滑りにくいラバー素材なので壁に立てかけても倒れにくいです

 

移動がラクで部屋全体を掃除できるのが便利

部分的には使い勝手の悪い点もあるものの、個人的にEC-A1Rは非常に使いやすく気に入っています。なんといっても軽いので、最初に「掃除機を出す」のが面倒ではないのがうれしい!  実は、いままで我が家では2.6kgのコードレス掃除機を使用していたのですが、この掃除機を収納場所である2階から1階のリビングに持って降りるのが結構面倒に感じていたのです。このため、我が家では各階に掃除機を置いていたほど。しかし、EC-A1Rなら軽いのでこの手間をあまり面倒に感じません。

 

掃除性能は「超強力」とは言えませんが、普段使いには十分なパワーがあるので、いまのところ不満はありません。それよりも、本体が軽いので気軽に棚やエアコン、テレビといった「本体を持ち上げないと掃除できない場所」が掃除できるメリットのほうが大きいと感じました。床掃除のあと、ハタキやモップなどを持ち出す必要なく、そのままこれ1台で部屋全体を掃除できるのは本当に便利ですよ。

 

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