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2017/11/19 13:00

マンガ好きなら共感必至! 「アンニュイな人が好き」その理由とは?

覗けば深い女のトンネルとは? 第49回「アンニュイな人が好き」

 

和久井の知り合いに、めちゃくちゃマンガに詳しい男性がいます。イケメンなのにとてつもないオタクで、もったいないようなそうでもないような、でもめちゃくちゃ気の利く人です。

 

彼が以前こんなことを言ってました。

 

「ちょっと心に傷を負っているアンニュイな女子が好き。元気いっぱいの女性は『ああ、俺がいなくても生きていけるよね、俺の知らないところでがんばって』と思う」

 

これ、すっごいわかります!

 

少女マンガに登場する男性は、十中八九、トラウマを抱えてます。俺様もクールもしもべ系も、たいてい過去に囚われているんです。まあだいたい、なんの悩みもない俺様とか単なる勘違いですからね。俺様代表の「花より男子」の道明寺だって心に傷を負ってます。あ、そういやF4は全員辛そうな過去がありますね、さすが人気マンガ。

 

和久井も、アンニュイな男子がそうとう好みです。

 

以前付き合っていた男性で、とても家庭の複雑な人がいたんですよ。感情を表に出さない人で、いつもクールでした。この人に和久井は本当に弱い。別れたあともなんだかんだ会ってます。

 

普段笑わないから、ふとしたことでニコってすると、めっちゃくちゃズキュンときます。「あ、笑った!」みたいな。

 

それがあまりに嬉しくて、もっと楽しんでほしい、もっと一緒にいて笑ってほしいと思ってしまう。

 

甘え上手なので、もう何でもしてあげたくなってしまう。

 

「こいつ、ぜったいわかってやってるだろ!」って思います。

 

自分がラクをするためとか、優位に立つための甘えはフツーにスルーだけど、「手つないで」とかならウェルカムです、ああ甘いなあ。

 

和久井の知り合いの女性も、結婚しただんな様が家庭を知らない人だそうで、「私があたたかい家庭をつくってあげる!」と燃えてました。よくわかります。

 

そして和久井は「うちの実家は円満だ」と言っている人とはあんまりうまくいきません。安穏としている姿勢に、ちょっとついていけなくなってしまうんです。家庭にはそれぞれ常識や文化があるから、そこが1番居心地のいい人は、よそに気持ちが向かえない気がするんですよね。誰かとパートナーシップを結ぶって、その人のもつ異文化を尊重しないとやってられないですもん。マザコンとかシスコンだと、パートナーよりも家族を大事にしそうだし。

 

とはいえ家庭で孤独感を味わっている男性に魅力を感じるのは、かなり少女マンガの影響が強そうです。

 

「彼の心の傷や孤独を自分が埋めたら、自分が唯一無二の存在になれる」という刷り込みがあるんです。

 

冬森雪湖さんという大人気ティーンズ・ラブコミックの作家さんの作品に登場するイケメンは必ず家庭に問題がある人です。その心の穴を埋めるために、主人公を求めてしまう……みたいな。単に性欲ゆえの所業じゃないんですよ。おまけに絶対浮気しないので「それならむしろいい!」って感じです。

 

だけど現実世界では、その孤独を埋めるのに女の妄想通りに男性が自分を求めてくれるとは限らないとも思います。淋しさを相手に押しつけてひっきりなしに連絡がくるとか、ものすごく束縛されるとか、けっこう面倒くさそう。

 

結局は淋しさや孤独感って、自分で対応するしかないんです。なくなるものではないかもしれないし。

 

同性の友達と遊びに行くときもついてきたがったり、絶対に外食を許さなかったりするパートナーにヘトヘトになった人の話も聞いたことがあります。

 

つねづね、「ごめん、迷惑だってわかってるんだけど……諦めきれなくて」なんて家で待ち伏せされたいよとか言ってる和久井は、心底少女マンガ脳なんだなと思いました。