4歳は、自尊心が高まる時期
4歳は、手指も器用になってくる時期。そんな時に、高齢者と子どもが交流するツールは「折り紙」などの昔遊びが良いそうです。簡単にできる折り紙に、目をつけたり色を塗ったりを、高齢者と一緒に進められるとより楽しくできるそうです。
4歳児になると、自尊心が高まってきますので、自己表現の中で、「これできたよ」と相手に見せて、ほめてもらいたくなります。それと同時に競争心も出てきます。自分のほうがうまくできたと示したくなってきて、勝ち負けにこだわる気持ちも出てきます。そういう時期に、よりよい形で競い合いになるようなプログラムにしておくと、交流は盛り上がるでしょう。
(『子どもと高齢者ふれあいのコツ ~介護施設や園ですぐできる~』より引用)
これは家庭の中でもできるかもしれませんね!
4歳よりも上の兄弟がいらっしゃる家庭だったら、「一緒に折り紙をつくってね」とやらせてみるのもいいかも。ただ、自尊心が高まってるため喧嘩になることもあるかもしれませんので、ある程度のルールは設けたいですね。
5歳は、「あの人は元気かなー」と思い出せる時期
5歳になると、記憶をしっかり保存できる時期になるため、「●●ちゃん元気かな?」と自宅に戻っても、そこに本人がいなくても記憶の中にいる●●ちゃんを思い出して話をすることができるようになるそうです。
定期的に多世代交流の機会を増やすことで、「あのおばあちゃんのために▲▲を作ってあげよう」などができるようになるとのこと。
多世代交流活動の相手である高齢者が、自分達が行くといつも待っていてくれる。その人達が、自分達の発想を「いいね」「おもしろいね」といって受け止めてくれる。そういう体験も、自発的にアイデアや意見を出すことにプラスに働いたのだと思います。
(『子どもと高齢者ふれあいのコツ ~介護施設や園ですぐできる~』より引用)
これまで、多世代交流の「子ども」について主に触れてきましたが、もちろん高齢者にもよい効果があります。脳機能の低下を防ぐことができたり、孤独に寂しい時間が減らすことができるので、イキイキとした老後生活を過ごせることが期待されています。こじんまりとした生活環境が増えてきた昨今ですので、今からできる「多世代交流」に積極的に参画し、明るい少子高齢化を迎えられるようになりたいですね!
【書籍紹介】
子どもと高齢者ふれあいのコツ ~介護施設や園ですぐできる~
著者:本田恵子、岩谷由起、学研ココファングループ多世代交流委員会
発行:学研プラス
早稲田大学教育学部・本田恵子教授らとの共同研究で、「幼児の社会性を伸ばす」高齢者との交流プログラムが明らかに! 効果があったプログラムを紹介し、介護施設や園に有益なノウハウを提供する。