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2019/1/21 11:30

男性が育休や時短勤務制度を活用するために知っておくべきこと

久しぶりに会った学生時代の友人が、「育児休業」を取るらしい。最近、子育てのためにこの“育休”を取ったり、時短勤務をしたりする男性が増えているって話をよく聞くなぁ。僕も、家族と過ごす時間を増やすためにできれば取得したいけれど、うちの職場でもそういった制度を利用できるのかな? そうだ、近所に住んでいる社会保険労務士の當舎(とうしゃ)さんに聞いてみよう!

参ったなぁ……と、いつも困っている「参田家(まいたけ)」の面々。きょうはお父さんが、育休制度で困っているようです。

参田家(まいたけ)って誰? → https://maita-ke.com/about/

 

会社で育休を取得するには、どうしたらいいのか?

お父さん「育児休業や時短勤務は、どんな人でも利用できるんですか? うちは共働きではないんですが、取得できるのでしょうか?」

 

當舎さん「育児休業は法律で定められている制度です。もし就業規則で定められていなくても、原則的には、1歳未満のお子さんの育児を行う無期契約の社員であれば、誰でも取得することができます。時短勤務も3歳未満のお子さんを育てる労働者であれば申請することができますよ。どちらも、共働きでなくても大丈夫です!」

 

お父さん「そうなんですね。だったら僕も取得できますね! 契約社員の場合は、どうなのでしょうか?」

 

當舎さん「契約社員の方でも、『今の会社で1年以上働いている』『赤ちゃんが2歳になるまでの間に雇用契約終了の予定がない』などの条件を満たせば取得できます。こうして育休や時短勤務を使えば、家族との時間を増やせますし、パパ友・ママ友をたくさん作ることで、子育てについての情報交換や助け合いもしやすくなりますよ」

 

お父さん「なるほど! 子育ては情報戦って言いますもんね。育休はどのくらいの期間、取得することができるんでしょうか?」

 

當舎さん「原則として、お子さんが満1歳(※1)になるまでの間でしたら、希望する期間で取得できます。会社によっては、『満3歳に達するまで取得できる』など、法律以上に便利な制度を定めている場合もあるので、まずは自分の会社の制度を確認してみてくださいね。」
(※1)1歳になるまでに保育所に入れない場合は、育児休業給付の対象となる育児休業期間を「最長2歳まで」延長することができます。

 

お父さん「期間もタイミングも、けっこう自由で驚きました。ちなみに、當舎さんはどのタイミングで育休を取るのがいいと思われますか?」

 

當舎さん「やはり出産直後ですかね。私も子どもを3人産んでいるんですが、出産直後のお母さんって、心身ともに特に大変なんですよ。そんなとき、お父さんがそばにいてくれるとお母さんはとっても心強いと思います。男性には、お母さんが特に大変な産後8週間以内に育休を取得すれば、期間内にもう1回育休を取得することができる制度もありますので、ぜひ産後のお母さんをサポートしてほしいですね」

 

お父さん「なるほど! 産後すぐに取得して、もう1回は各家庭の状況に合わせて取るのがいいんですね。それから、僕の後輩の共働きの夫婦に最近赤ちゃんができまして、ふたりにおすすめの育休取得プランがあれば教えてあげたいんですが……」

 

當舎さん「もし夫婦ともに育休を取れば、『パパママ育休プラス』の対象になりますよ。これは、育休が取得できる期間を、通常の1歳から1歳2ヶ月になるまで延ばすことのできる国の特例です。『パパママ育休プラス』を活用して、出産直後から8週間、1歳から1歳2ヶ月までと、お父さんが2回に分けて育休を取るのがいいんじゃないでしょうか。お子さんが1歳になってお母さんが復職をするとき、保育園の利用を考える方が多いと思います。保育園の準備にお父さんも参加して、お母さんの復職をスムーズにするということが一番のメリットと言えるでしょう」

 

 

お父さん「たしかにこれなら、お母さんの負担をきちんとカバーできそうですね!」

 

當舎さん「もし、お子さんが満3歳になるまで育休を取得できる会社ならば、ふたりめのお子さんの出産に合わせて上のお子さんの育休を取得するパターンもいいと思います。夫婦で育児や家事を協力できて、奥さんも安心できるはずです」

 

 

お父さん「なるほど! さっそく後輩夫婦に教えてあげよう。一口に育休といっても、家族によっていろんな取得パターンを考えられるんですね。當舎さんのお話を聞いて、すごく便利な制度だということが分かってきました! でも、やっぱり休業中のお金のことが気になってしまって……」

 

當舎さん「金銭面を助ける制度もしっかりありますよ。会社の制度にもよりますが、原則的に、休業中は雇用保険から『育児休業給付金』が支給されます。1ヶ月ごとの給付金は、休業開始から180日目までは賃金の67%、それ以降は50%です。また、育児休業中は社会保険(健康保険・厚生年金保険)の保険料が免除されます。給付金はお子さんが1歳(※2)になるまでの支給ですが、保険料の免除は3歳未満まで続けることができます」
(※2)一定の条件を満たす場合は、2歳まで延長可能な場合もあります。詳細は厚生労働省サイトなどでご確認ください。

 

お父さん「家計もサポートしてくれるんですね! 安心しました。ほかに、僕ら男性が育休を取得するにあたって気を付けるべきポイントはありますか?」

 

當舎さん「そうですね。女性の場合は、自然と産休・育休の準備の流れになることが多いと思います。しかし、男性の場合は、本人が妊娠をするわけではないので、まだまだ自然とそういう流れにはなりづらい状況です。1ヶ月前など、休業直前に『産休を取得します!』と申し出るのではなく、早めの段階で上司に相談するなど、いい意味で“根回し”しておくことで周囲の理解も深められるでしょう。男性の育休取得によって、会社に助成金が支給される制度もあります。これまで職場に育休を取得した男性がいない場合でも、そのような制度があることを会社が知れば、取得しやすいのではないでしょうか」

 

お父さん「なるほど! 会社にもお金が入るのならば、相談しやすそうですね。」

 

當舎さん「あとは、妊娠中に出産後の将来的なライフプランを考えておくことも大切ですね。地域ごとに、子育てを支援する制度やサービスがあったり、一時預かりをしてくれる保育園があったり、育児の環境が異なります。活用できる制度やサービスについて、地域の自治体や厚生労働省のサイトなどで調べて、自分たちに合った子育てができる場所を探してみるといいかもしれませんね。」

 

お父さん「妊娠中から先を見越していろいろと考えることが大切なんですね。すごく参考になりました! さっそく、相談された後輩にも教えてあげよう!」

 

まとめ

勤務する会社の制度を調べてみよう

當舎さんの話を聞いて、育休や時短勤務にさらに興味が湧いたので、まずは自分の会社の制度を調べてみることに。すると、知らなかった育児のための制度がたくさんあって驚いたなぁ。さっそく活用して大切な家族との時間を増やしてみようかな。最近赤ちゃんができた後輩夫婦にも、今日聞いたことを教えてあげようっと!

 

社会保険労務士/當舎緑さん

社会保険労務士事務所勤務の後、開業。これまでに取得したさまざまな資格を生かし、社会保険労務士をメインとしながら、行政書士、ファイナンシャルプランナーとしても活躍。資格取得、教育・育児、マネーなどに関するセミナー講師や執筆、監修もこなす。3児の母でもある。
http://tosha.grupo.jp

 

ご紹介した制度の詳細や育休取得パターンなどは、厚生労働省のサイトなどをご確認ください。
「イクメンプロジェクト:厚生労働省」
https://ikumen-project.mhlw.go.jp/

 

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