ライフスタイル
2019/8/27 17:00

「たばこ」ってどうやって作られるの? 【前編・葉たばこ収穫からしてきた】

JTの葉たばこのタネは約2.8万種もある

バーレー種は、一般的に約1か月の期間をもって乾燥させます。黄色種は機会を使用し、約5日間の期間をもって乾燥させます。乾燥は、酵素が働きやすい温度におき、酸素反応により葉中の内容成分を変化させ、たばこのうまみを引き出すような、実に繊細な手順を踏むのだそう。

 

日本の葉たばこは、主に「黄色種」「バーレー種」という2種類が存在。「黄色種」はたばこの味の核となる品種で、甘さなどが強いタイプ。対して「バーレー種」はのどごしがよく、キレが効く品種とのこと。

 

先ほど収穫した葉たばこは「黄色種」ですが、実際には「黄色種」「バーレー種」だけでなくその他様々な品種の葉たばこをブレンドして、たばこの銘柄を作ります。聞けば、JTでは毎年100種類くらいの葉たばこをブレンドし、テストしているのだとか。

 

「100種類もの葉たばこ畑があるんですか!?」と改めて聞くと、ここ茨城のJTファームだけでなく、日本、アメリカ、ブラジルなど世界約35か国から調達しており、JTでは遺伝資源として2.8万種ほどの葉たばこのタネを保有。耕作条件や求められる味・香りの特徴に合わせて選択的に使っているそうです。

 

2.8万種!? こんなにある葉たばこから100種に抜粋、さらに100種をブレンドし、掛け合わせる……と考えると、もう天文学数字で、考えるだけでクラクラしますね。

↑写真手前が乾燥を済ませた「黄色種」。写真奥が乾燥を済ませた「バーレー種」

 

↑「黄色種」「バーレー種」では質感や香りも大きく異なります。また、実際には「黄色種」「バーレー種」だけでなく、その他様々な品種の葉たばこがブレンドされ使用されます

 

↑葉たばこは乾燥させると、小さなプツプツが出てくる場合もあるそう。ただ、これはカビなどではなく、熟度や品質を表す指標だそうです

 

↑各葉たばこを紙巻きしたもの。左が「バーレー種(国産)」。真ん中が「黄色種(国産)」。右が「黄色種(外国産)」。さっそく試喫させていただきました

 

2本を吸ってみましたが「黄色種」は確かに甘味があり、口当たりは優しい印象。「バーレー種」はガツンとくる吸いごたえとキレのあるのどごしが特徴でした。

 

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