ライフスタイル
2019/8/14 18:15

保険料を無駄に支払っていない?自分にぴったりの「保険」を選ぶ方法

どんな保険を優先するべき?

ライフスタイル別・入っておきたい保険とは何でしょうか? 家族構成や生活スタイル、年齢や価値観によって、必要になるリスクマネジメントは異なります。ここでは、家族構成別に優先したい保険の内容を竹下さんに挙げてもらいました。保険の内容は、前述の名称番号に沿って紹介します。

 

独身の場合

入っておきたい保険TOP3
1位 ⑦就業不能保険・所得補償保険など
2位 ⑩個人賠償責任保険
3位 ⑥医療保険・がん保険

※奨学金を借りている場合は死亡保険(①終身保険or②定期保険or③収入保障保険)も必要。
※女性の場合は、結婚前に⑥医療保険に入ることが望ましい。

独身の場合、働けなくなることが生活の中で最も深刻な問題になります。そこで、最優先するべき保険として⑦就業不能保険・所得補償保険などが1位に。

「奨学金の返済がある場合は、ご本人が亡くなると連帯保証人に請求がいってしまうので、奨学金の返済額がまかなえるくらいの死亡保険に加入しておくことも大切です。また、女性の場合は同じ医療保障に入る場合でも、独身と結婚後では妊娠・出産に関する保障内容が手薄くなるものが大半なので、医療保険は結婚前に入ることをおすすめします」(ファイナンシャルプランナー・竹下さくらさん、以下同)

 

子どものいない共働き夫婦の場合

入っておきたい保険TOP3
1位 ⑩個人賠償責任保険
2位 ⑧自動車保険、⑨火災保険
3位 ⑥医療保険・がん保険

※住宅ローンを組んでいる場合は、死亡保険(①終身保険or②定期保険)と働けなくなってしまったときの⑦就業不能保険・所得補償保険も大切。このとき、⑦については疾病保障付団体信用生命保険(団信)で代用する手段もある。

共働き夫婦の場合は、どちらかが働けなくなっても当面の生活費はやりくりできることを考えると、優先するべきなのは、予期せぬ賠償請求に備えた⑩個人賠償責任保険になります。

「自転車事故を起こして、9500万円の賠償金を請求されたというケースもあります。⑩は住居の賃貸契約時に求められた火災保険に付いていたり、自動車保険などの特約で数百円程度で付けられるものがあるので、それらをチェックしておくと安心です。住宅ローンを組んでいる場合は、どちらが亡くなってもローン返済に支障がないように、死亡保険や⑦への加入を検討しましょう」

 

既婚で小さな子どもが1人

入っておきたい保険TOP3
1位 ②定期保険または③収入保障保険
2位 ⑦就業不能保険・所得補償保険など
3位 ⑥医療保険・がん保険

※住宅ローンを組んでいる場合は、死亡保険(①終身保険or②定期保険)と働けなくなってしまったときの⑦就業不能保険・所得補償保険も大切。このとき、⑦については疾病保障付団体信用生命保険(団信)で代用する手段もある。
※子どもの教育資金づくりには⑤学資保険も人気。

お子さんがいる場合は、ママやパパが早くに亡くなってしまうことで収入が途絶えると、教育費の確保が大きな懸念事項になります。そこで、死亡保険の中でも、保険金が多く支給されるものに入っておくと安心です。

「死亡保障のある保険は支給額が数千万円という高額になるため、掛け金も0.5〜4万円程度になります。お子さんが独立する年齢になったら、死亡保障の保険金額を削る見直しをすることを覚えておきましょう」

 

いろいろな保障やオプションの特約を付けて保険に入ると、安心して放置してしまいがちですが、使いこなすには、定期的なメンテナンスが必要になります。「保険は服選びに似ています。独身時代はぴったりだった服も、結婚したり子どもが生まれたり、年代が上がるにつれて似合わなくなるもの。特に、細身になったのに、大きなサイズを着ているときが一番もったいないので、注意しましょう」。ライフプランに合わせて随時見直し、自分にフィットした保険で日々の安心を得られるといいですね。

 

【プロフィール】

ファイナンシャルプランナー/竹下さくら さん

兵庫県神戸市生まれ。慶応義塾大学商学部にて保険学を専攻。損害保険会社の営業推進部および火災新種業務部を経て、子会社の生命保険会社に出向し、引受診査部門を担当。1998年にファイナンシャルプランナーとして独立し、個人コンサルティングや講師、執筆活動を中心に活動をしている。『書けばわかる!わが家にピッタリな住宅の選び方・買い方』(翔泳社)ほか著書多数あり。

 


竹下さくら『「保険に入ろうかな」と思ったときにまず読む本』
1512円/日本経済新聞出版社
税金や保険料を安くするお得情報など、生命保険と損害保険の両方について目的やライフスタイルに合わせた保険の効率的な活用法が紹介されているので、1冊手元にあると、保険の知識を整理するのに役立ちます。

 

GetNaviがプロデュースするライフスタイルウェブマガジン「@Living」

 

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