ライフスタイル
2019/10/19 17:00

PTAは誰のため?――対決!! 「PTA活動ゼッタイやりたくない!」ママ vs. 本部役員!!

あなたの知らないPTAの世界~第3回~

 

【第1回】PTA本部役員への道……それは、1本の電話から始まった!!

【第2回】PTAはやっぱりブラック!? 怒涛の忙しさのなか緊急事態発生!!

 

今年一年頑張れば、末っ子が中学を卒業するまで一切のPTA業務を免除される! そんな「永久免除(永免:えいめん)制度」を獲得するために、一年間この身を捧げる覚悟で臨んでいるPTA本部役員。

 

早々に娘がインフルになり、業務に参加できないというトラブルがありつつも、心強き仲間たちのおかげで乗り切ることができました。

 

そして、迎えた「恐怖のクジ引き」の日。

 

結論から言うと「思ったよりも、ずっと穏やかでスムーズだった!」という感想です。意外だったのが、クラス委員に立候補している人が想像以上にいたこと!

 

どうやら、クラス委員よりも疎んじられているのが、推薦委員(私に本部役員をやらないかという電話をかけてきた人)のようで、推薦委員のクジを引くくらいなら、クラス委員をやっておきたい!と考える人が複数いた模様。

 

推薦委員って、来年度の本部役員に立候補者がいない場合、自分たちで候補者を探して、当たって、説得して、期日までに決定しなくちゃいけないっていう心理的プレッシャーがハンパないらしい。あとは、見知らぬママにいきなり電話をかけることを苦痛に感じる人も多くて、敬遠されている役回りみたいです。

 

そんな推薦委員にクジで当たった人も、「あーあ」という表情をするも泣き崩れるまでは至らず。大きなトラブルなく終了しました。

 

この背景には、PTAスリム化によって全委員数がかなり減ったことが理由にあるのかなと思います。もちろん、委員数を減らしただけでなく、根本的なPTAの仕事自体も減らすべく動いているので、まさに理想としている「みんなが無理せず、楽しく参加できるPTA」に一気に近づけた!

 

そう思っていたのですが…。

 

 

続々と現れる敵(1)PTA委員から免れたい人々

先に委員選出を行ったのが、高学年。その数日後に低学年での委員選出が行われるスケジュールだったのですが、高学年の委員選出が終わった直後にPTA室を訪れたママがいました。

 

ママ「(ガラガラ)すみません…」

姐さん(副会長)「はい、どうしました?」

ママ「あの…じつは、家庭の事情で少し遠くから通ってるんです。だから、もしPTAの委員になっても活動ができないのですが。なんとかなりませんか?」

姐さん「えっと…もう少し詳しく教えてもらえますか?」

 

隣のテーブルで作業していた私とタロちゃん(会計)も、「ん? なんか面倒なことになりそう…!?」とアイコンタクトしつつ、そっと会話を盗み聞き。

 

どうやら、諸々の事情により隣の小学校区から通っているらしい。学校に頻繁に来るのは難しいし、住んでいるエリアも違うから、委員になっても仕事ができない、という言い分です。

 

姐さん「そうですか。ただ、その理由ですと免除対象にはならないので…」

ママ「では、もうすぐ仕事も始めようと思っているので、土日活動委員会に登録します(キッパリ)」

 

土日活動委員会というのは、仕事で平日のPTA活動に参加できない人のための組織。本来なら新学年になる前に申請する事前登録制で、委員選出のクジからは免れます。ただし、土日行事に関する仕事を一年に数回担当しなくてはいけません。

 

漏れ聞こえてくるそのママの名前を名簿で確認すると、低学年に2人、高学年に1人子どもがいることが判明。

 

ということは、さっき終わった高学年の委員選出ではクジに当たらなかったけど、数日後に控えている低学年の方では2人分のクジを引くことになりそうだから、今度こそ当たっちゃうかも!と焦って直談判しに来た…ということ?

 

だって、本当にPTA活動が難しければ、委員選出前に相談に来るよね?

 

姐さん「ご事情はわかりました。では、本来はフルタイムの方しか登録できないのですが、今回は登録可とさせてもらいますね。実際にお仕事を始められたときは、またご連絡ください」

 

さすがは姐さん。ちゃんと妥協案を見つけ、相手にPTA活動を無理なくしてもらえるよう話をまとめてくれた! 必要書類に記入して、ママがPTA室を出ていくと、開口一番、

 

「いやー、あの人、相当賢いな」と呟いたのは、にいやん(副会長)。

 

「今日の委員選出の様子を見て、次こそ当たるかもしれないって焦ったんだろ。姐さんが最初の段階で『わかりました、では免除でOKです』って答えてたらラッキー、ダメなら土日活動委員会に逃げようという策で来たんだな、きっと…」

 

なるほど。いろいろ事情があるのはウソじゃないと思うけど…なんとか委員から逃れようと抜け道を模索するとか必死だな! 後出しジャンケンぽくて納得いかない部分もありますが、ひとまず土日の活動はしてくれるわけだし、まあ、いいか。

 

と思っていたら、そのママが後日「PTA室で直談判したら、クジ引き対象から外れたー! ラッキー!」的なことを周りのママ友に触れ回ったという噂が…(怒)。

 

ちょい待てーい! 不承不承ながらも、どうにかそっちの主張を飲んで妥協案を出したのに、それはナシでしょ。おいコラ、ふざけん…(自粛)。

 

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