ライフスタイル
2020/10/22 17:00

学校・教育委員会も認める「涙活(るいかつ)」の中身

映画を見たり小説を読んだりして、涙を流すと意外と気持ちがリフレッシュし、スッキリすることがあります。「涙を流すことでストレスが発散できる」とも言えるのですが、人間の「泣く」ことの良さを、これまで広く知る機会は限られていました。

 

そんななか、今注目されているのが「涙活(るいかつ)」という「泣く活動」です。感涙療法士の吉田英史さんが提唱するもので、各メディアで取り上げられているだけでなく、全国にある学校・教育委員会や、有名企業からも講演依頼が殺到。今回は、その吉田さんに涙活の中身、活動の実態、「泣く」ことによるメリットについて話を聞きました。

↑感涙療法士の吉田英史さん。通称:なみだ先生。「涙活」の素晴らしさを提唱し、講演・ワークショップなどで全国を飛び回る一方、普段は早稲田大学の前にある『旅と涙カフェ あかね』を運営

 

人間の涙には大きく3つある

ーーまず、「涙を流す」ことによる体に与える良い影響について聞かせてください。

 

吉田英史さん(以下、吉田) 涙を流すことの一番のメリットは、自律神経が、交感神経から副交感神経のほうに優位になることですね。私たちは普段起きて日常を過ごしている間は、交感神経が活発で優位となっています。睡眠する際、副交感神経が優位となり、リラックスできるように変わるのですが、起きている間に副交感神経に切り替える方法があって、その一つが「涙を流すこと」です。ただ、「涙を流す」と言ってもなんでも良いわけではありません。涙には大別して以下の3種類の涙があります。

 

①反射の涙……「目にゴミが入って出る涙」「玉ねぎを切った際に目に染みて出る涙」など

②基礎分泌の涙……「ドライアイなどで、目が渇いた際に出る涙」

③情動の涙……「喜怒哀楽に起因して流す涙」

 

このうち、ストレス解消に効果があるのは③の「情動の涙」で、①②は効果がありません。「情動の涙」というのは、おでこの先にある前頭葉の反応によって出るものです。前頭葉は別名「共感脳」とも言われていますが、ここが震えると涙腺に「涙を分泌せよ」と指令を出し、涙が出るという仕組みです。このことで、副交感神経が優位になり、ストレスが発散されます。これはセロトニン研究の権威で、東邦大学の名誉教授・脳生理学者・医師の有田秀穂先生が科学的に証明したもので、この先生の根拠に基づいて私も活動を続けています。

 

ーー「感涙療法士」というものも、この有田先生の根拠に由来した資格でしょうか。

 

吉田 そうです。有田先生の根拠をもとに、2013年に先生と私とで「感涙療法士」の認定資格を創設しました。私の講座を受講していただき、認定テストに合格すればどなたでも「感涙療法士」の資格を取得することができます。現在は約250名の方が「感涙療法士」の資格を有しています。

↑感涙療法士の認定資格のWEBサイト。新しい医療職として、全米感涙協会も認定しています。https://www.kanruiryohoshi.com/

 

↑セロトニン研究の第一人者で、東邦大学医学部名誉教授の有田秀穂先生。有田先生が証明した「涙と脳」の関係が吉田さんの「涙活」に繋がったそうです

 

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