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2016/9/13 11:00

猫と防災ーー5月まで行われた「一緒に逃げてもいいのかな?展」にヒントがあった

もしも災害が起こったら? 猫との避難はどうするの? そのヒントが5月22日まで行われていた展示会「いっしょに逃げてもいいのかな?展」にありました。本記事では改めて同展の内容を振り返りながら、普段から考えておきたい様々な「モノ・コト・キモチ」を紹介していきます。

 

もしものときは一緒に逃げてもいいんだよ

〝同行避難〞という言葉をご存じですか? 災害などの非常時に、飼っているペットを連れて一緒に避難場所へ逃げることを指します。単にペットを守るだけではなく、動物の野良化や噛みつき事故など、公衆衛生上のリスクを軽減することにもつながることから、〝同行避難〞は行政からも推奨されています。にもかかわらず、ペットを同行しての避難には、まだまだ多くの課題があるのが現状です。

 

そんな〝同行避難〞について考えるきっかけとなる展示「いっしょに逃げてもいいのかな?展」が、4月23日から1か月にわたって東京都世田谷区の「生活工房ギャラリー」で開催されました。ペットを飼っている人とそうでない人とが、それぞれの立場で防災について考えることを目的としたものです。

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↑「いっしょに逃げてもいいのかな?展」は、東京・三軒茶屋駅近くにある「生活工房ギャラリー」で、約1 か月に渡って開催されました(会期はすでに終了)

 

壁一面に展示されたメインパネルでは、災害時のシミュレーションを紹介。被災から3日間の行動をシミュレーションすることで、日ごろの備えや防災知識の有無によって、ペットの安全レベルがいかに変わるか、さらには飼い主グループの共助や日ごろからの迷子対策の大切さが理解できる内容でした。

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↑ペットと飼い主が被災した場所によって3日間の行動と安全レベルをシミュレーションできるパネル

 

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会場でひときわ印象的だったのが、「いっしょに逃げてもいいんだよ」と書かれたパネルです。災害はいつ、どんな状況で起こるかわかりません。もしものとき、ペットと暮らすすべての人が「いっしょに逃げる」ことができるように、大切な命を守る「モノ・コト・キモチ」について考えてみてください。

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↑同行避難に関するペット飼育者・非飼育者のナマの声も紹介

 

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↑避難所のイメージとともにペットに対する思いを展示。同じ空間に動物がいるとき、動物が苦手な人、アレルギーを持っている人など、多くの人が集まる避難所では周囲への配慮が不可欠です

クリエーターが考える新たな防災グッズも展示

また、さまざまな分野のクリエイターが、〝ペットと防災〞をテーマにこれまでにはなかった新発想のグッズやシステムを考案。「デザイン」の視点からも、同行避難について考える試みが行われました。以下ではその一部を紹介していきます。

持ち運びできて、場所も取らない折り畳み式ハウス

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避難所に連れて行ってあげたい。自分の居場所を作ってあげたい。そんな想いから生まれた、ペット用折り畳み式ハウス。猫にピッタリなMサイズ。

 

動物との暮らしや防災を日常的に意識させるアプリ

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非常時にだけ利用するものではなく、日ごろから防災意識やペットがいて当たり前の状況を作ることを目的としたペット防災アプリ。アプリデザイナー長谷川晃一さんの提案です。

 

避難場所でも犬をリードから解放できるケージ

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建築家の山本和豊さんはケージの新しい形を提案。組み立て式で、かつコンパクトに包装されたフラットパックのため、車に乗せておいて非常時に備えることができます。

 

「物流」を利用した新発想のペットの“公助”システム

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建築家の福元成武さんは、行政または企業によるペットの救護手段として「物流」に着目。ペットの移動・識別・管理が行いやすく、より安全も守られる仕組みを考案しました。

 

文/井上ダイスケ