5月11日(水)
音楽打ち合わせ。「14の夜」でも「喜劇愛妻物語」でもお世話になった音楽家の海田庄吾さんに久々に会うと、かなり痩せて若返っていらして驚いた。顔色も良いし、胸板も厚くなっている。なんでも海田さんは夜な夜な5キロのランニングをし、筋トレもしているとのこと。海田さんと私は同い年だ。私もまた走り始める決意が固まった。夏までに5キロ落としてTシャツを堂々と着られる夏を過ごしたい。
5月12日(木)
朝から編集作業。今日もいろいろ悩む。悩みながらひたすらにチョコレートとカラムーチョを交互に爆食いしてしまう。昨日、ダイエットを誓ったばかりだというのに……。
夜、重くなり過ぎた頭と身体をすっきりさせるために近所の銭湯でサウナ。
5月13日(金)
今日もひたすらに編集作業。そしてお菓子だけでなく焼肉弁当ご飯大盛りで爆食い。
5月14日(土)
映画とは別件で大阪にて打ち合せ。新幹線内で資料を読もうと思っていたのに、駅弁で満腹になって気絶してしまった。そして頭の中で映画の編集をしていた。
喧々諤々打ち合わせをし、また新幹線で帰宅。551の肉まんと焼売を買って帰った。2年前も大阪での仕事が多く、そのときも551の肉まんをよく買って帰ったが、新幹線の棚に置くと85%の確率で忘れて来るから、今は足元に置くようにしている。
5月15日(日)
息子の出場するわんぱく相撲を見に行く。
去年だったら絶対にこういう大会には出なかったと思われるが、先月、通っている柔術の先生が声をかけてくださり、「出てみる」と息子が言ったのだ。一緒に参加してくれる友達もいたお蔭で、ドタキャンには至らなかった。
それにしても同じ4年生だというのに体格差が凄い。小さな子たちから順番に取り組みが始まったが、小柄な息子は二番手だ。すさまじく緊張しているのが分かる。息子は「青木みたいになったら、ボク恥ずかしくて死んだほうがマシだよ!」と朝から喚いていたが、青木とは映画「シコふんじゃった。」で竹中直人さんが演じていた役だ。相撲部員で試合前はいつも緊張のあまり下痢になってしまうというキャラクターだが、息子はこの映画が大好きで、たまに見返しては「アオキー! てめえ根性見せろよ!」と言いながら爆笑しているのだが、まさに今の息子が青木状態でカチコチだ。見ている私も緊張してしまう。
「はっけよい」のタイミングも分からず、息子はオロオロしていたが、相手が勝手にこけてくれて「自動的はたき込み」でなんと1回戦勝利。ものすごく喜んでいる。
2回戦目も立ち合いは緊張している。相手の子も同じくらい緊張しているようで、二人はゆっくりとぶつかりそのまま静止。行事の掛け声でなんとか動き出す。息子は相手に胸をつけて押していき、土俵際で押し倒したが、最初に息子の足が土俵を割っていたようで負けてしまった。私は熱くなり一瞬物言いをつけそうになった。
体勢的には勝っていた息子も納得がいかないようでしばし土俵に残っていた。息子がこういう悔しさを少しでも表に出すのは珍しいのでちょっとばかりの成長を感じ、思わず目頭が熱くなった。
ふと妻を見ると、すでに息子の惜敗は頭にないのか夢中で他の試合に声援を送っている。なんで息子の成長を感じないのかと腹立たしくなり、咎めると無言で私を一瞥し席を移っていった。
5月17日(火)
10時より編集プレビュー。だいぶ固まってきたが、そうなると細かいことも気になりだして、まだまだ思考錯誤。
5月18日(水)
息子の療育。4年生になって、息子のメンタルはとても安定している。この療育のおかげもあるだろうし、やらせていなかった「フォートナイト」をやらせているおかげもあるかもしれないし(「フォートナイト」がきっかけで友達と共通の話ができるようだ)、4年生の担任の先生がとにかく理解があるし、怒らないし無理させない方針だからかもしれない(おまけに何度も書くが、置勉推奨先生なのでランドセルが大変軽い! 冗談抜きで鉛筆一本だけランドセルに入れて通学している。ランドセルが重いだけで行き渋る気持ちが倍増すると思う)。
療育の先生と話す息子の様子も明らかに変化した気がする(時間中、親は別部屋でモニタリングしているのだ)。学校であったイヤなことなどをちゃんと会話として話せるようになったし、一方的に自分の話ばかりするのではなく、先生の話もかなり聞けるようになり会話が成立している。コミュニケーション能力が上げっていると思えるのだ。
話は少し変わるが、ハラスメント大爆発の映像業過で最近導入されているリスペクトトレーニングというものを(「相手に尊敬の念を持って接しているか」を自問し考えるトレーニングらしい)、私も受けてみたいと思っている。
「誰一人、取り残さない」という言葉を近ごろよく聞くが、空気が読めず場から浮いてしまいがちな人、ハラスメントをしてしまう人も当たり前だが取り残さない人に含まれている。ナチュラルボーンなサイコパスの人だって含まれる。むしろそういう人たちのほうが疎まれ取り残されやすい。取り残された結果、悲惨な事件も起きたりする。「誰一人、取り残さない」ことが可能なのかどうかは分からないが、リスペクトトレーニングというものが、そういうものであればいいなとも思う。そしてそれは、おそらくは幼少の頃から受けねばならぬもので、きっと最も大切な教育の一つなのだろうと思う。
5月19日(木)
映画の撮影に多大な協力をいただいた飛騨市観光課の方2人と、現場を手伝ってくれたスタッフ(名古屋在住)が我が家まで来てくれ編集ラッシュを見てくれる。リモートにて他のスタッフからも続々と意見が届く。ありがたい。
ドラマ「拾われた男」のキャストが発表された。今まで発表されていたのは仲野太賀さん、伊藤沙莉さん、草彅 剛さんの3名だったが、その他の方々も素敵な俳優さんばかりだ。石野真子さん、薬師丸ひろ子さんは子どものころから大ファンだった。6月26日からディズニープラスで配信、NHKBSプレミアムで放送開始なのでご覧いただけたら嬉しいです。
5月20日(金)
朝から編集作業。今日は早めに18時くらいに終わる。というのは娘の誕生日なので、夕飯を家族で食べることにしていたのだ。しかも私が腕を奮って料理を作る予定だった。
が、スマホと勉強時間のことで大ゲンカになってしまう。挙句の果てに私が「もうスマホのお金は一切払わないから、自分のお金でやるぶんには勝手に何時間でもやれ!」と売り言葉に買い言葉的にそう言ってしまった。
が、まったく知らなかったのだが娘のスマホ代は月々3000円くらいらしく(そもそもスマホでないようだが、なんなのかよく知らない。我が家のケータイ電話はすべて妻名義で妻が契約してきている)娘は「じゃあ自分で払って自由に使う」とのこと。
※妻より
スマホです。夫はiPhoneしかスマホじゃないと思っているようですが、娘のは子どもの安全見守りスマホです
確かに「自分で払うなら勝手にしろ!」とは言ったが、それは先にも書いたように売り言葉に買い言葉だ。本当にそう思っているわけはない。しかも3000円だなんて知らなかったし。私はなんとか撤回しようとしたが、ケンカしたばかりの娘になんと言っていいのか分からない。こちらも頭に血がのぼっているのでうまい言葉など見つかりようもない。というか、ぶっちゃけ振り上げたコブシを納めなければならないのに、幼稚な私は納められない。ここはもう妻にまとめてもらうしかないと思い、「どうするんだ、この状況を!」と言ったら、「過干渉クソ野郎。売り言葉に買い言葉でそういうことを言ったお前が悪いから、(妻は私が妻のことをお前と呼ぶことを絶対に許さないのに私のことは頻繁にお前と言う)スマホをフリーにしたくないのなら自分の失言を潔く認め娘に謝れ」と言う。
頭では私もそうするしかないと分かっているのだが、妻のその言い草にも猛然と腹が立ち、でも、返す言葉が見つからず悶絶するしかない。15分後、深呼吸やら鼻呼吸やら横受け身やら前回り受け身でどうにかこうにか心を整えた私は、娘に「さっきの言い方は悪かった」と謝った(でも、かなり高圧的な言い方だった)。それからまたスマホの話をしようと思ったのだが、高圧的に謝っても当然娘は聞く耳など持ってはくれない(きっと低姿勢で謝ってもだが)。自分が娘の年くらいのことを思い出すと、意味不明な理由で怒り狂っている大人ほどヒク存在のものはなかった。
「子どもとは薄目で接しろ」とか「距離をとれ」とか他人からアドバイスをもらったり、物の本には書いてあり、もちろんその言葉はよーーく分かるのだが、頭では理解していても行動がまったく伴わない。それができる人ってのは多分……いやこの先はもう言うまい。
いずれにせよ誕生日を台無しにしてしまったのは本当に申し訳なかった。