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2022/8/7 22:30

おすすめのポイントサイトは? マイナポイントはどうする? カードの達人が教える「ポイ活」の極意

「ポイ活」とは、さまざまな方法で効率よくポイントを貯めたり、お得に使ったりすること。20年くらい前から、主婦層を中心に広がってきました。最近は、カードよりもアプリで管理するのが主流になっています。今回は、ポイントプログラムのポータルサイト「ポイ探」を運営している菊地崇仁さんに、初心者がポイ活を成功させるためのコツやノウハウを教えていただきました。

 

同じカード決済に集約すべし!
ポイ活を成功させるための基本ルール

ポイ活を楽しみながら続けるコツはあるのでしょうか?

 

「『駅から自宅への帰り道にあるドラッグストアよりも駅の反対側にあるお店の方がポイント還元率はいいから、そっちへ行こう』というような、ポイ活のために生活に負担をかける行動を増やす発想は避けた方がいいでしょう。ポイントを貯めるために時間や労力をかけることは、疲弊して長続きしません。

もっとも手軽で簡単なのは、楽天ポイントやTポイントなどの、多くの店舗で使用できる『共通ポイント』を活用すること。共通ポイントが貯まるクレジットカードを使い、たとえ数百円の支払いでも、クレジットカード決済が可能であればカード払いにすると、効率的にポイントが貯まります。クレジットカードが使えない場合のみ電子マネーでの支払いしにし、なるべく現金での支払いは避ける。これが、ポイ活を成功させるもっとも簡単な方法です」(株式会社ポイ探 代表取締役・菊池崇仁さん、以下同)

 

ポイ活の基本ルール

・共通ポイントを活用する
・なるべくクレジットカード決済を使う
・カードが使えない場合は電子マネーを使う

 

メリットいろいろ!
押さえておきたい主要なポイントサービス

ポイントを貯めるとひと口にいっても、その種類は膨大です。どのようなポイントサービスが狙い目なのでしょうか?

 

「楽天ポイント、Tポイント、dポイント、Pontaポイント、あたりが貯めやすいと思います。ほかには、WAON POINT、nanacoポイント。これらの中で、ネットや日常の買い物エリアで使いやすいものを選びましょう。
ほかには、日用品や家電系の買い物でよく利用するビックカメラやヤマダデンキのような家電量販店、最寄り駅やショッピングエリアにあるLUMINEや高島屋などの専門店系、出張や遠方への帰省で飛行機に乗る機会の多い方であれば、ANAやJALなどのマイレージカードもポイントが貯めやすいかもしれません」

 

主な共通ポイント

・楽天ポイント
クレジットポイントの還元率は1%、SPU(スーパーポイントアッププログラム)という独自のポイント倍増サービスがある。100〜200円ごとに1ポイントが貯まる。

・Tポイント
もとは「TSUTAYAレンタル会員証」として発行され、現在ではファミリーマートやガスト、ウエルシアやマルエツなど、多くの大手チェーン店が加盟。200円ごとに1ポイントが貯まる。

・dポイント
NTTドコモが発行。ドコモユーザー以外でもポイントが貯められ、ファミリーマートやローソン、マツモトキヨシなどの大手チェーン店が加盟中。100〜200円ごとに1ポイントが貯まる。

・Pontaポイント
Pontaカードで貯められるポイント。ローソン、KFC、シェル(ガゾリンスタンド)、すき家など、大手チェーン店が加盟。ポイントの付与率は提携先により異なる。100〜200円ごとに1ポイントが貯まる。

・WAON POINT
イオンが発行。イオンモール、VIVRE、ダイエー、マックスバリュなどのスーパーや、まいばすけっと、ミニストップなどが加盟。200円ごとに1ポイントが貯まる。

・nanacoポイント
セブン&アイ・ホールディングスが発行。セブンーイレブン、イトーヨーカドー、デニーズ、ロフトなど、使用頻度の高い大手チェーン店が加盟。100〜200円ごとに1ポイントが貯まる。

 

申請もれには注意!
マイナポイント第2弾がスタート

マイナンバーカードを申し込むと、希望するキャッシュレス決済サービスを指定して受け取れる「マイナポイント」。健康保険証としての利用申し込みと公金受取口座の登録も合わせて申請すれば、1人につき最大20,000ポイントが付与されます。

 

「これは家族全員が対象で、お子さんのマイナンバーカード分は親名義のキャッシュレス決済サービスで受け取れるので、家族分となると高額です。ちなみに、第1弾のときは5,000ポイントの付与でしたが、第1弾で申し込みをした方も差額の15,000円分のポイントは受け取れるので、申請をしていない方は追加手続きを忘れずに。対象となるキャッシュレスサービス決済は、楽天ポイント、PayPayポイント、dポイント、au PAY、WAONほか、いろいろな種類があります。

ポイントサービスというと、企業主体のものが主流だと捉えがちですが、最近はマイナポイントのように、政府主導のものも見逃せません。衣類のリユースや賞味期限の迫った食材を買うなどによって、通常のポイントに上乗せされる形での導入が広がっている『グリーンライフ・ポイント』は、環境省によるサービスですが、今後のポイ活をする上でチェックしておきたいところです」

 

ポイントは寝かさない!
使うから得すると肝に銘じるべし

「最近は、電子マネーもポイントサービスもスマホのアプリで管理できますが、複数のカードを持つよりもアプリをダウンロードした方がかさばらないし、残高がすぐに確認できて便利です」という菊地さん。ただしポイントは貯め込むのではなく、どんどん使うべきだと力を込めます。

 

「ポイントとお金や電子マネーは別物。ポイントは、紛失・失効しても補償されません。そのため、なるべく早めに使ってしまった方が安心です。『毎月20日はウエルシア薬局でTポイントが1.5倍で使える』など、ポイントの還元率が上がるキャンペーンはあります。そのようなキャンペーンスケジュールが暮らしの中で取り込めるのであれば、毎月20日はウエルシア薬局で日用品を買い物するなどのマイルールを作っておくのはいいですね。ただし、5,000円分や10,000円分など、まとまった金額のポイントが貯まってから使おうとすると、ハッキングなどで狙われやすくなりますし、ポイントの有効期限で失効することもあるので、数ポイントでも貯まったら使ってしまうのがおすすめです」

 

オンライン決済は
ポイントサイトを通すべし!

ポイントをより多く手に入れるために、オンラインで決済する場合は、なるべくポイントサイトを有効に活用したいところ。

 

ポイントサイトとは、成功報酬型広告を中心に広告代理業を行うウェブサイトのことで、『おこづかいサイト』とも呼ばれています。無料の登録をすることで利用でき、そのサイト経由でクレジットカードの契約をしたり、自動車保険見積もりをしたり、ネットショッピングやアンケート回答などを通じて、ポイントが加算されるものです。モッピー、ハピタス、ECナビなどが有名ですね。いくつかサイトを見に行って、使いやすそうなところのアプリをスマホに入れておくと、すきま時間にアンケートに答えたり、ここを経由してショッピングしたりすることでポイント稼ぎができます」

 

おさえておきたいポイントサイト

・モッピー

資料請求や会員登録、スマホアプリのダンロードなど、ちょっとした活動でコツコツとポイントが稼げます。無料ゲームで遊ぶだけでもポイントが貯まるのも魅力的。モッピーで貯めたポイントは、Tポイントへ加算できます。
https://pc.moppy.jp

・ハピタス

楽天、Yahoo、イオン、ビックカメラなどのネットショッピングの際にハピタスを経由するだけで、各ショップのポイント以外にもハピタスポイントが貯められます。ほかにも、アンケート回答や、ブログなどのSNSでクチコミをすることでボーナスポイントがもらえることも!
https://hapitas.jp/register

・Miles

すべての移動に“マイル”が付与されるスマホアプリ。このアプリを登録し、GPSを常時使用に設定しておけば、移動方法はAIが自動で判断してくれます。貯まったポ“マイル”は、ドリンクや飲食店の割引チケット、寄付などができます。
https://www.getmiles.com/jp

・ANA Pocket

日常の移動によって、ANAのマイルが貯められるスマホアプリ。「30日で200kmを歩いてみよう!」とか、「自転車と徒歩で合計100km移動しよう!」などの「移動チャレンジ」がいくつか設定されています。登録して目標を達成すると、報酬ポイントが加算されます。マイルを貯めるには、550円の有料アカウント登録が必要になります。
https://www.ana.co.jp/ja/jp/share/ana-pocket/

 

ポイントを貯めたり使ったりするのが面倒なら
「キャッシュバック型クレジットカード」がおすすめ

ポイントを貯める以外にも、お得感を味わえるのがキャッシュバック型クレジットカード。

 

キャッシュバック型クレジットカードとは、カードの利用合計金額から1%以上を自動で還元してくれるもの。『P-oneカード』や『Likeme by saison card』などが人気です。これは、ポイントを貯めたり使ったりするのがわずらわしくても、使いこなせるはずです。ポイントサービスとの併用もできるので、買い物ポイントに加えて、さらにここで利用額の割引を得るという使い方も可能です」

 

危険サイトと浪費には気をつけて!
ポイ活のデメリットと注意点

何ごとにもデメリットは潜んでいるもの。ポイ活をする上で注意するべきことも抑えておきましょう。

 

「ポイントを貯めるのも使うのもアプリを使うのが便利ですが、アプリやウェブサイトの中には、危険なものも存在します。まず、運営会社の名前が明記されているかどうかは必ずチェックしましょう。運営会社無記名で高還元率のポイント付与を謳っている場合、個人情報を抜き取られただけで、ポイントを交換する前に、サイトが閉鎖してしまうこともあります。あとは、『あと数百円でポイントが上乗せになる』というときの衝動買いにも注意。ポイ活に飲まれて時間とお金を浪費し、疲弊してしまいます」

ポイントが使える場面ではどんどん使い、より高還元率になるような方法を追求するのではなく、共通ポイントが貯まるクレジットカード決済での買い物をすればOKとする。これが、ポイ活を成功させるコツだと菊池さんは言います。コツコツと気軽に、ポイ活ライフを続けていけるといいですね!

 

【プロフィール】

クレジットカード専門家 / 菊地崇仁

株式会社ポイ探 代表取締役。2002年に友人と起業し、ポイント交換案内サービス「ポイ探」の開発に携わったうえで、2011年3月に同社代表取締役に就任。 90枚超のクレジットカードを保有し、約150万円の年会費を支払っている。実際に利用することで、信用できる情報提供をめざしているクレジットカードの達人。

HP=http://www.poitan.net/