小型で低速、おまけに時代遅れの見た目。大型のピックアップトラックが支持される米国で、その真逆をいく日本の軽トラが、一部の人の間で静かに人気を呼んでいます。

米国では昔から、ピックアップトラックの根強い人気があります。ピックアップトラックとは、前方にはセダンのような乗員スペースがあり、後方はトラックと同じように天井がない荷台があるクルマ。
それが米国人から支持される理由は、丈夫で、男らしく、大きな荷物も楽々運べるから。ホームセンターや家電ショップで買った大型の家具や家電を自ら自宅まで持ち帰ったり、休日には家族とともにBBQやキャンプに繰り出したり。そんな米国人のライフスタイルに合っているのでしょう。
その一方で、以前にもレポートしましたが、米国では日本の軽トラがひそかに人気を呼んでいるのです。大柄な米国人にとっては、かなり窮屈に感じるかもしれない小ささ。おまけに、低速で、時代遅れ感が否めない見た目……。まさに、ピックアップトラックと対照的なクルマと言えるでしょう。
日本からの輸入には各種の規制があり、一部の州では軽自動車の公道での走行すら許可されていないといいます。それに加えて、現在の日本市場向けにつくられている軽トラは、米国の各種の基準を満たしていないため、現在同国に輸入されているのは25年以上も前のかなりアンティークなタイプとのこと。
それにも関わらず、その人気は高まっている模様。2024年のCNNの報道によれば、米国での軽トラの販売台数は過去5年間で3倍も増加し、2023年には年間およそ7500台が売れたとのこと。最近でも米国の大手メディアがそのブームに注目しています。
全般的に大型車が多い米国の自動車市場で、おもちゃのように見えてしまう軽トラ(アンチ・サイバートラックという見方も)。それなのに一部の米国人のハートを掴んでいるのはなぜか? その理由は……
- 実は軽トラの荷台部分は、米国で出回るピックアップトラックと同程度の大きさがあるという実用性
- フォルムや見た目がシビれるほどかっこいい
ただ、米トランプ大統領が日本からの輸入製品に高い関税をかけることになれば、米国の軽トラ人気にも影響を与えるかもしれません。自動車業界はその動向を心配しながら見守っていることでしょう。
【主な参考記事】
Fast Company. These Japanese trucks are slow and small. People can’t get enough of them. July 9 2025
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