アウトドア
2022/7/2 21:15

ランタンの伝説的名品を生み出した! 人気アウトドアブランド「コールマン」を大解剖

アウトドアの人気ブランドの歴史と名品を紹介する本企画。貸しランプ業でスタートしたコールマンは、世紀を越えて世界屈指の総合アウトドア用品メーカーとなった。ランタンをはじめ、そのアイテムには不変と進化が共存した唯一無二の魅力が宿る。

※こちらは「GetNavi」 2022年6月号に掲載された記事を再編集したものです

 

Coleman

コールマン

ブランド設立年: 1901年

国内店舗数: 11店舗

URL: https://www.coleman.co.jp/

 

「ランタン」と聞いて、真っ先に「コールマン」を思い浮かべるキャンパーは多いだろう。いまでは総合アウトドア用品メーカーとして高い知名度を誇る同社のルーツは、W・C・コールマンが1901年に米国のカンザス州で始めた貸しランプ業にさかのぼる。会社設立から2年後、右肩上がりの業績を追い風に製造業へとシフトし、1914年に屋外用全天候型ガソリンランタンの先駆け「アーク・ランタン」を発表。それを皮切りに、本格的にアウトドア領域へと進出していった。

 

コールマンのランタンが広く愛されている理由は、徹底した“変わらなさ”にある。代名詞的存在である「ワンマントルランタン 286A」は、1932年に発売された最初のマントルランタンと基本構造はほぼ同じで、デザインもパーツの形やカラー以外はほぼそのまま。この事実が道具としての完成度の高さを物語っている。

 

また、昔ながらのシンプルな構造ゆえ、壊れにくい点も魅力だ。その丈夫さは、「釣り人がサビと苔だらけの古いランタンを釣り上げ整備したところ、何事もなく火が灯った」という伝説があるほど。万が一故障してもメーカーのメンテナンスが充実しており、手入れをしながら愛着を持って長く使うことができる。

 

誕生から約110年。その灯りは、これからもキャンプの夜をやさしく照らし続ける。

 

↑1914年に誕生した「アーク・ランタン」。その後に登場する数々のアウトドア用ガソリンランタンの原型となった

 

↑2019年にスタートした大型キャンプフェス「The Coleman Camp」。“アナログだけど特別な時間”をコンセプトに今年も開催予定だ

 

↑2005年から毎年登場している「シーズンズランタン」。年によってテーマや色が変わる限定仕様で、コレクターも多い。日本で企画を行い、アメリカ本社の工場で製造されている

 

まず押さえておきたいアイコンモデルはコレ!!

プレミアムな“赤”をまとったクラシカルなデザインの名作ランタン

ワンマントルランタン 286A

1万7800円

1980年代に登場したガソリン式ランタンの永世定番に、今年、待望のコールマンレッドが登場。ポンプキャップや火力コントロールノブなども変更し、よりクラシックな見た目になった。LEDランタンに比べポンピングの手間はかかるが、“灯すための時間”さえも楽しめるとして人気だ。

 

↑ランタン本体と同じカラーのプラスチックケースが付属。持ち運び時に中身をしっかり守れる

 

↑燃料はオリジナルの純正ホワイトガソリン「エコクリーン」(1280円/1ℓ、3980円/4ℓ)を使用。燃焼効率が高く、寒冷地でも長時間安定した火力が得られる

 

↑エコクリーンは一般的なホワイトガソリンをさらに精製し、人体や環境に有害な物質を徹底排除。ニオイや詰まりなどのトラブルも起きにくい。ほかの液体燃料と区別するため水色に着色されている

 

“コールマンレッド”開発秘話

“コールマンレッド”は、286A以前のモデルに使われていた人気色だが、286A発売の少し前に世界的に赤の塗装液が使用禁止となり、286Aはグリーンのみで展開していた。それから約40年、技術が進化し、禁止された塗装液なしでも鮮やかな赤の再現が可能に。ついに今年、286Aにコールマンレッドが仲間入りした。

 

コレも名品です

その1 ハードクーラーボックスの原点的傑作モデル

54QTステンレススチール ベルトクーラー(シルバー)

2万9800円

1954年の誕生から約70年にわたって愛され続けている、ハードクーラーのパイオニア的モデル。ボディは丈夫かつサビに強いステンレス製で、最大約4日間の保冷力を有する。

 

その2 悪路もおまかせの簡単収束型ワゴン

アウトドアワゴン

1万5800円

大量の荷物をラクに運べる収束型キャリーワゴンの大定番モデル。大型のタイヤを搭載し、段差のある道や悪路、砂浜でも安定して走行できる。収納カバー付きで、雨対策もバッチリ。