独自のチタン素材ツイストフェースで真っ直ぐぶっ飛び
ボールの初速を上げるため、フェースも改良しました。テーラーメイド独自素材の「ZATECチタン」をフェース全面に採用、硬くて極薄のフェースにより反発係数をルールの最上限まで高めるとともに、どこで打ってもハイスピードボールが打ち出せるようになります。
また、SIMドライバーの特徴として、一度ルールを超えた反発係数のヘッドを作り、その後、ヘッドにレジンを挿入することでルール限界値まで戻す「スピードインジェクション」テクノロジーを採用していますが、このレジンの注入口を塞ぐためのネジがフェース前面下部に2つ設置されています。SIMグローレではレジンの注入口をトウ側に穿つことでフェース面のネジを廃止しました。これにより、フェース下部の反発性能を落とさずにすみます。さらに、フェースとボディの金属同士が接触しない貫通型のスピードポケットも採用しており、フェース下部にボールが当たった際の初速のロスを抑えます。これらの結果、前モデルよりもスイートエリアが拡大し、よりミスに強いドライバーに進化しました。
実際にコースで打ってみると、ミスヒットに対するカバー性能の高さと飛距離の向上が実感できます。もともとテーラーメイドのドライバーは「ツイストフェース」という、ねじれたフェース面によりミスヒットに強いとされています。トウ寄り、ヒール寄りに当たっても真っ直ぐ飛ぶように弾道を補正してくれる機能です。SIMグローレも当然ツイストフェース搭載なのですが、スイートエリアが拡大したことで、よりミスヒットに強くなった印象です。トウ寄り・ヒール寄りで打ち、ボールが右や左に飛び出していっても空中でククッと曲がり、フェアウエイへと戻るシーンが多々ありました。
また、飛距離も伸びています。力を入れず、クラブに任せるよう打ってみると、鋭い打ち出しからの高い弾道で真っ直ぐ飛び、ランもしっかり出ます。正確には測っていませんが、目測で230ヤード近くは飛びました。ゴルフを始めてまだ4年、現在54歳の筆者にとって230ヤードは小さな夢だったのですが、クラブを変えただけで叶ってしまったのは嬉しいことです。