日本時間7月16日から開催されている「第18回世界陸上競技選手権大会」(2022/オレゴン)に合わせて、アシックスが現地でローンチイベントを行い、アフターパフォーマンスサンダル「ACTIBREEZE 3D SANDAL(アクティブリーズ スリーディ サンダル)」(以下、3Dサンダル)を発表。日本でも、7月19日に東京都内の本社でメディア向け説明会が実施されました。
果たして競技パフォーマンスのサポートだけなのだろうか
アシックスは、アシックススポーツ工学研究所がこれまで培ってきた知的技術と3Dプリンタを使った新たな製造方法を組み合わせ、競技やトレーニング後の足と身体をリラックスさせる3Dサンダルを開発。会見では最初に、アシックススポーツ工学研究所の原野健一氏が開発の経緯を語りました。
「この世界陸上に向けて研究開発を進める中で一つ気づきがありました。『彼ら、彼女らに対して私たちができることは、果たして競技パフォーマンスのサポートだけなのだろうか』と」(原野氏)
アシックスが独自に調査を行ったところ、レース、競技後にシューズを履き替えているランナーの割合は82%でした。
「つまり、レースに着用するシューズは必ずしもレースのあとに履きたいシューズではない。一見、当たり前のように考えられますが、ランナーやアスリートをより長く、深くサポートするヒントがここにありました」(原野氏)
アシックス史上最高の通気性とやわらかさを持った新しいサンダル
続いて3Dサンダルに込めたテクノロジーを、同研究所 研究員の高島慎吾氏が解説。今回、同社では初となる3Dプリンタを使った新たな製造方法を採用しました。
「私たちが目指したのはアシックス史上最高の通気性とやわらかさを持ったまったく新しいサンダルです。やわらかさを持ちながら、通気性をこれまでにないほど高めることが可能になりました。この格子構造を伴う設計は、通常のシューズの製造方法では生産できません。これを可能にしたのが3Dプリンタの技術です」(高島氏)
快適な通気性にしっかりした安定感と程よい弾力性
アシックスの3Dサンダルは、パラメトリックデザイン手法という、パラメーターを設定して数値を変えることで、膨大なデザインのバリエーションを生み出すことが可能に。さらに、Luxcreo(ラックスクレオ)社がもつ弾性に優れた素材の3Dプリント技術によって、先進的な構造を実現しています。
立体的かつ厚みのある格子構造を重ね合わせることで、優れた通気性とやわらかさをもたせながら、部位に応じて硬さを変えるなど足の負担の軽減を図る機能性が追求されています。また、靴底の横幅を広くすることで、安定性も兼ね備えるなど、競技やトレーニング後のアスリートの快適な履き心地や歩きやすさにもこだわっているとのこと。
今回の説明会では試し履きの時間も用意されていたので実際に履いてみると、しっかりと足を包み込むホールド感にリカバリー効果が期待できる。また、歩いてみると心地よいクッション性と通気性のよさが感じられました。オレゴンでは選手たちに好評で、中には「競技以外、すべての時間においてこのサンダルで過ごす」という声も届いています。7月20日よりアシックスオンラインストアで数量限定発売されましたが、全サイズ即日完売。この快適性なら、その理由にも納得です。
アクティブリーズ スリーディ サンダルは、アスリートにとって待望のリカバリーアイテムとして注目されています。価格は9900円(税込)。サイズはS(23.5~25.0cm)、M(25.5~26.5cm)、L(27.0~28.0cm)、XL(28.5~30.0cm)。再販売など今後の展開は未定だが、気になる方はこまめにアシックスの公式サイトをチェックしましょう。
【フォトギャラリー(画像をタップすると拡大表示されます)】