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2023/3/5 20:45

初心者でもすぐ分かる!ゴルフ・キャディバッグの選び方を解説

ゴルフクラブのフルセット(14本)やハーフセット(7本)を購入するのであれば、キャディバッグも同時に入手したほうが便利です。ゴルフ場でラウンドする際は、クラブをキャディバッグに入れることが必須条件になります。

 

ですが、ゴルフショップに行くとさまざまな種類のキャディバッグがあります。何を基準に選んだら良いのでしょうか。「ゴルフ5フラッグシップストア新宿店」の大川舞子さんに聞いてみました。

<識者紹介>


Alpen TOKYO

ゴルフ5 フラッグシップストア 新宿店

大川舞子さん

渋野日向子選手や勝みなみ選手と同学年のいわゆる“黄金世代”。高校時代はプロゴルファーを目指していましたが、大学時代にエンジョイゴルファーに転向。現在はゴルフ5認定レッスンプロ兼クラブフィッターとしてアマチュアゴルファーのクラブ選びをサポートしています。

 

ゴルフのキャディバッグとは?

キャディバッグはゴルフクラブを入れて持ち運ぶケースです。持ち運ぶと言っても、ゴルフ場でのラウンド中、常に自分で手に持って運ぶわけではありません。セルフプレーであれば乗用カートに積んだり、手引きカートに乗せたりします。キャディ付きプレーであれば、キャディさん用の手押しカートに積み込みます。

 

学生ゴルファーは、キャディバッグを自分で担いでプレーすることもあります。このスタイルを“担ぎプレー”と言います。ただし、通常営業のゴルフ場では一般的でありません。ですので、ゴルファーがキャディバッグを持ち運ぶのは、ゴルフ場までの行き帰りのみです。ゴルフ場には車で行くことが多いですから、実際には自宅から車までの距離となります。

 

ただし、今の日本は都市部を中心に自家用車を持たないライフスタイルを選択する人が増えています。カーシェアリング利用者や、友人や同僚の車に同乗させてもらう機会が多い人は、そのことを踏まえてキャディバッグを選んだほうが良いでしょう。

 

カート型、スタンド型の2種類

キャディバッグは、大別するとカート型とスタンド型の2種類があります。どんな特徴があるのか比較してみましょう。

 

■カート型

カート型は、名前の通り、乗用カートに積み込みやすいように設計されています。土台部分が安定しており、地面の上に立つので自立型と呼ぶこともあります。キャディバッグ自体の安定性を高めるために、重量感のある商品が多いです。最近はカート型でも軽量をウリにする商品が増えていますが、重量で比較するとスタンド型のほうが軽いので優位!カート型は安定感重視です。

 

■スタンド型

スタンド型は2本の足が付いており、地面の上に斜めに立て掛けるように設計されています。ですので、クラブの出し入れがしやすくなっていますね。傾けて立たせることができるので、傾斜地でも安定して使える点もメリットです。また、担ぎプレーが主流の時代に開発された商品なので、肩に担ぐためのショルダーベルトが装着されています。軽量で持ち運びに便利なのも特徴!

 

口径サイズについて

キャディバッグは、口枠の縦の長さによって口径のサイズが表示されます。標準的なサイズは、男性向けが9型(直径9インチ=22.86cm)~9.5型(直径9.5インチ=24.13cm)、女性向けが8.5型(直径8.5インチ=21.59cm)です。口径が大きければ大きいほど収納能力が高くなります。

 

口枠のパターンは6分割がオーソドックスですが、8分割や14分割のモデルもあります。どのパターンが使いやすいかは、人それぞれ好みが分かれます。

 

初心者・中級者に向けたキャディバッグの選び方

初心者・中級者に向けたキャディバッグの選び方を大川さんに聞いてみました。

 

「正直なところ、キャディバッグを選ぶにあたって気を付けるポイントはないです(笑)。なぜかと言いますと、キャディバッグはファッション性がほとんどですから、どれを使ったら気分が一番上がるかということで決めて良いです。

 

ポケットの数が多くて収納力が高いのはカート型ですが、スタンド型でもラウンドに必要なアイテムは一通り収納できます。ゴルファー自身がどういう用途で使いたいかをイメージして選んでください。ゴルフを始めたばかりでゴルフ場に行く機会はまだ少なく、練習場に行く頻度が高いのであれば、軽くて持ち運びやすいスタンド型が向いています。練習場にはそれほど行かず、ラウンド中心という方はカート型が向いていますね。

 

価格帯としてはスタンド型のほうが安いので、ゴルフ5での販売数割合はスタンド型が6割、カート型が4割になっていますよ。」(大川さん)

 

キャディバッグ選びでアドバイスを1つ加えるのであれば、ゴルフ場に宅配便でキャディバッグを送るときは必ず専用カバーを掛ける必要があります。専用カバーは宅配会社の営業所で購入できます。専用カバーのサイズは縦143cm前後、横70cm前後。ラウンド中は専用カバーを外しますから、折り畳んでキャディバッグのポケットに入れておけると便利です。キャディバッグを宅配便で送る機会が多くなりそうな人は、専用カバーの収納を念頭に置いて選ぶことをおすすめします。

 

口枠内の中仕切りは、上だけのタイプと下までつながっているタイプがあります。上だけのタイプは仕切りがめくれやすいので、下までつながっているタイプが使いやすいとのこと。さらに、内部でクラブ同士がぶつかりにくくなり、クラブが傷付きにくくなります。

 

クラブケース、スタンドバッグがあれば便利

最近はラウンド用のキャディバッグに加え、練習用のクラブケース(スタンドタイプや肩掛けタイプ)もよく売れているとのこと。

 

「肩掛けタイプのクラブケースは練習場に行くときに便利ですし、スタンドタイプのクラブケースは練習場でもショートコースでも使えますから、かなり売れていますね。」(大川さん)

 

最近は、ゴルフ練習場にクラブを持っていくときに使うクラブケースだけでゴルフ場に来る人も増えているようですが、ゴルフ場は対応に困っています。なぜかと言うと、クラブケースは乗用カート後部のキャディバッグを積み込む場所に固定できないからです。

 

ゴルフのプレースタイルは、“セルフプレー”と“キャディ付きプレー”の2パターンがあります。セルフプレーは乗用カートを使用するのが主流です。乗用カートの後部には、キャディバッグを4個積み込むスペースがあります。左右に2個ずつ積み、ベルトを通して固定する仕組みになっています。クラブケースだと細すぎて固定できません。

 

また、スタンドタイプのクラブケースは持ち込み禁止のゴルフ場もあります。その理由はクラブケースをグリーン上に持ち込み、グリーンの表面に傷が付く被害が多発しているからです。ですので、ゴルフ場でラウンドする際はクラブケースだけで行くのはNGです。キャディバッグの購入後、練習場に行くときのサブバッグとしてクラブケースを活用してください。

 

■取材協力

Alpen TOKYO

住所:東京都新宿区新宿3丁目23-7ユニカビル

営業時間:平日11時〜22時/土日祝10時〜22時

 

撮影/中田 悟 文/保井友秀