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2023/10/17 21:15

全世界で間もなく累計200万足超え!ニューバランスのロングセラーモデル「1080」が、もっと楽に、もっと快適に進化!

ニューバランスジャパンは、全世界で人気のロングセラーモデル、Fresh Foam Xファミリーの最新モデル「Fresh Foam X 1080 v13(フレッシュフォームエックス テンエイティ)」を発表しました。Fresh Foamはクッション性をコンセプトに2014年に初代が誕生。以降も進化を続け、本作はよりソフトなライド感と軽量感を実現。

↑ニューバランス「Fresh Foam X 1080 v13」。ニューバランス公式オンラインストアおよびニューバランスオフィシャルストア、その他一部のニューバランス取扱店舗にて発売中。価格は1万8700円(税込)です

 

ランニングカテゴリーのフットウェアを構成する2つのプラットフォーム

ニューバランスのランニングカテゴリーでは、フットウェアに限ると大きく2つのテクノロジープラットフォームがあります。一つ目がFresh Foamシリーズで、最高のクッション性を提供するためのテクノロジーにより長く快適に走るための設計がされています。それは限定されたシーンではなく、ボーダーレスに展開しているEvery dayランニングというくくりの中のテクノロジーです。

 

二つ目が「Fuel Cell(フューエルセル)」シリーズという最高のエナジーリターンを提供するテクノロジーで、より速く走るために設計されています。シーンはピンポイントで、レースデーシューズというのがFuel Cellのメインのストーリーです。

 

「そもそもFresh Foamは、コンシューマーの方にどんなベネフィット(利益)を提供するのか。社内デザイナー、デベロッパーを含めたところで360度コンフォートがキーワードになっています」と、ニューバランスジャパン 商品企画フットウェアプロダクト部マネージャーの武田信夫氏が解説します。

↑幅広いランナー層はもとより、ライフスタイルシーンにも落とし込んでいくFresh Form X 1080 v13の魅力を語る武田氏

 

360度コンフォートのベネフィットを提供するためには大きく二つの要素があります。まず一つ目がソールのテクノロジーで、砂浜のような抜群のクッション性、アッパーは第2の皮膚のような抜群の足馴染み、この二つのソールとアッパーの要素が相まって初めて360度コンフォートの実現に繋がるといった考えのもと設計されています。

 

「特にソールのテクノロジーがユニークで、砂浜のような抜群のクッション性というのは、Fresh Foamが始まった10年前からのキーワードです。そのため、一部のモデルでは、世界中の各地の有名なビーチリゾートからヒントを得たモデル名が落とし込まれています」(武田氏)

 

Fresh Foam設計の生命線が「Data to design」です。360度コンフォートの履き心地を実現するために様々なランナーの走行時のデータを収集し、解析してデザインに落とし込むData to designという開発プロセスが採用されています。それは、足底圧分布測定フォースプレートなどを用いて、どこにテンションがかかっているのか、どこの伸びが大きくなっているのかといったデータを数多く収集。そのデータをベースに解析ソフトが半自動的にデザインを起こします。

 

「今までのフットウェアのデザイナーは自分の感性でペンを走らせて絵を書くことが基本でしたが、このFresh Foamに関しては、AIで解析してコンピュータが自動的にデザインを起こしていく。プラス我々の方では実走も行い、体感も含めながら最新のデザインを起こしていきます。100%コンピュータ任せではなく、ハイブリッドの形を採用しています」(武田氏)

↑1080 13代目となる「Fresh Foam X 1080 v13」。カラーラインナップはメンズ用で全6色

 

そのデータを収集するための基地、ベースとなっているのが、アメリカ・ボストンの本社のすぐ隣に昨年新設された「Sports Research Lab」です。

 

「以前からスポーツリサーチラボは存在していましたが、これまではmade in USAの『990』などを作るローレンスという地域にある工場の地下1階の小さなスペースでした。今回はラボの右側に『The Track』という室内競技場に併設する形で新たに新設されました。

 

もちろん最新の機材を用いていますが、一番のポイントはトラックがすぐ横に併設されているので、開発したモノをその場でテストしながらデータが取れる。より開発のスピード感も上がっています。もちろんランニングカテゴリーのフットウェア以外にもアパレル。そしてフットボール、バスケットボール、ベースボールなど、ありとあらゆる競技のデータがここで取れるようになっていますので、今後のニューバランスのスポーツカテゴリーはかなりレベルアップしてくると思います。期待してください」(武田氏)

↑新設されたラボ。メディアツアーの様子はYouTubeで多数公開されている

 

世界で200万足を超えるロングセラーモデル

2011年に誕生した1080は毎年進化を遂げ、2014年のv6からはクッション性をコンセプトとし、Data to Designの考えに基づき単一素材でありながら、その形状によってクッション性と安定性を両立することで機能性とスムーズな走りを実現したミッドソール、Fresh Foamを採用しました。

↑ミッドソールの凹凸デザインがFresh Foamの特徴

 

2020年からFresh Foamは「Fresh Foam X」という、さらにクッション性、反発性を増したミッドソールへと進化しました。より楽しく、より快適に走れるクッション性と2層構造による安定性を兼ね備えたモデルとして、トップアスリートのコンディション作りやリカバリー、日々のランニングからウォーキングまで、あらゆるレベルのランナーの様々な目的の足元を支えています。

↑1080は2011年のv1から今回のv13まで、同社を代表する定番モデルとして最も息の長いロングセラー商品となっている

 

↑発表会当日はアーカイブモデルも展示されていた

 

「おそらく今年、全世界でのセールスが200万足に届くか届かないか。来年には200万足超えると予想されます。他社さんのモデルを含めても世界で200万足を超えるのは、マーケットにとってなくてはならないモデルになりますので、いよいよ1080もそのレベル感まで来たなと感じています」(武田氏)

 

1080のコアなターゲットコンシューマーはマラソンのエントリー層で、完走を目指す層から週に1、2回健康維持のために走るフィットネスランナー層がメインのボリューム層になっていますが、それ以外にもアスリートのジョグといったリカバリー用としても愛用されています。そして、新しい取り組みとしてFresh Foamテクノロジーをパフォーマンスだけではなく、ライフスタイルのシーンにも落とし込んでいこうということでいろんなパートナーとのコラボレーションのプロダクトも進められているとのこと。

 

「ライフスタイルシーンでも1080やFresh Foamのシューズもありだよねという感じになってきています。来年以降は1080を中心に様々なコラボ企画もありますので期待してください」(武田氏)

 

より長く走ることにフォーカスし、よりソフトなライド感と軽量化を実現

身体に負担をかけずにクッショニングを存分に味わえるモデルという元々の1080のコンセプトは変わりなく、今回のv13に関してはより長く走ることにフォーカスを当ててアップデートが施されています。そこには注目すべき3つのポイントがありました。ニューバランスジャパン ランニングシューズ企画・間宮葵氏が解説します。

↑前作の1080 v12よりも「長く走る」にフォーカスしたv13の進化のポイント

 

「一つ目が軽さになります。v12と比較して約30グラム軽くなっています。二つ目は、ゆったりとした優しいフィット感。これによってv12と比較してより幅広く、デイリーユースからウォーキング、ジョギング、そしてフルマラソンと大会に出てみたいという方にも適したフィット感になっています。三つ目はアウトソールデザインの改良です。よりロングライドを意識したような形状にアップデートを施しています」(間宮氏)

↑「街ランで使用したい方には、豊富なカラーリングを用意しています」と語る間宮氏

 

【その1】軽量化

1080の最大の特徴が、凸凹構造のミッドソールです。凹んでいるところは上から荷重を掛けると潰れやすいのでクッショニング効果が得られ、出っ張っているところは潰れにくいので安定感が出るという凹凸構造を組み合わせたワンプレートにすることで劇的な軽量化に繋がっています。

 

前作のv12モデルでは、前への推進力や足抜けといったスピード感もある程度考慮した設計になっていましたが、v13に関しましてはロングライドを意識して、反発性と軽さに特徴のあるコンパウンドを使用しています。

 

「衝撃吸収性がアップしたのはもちろん、特に前足部に関して反発性が感じられるようなコンパウンドになっています。それによってクッション反発が良く、厚みを増しているのにも関わらず軽量化も実現したコンパウンドになっています。形状に関しましては、前足部のトゥー・スプリングを低く、レングスを長く設計しておりますので、より日常使いからロングジョブまで幅広いシーンに対応できるような一足になっているのが特徴です」(間宮氏)

↑安定感やクッション性を持たせるために凸凹形状で機能を発揮するミッドソール

 

【その2】ラスト形状の見直し

1080は、幅の狭いものから広いものまで、踵からつま先の大きさ以外でもサイズが選べるので、カスタムオーダーとまではいえませんが、セミオーダーに近い感じでアジャストが可能です。

 

「長時間履いていてもタイトすぎない設計になっていますので、よりストレスフリーな履き心地を体験できるのが特徴です。そういった足へのフィット感ですとか、ロングライドを意識した形状にアップデートしまして、より幅広い用途やランナーの方に履いていただけるシューズになっています」(間宮氏)

↑タイト過ぎない快適なフィット感を実現したアッパー。ワイズ(足幅)はメンズがDから4E まで展開

 

【その3】アウトソールデザインの改良

Data to Disignコンセプトの元、デザインを一新。走行時の軌跡データを元に、より接地から足抜けまでの重心移動をサポートする形状にアップデート。カヌーのようなソール形状と相まってスムーズなライド感を実現しています。

 

「v12では横に少し屈曲性を意識しまして、切り込みのあるデザインを採用していましたが、v13では踵設置、そこから足抜け、重心移動の軌跡というのを重視しまして、より縦方向へのライド感というのを意識した形状にアップデートしました」(間宮氏)

↑特徴的なカヌーのような形状に改良したことで、縦方向へのスムーズなライド感を実現

 

トップアスリートのコンディション作りやリカバリー、日々のランニングやウォーキングまで、あらゆるレベルのランナーの様々な目的の足元を支えるFresh Foam X 1080 v13。世界で長く愛されるFresh Foam Xの安定感はもちろん、ファッションアイテムとして人気のニューバランスだけにライフスタイルに合わせやすいカラーリングも展開しています。来年以降はライフスタイルシーンに合わせたコラボ企画も予定されているので、そちらも注目です。

 

 

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