2.オートハンドル機構のペン型ハサミ「サクパ」
ペンケースに入れての持ち歩きを考えると、やはりペン型のハサミが便利だ。ハンドル部がない分スマートで邪魔にならず、出し入れもしやすい。
ただ、逆にこの“ハンドルがない”というのが使いにくさにもつながってくる。力を入れて厚紙を切ったり、細かい刻み作業をしたりするには、ハンドルに指を入れて開閉するほうが楽なのだ。
カミオジャパンの「サクパ」は、ペン型ハサミには珍しいハンドル式。しかも、ケースから出すと自動でハンドルが開き、しまうとハンドルが軸内に引っ込むという、特殊な機構を持っている。
いちいちハンドルを手動で開く必要がないので、ケースから取り出した瞬間からすぐに切り出すことができるのは便利だろう。
仕組みとしては、樹脂製のベルト状ハンドルを出し入れするスライダが、ケースの端に引っかかるようになっているので、ケースから刃を引き出すのに連動して、軸内からハンドルがニョロッと出てくる。逆にケースにしまうときは、スライダが逆向きに押されハンドルが軸内に巻き込まれて収納。
このケースとスライダの組み合わせによる機構は、シンプルながら「ほほう」と感心してしまった。
使う場合は、このベルト状のハンドルを指に巻き付けるようにして固定して刃を動かす。手のサイズや右利き・左利きに関わらずきちっと指が固定できるので、なかなか快適だ。
ただ、ベルトが長めなので、手の小さい人や女性は、指に巻き付ける感覚に慣れるまではやや持て余すかもしれない。
カーブ刃とハンドルが相まって、コピー用紙を重ねたり、厚紙をザクッと切ったりするような作業にはなかなかの切れ味を発揮する。実際、コピー用紙を20枚まとめて切れるペン型ハサミは相当にレアだ。いや、そもそも携帯するハサミでそこまで切る機会はあまりないだろうが。
ただ、厚物に強い反面、フィルムや布などコシのないものを切るのは苦手なようだ。
刃渡りは最近のペン型ハサミとしてはやや短く、学校でプリントを切るなどにはちょっと使いづらい印象。とはいえ厚物切りに強いチューニング+ハンドル式なので、ちょっとした工作用として備えておくのは面白いかもしれない。
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