文房具
2020/1/8 19:15

なぜ「MONO」消しゴムは50年以上も愛され続けてきたのか――デザインの変遷で見るモノ・ヒストリー

最高峰の鉛筆「モノ100」の書く・消すを実感させるアクセサリーとして誕生し、2019年で50周年を迎えたトンボ鉛筆の「モノ消しゴム」。そのスリーブデザインの変遷を中心に、モノ消しゴムと「MONOブランド」両方の歴史を見ていきましょう。

 

モノ消しゴムの現行ラインナップを紹介した記事はこちら

あのストライプで商標も取得済! 国民的消しゴム「MONO」現行ラインナップ一挙見せ

 

【1969年】モノカラーの誕生

↑「小さな消しゴムでも店頭で目立てるようにしたい」、「長方形の形を生かしたい」との想いから三色旗をイメージ。青・白・黒は男女共に使える色として選ばれました

 

【1980年代】現在のデザインの基礎が完成

↑色・デザインともに現在までのベースとなっているのが、1980年に発売された2代目。トンボ印が下向きなのは、兜や鎧などに彫り込まれたトンボの伝統的な図柄に由来します

 

【1990年代】ロゴを刷新し商品ジャンルも拡大

↑ロゴの「O」から鉛筆モチーフが消えたのは、鉛筆だけのブランドではない、という意気込みの表れか。90年代は消しゴムの種類が増え、修正テープも登場。ブランドが拡大しました

 

【1991年】「MONO」の名を冠した修正テープが登場!

↑当時まだ発明されたばかりの修正テープに、MONOの名を冠して発売。「よく消える」というブランドイメージを活用した製品展開があたり、発売直後から大人気となりました

 

【2000年代】コーポレートマークを世界共通に

↑この頃、欧州で使っていたトンボ鉛筆のロゴを国内にも導入し、世界共通の企業ロゴに。それに合わせ、スリーブ全体のバランスを考え、「MONO」のロゴの間隔も見直されました

 

【2011年】モノ消しゴムが「グッドデザイン・ロングライフデザイン賞」を受賞

↑時代を超えたスタンダードであり続ける商品として、モノ消しゴムがグッドデザイン・ロングライフデザイン賞を受賞。日本を代表する消しゴムとしての地位が確固たるものに

 

【2013年】トンボ印が復活し上向きに

↑創立100周年を機に、企業ロゴにトンボ印が復活し、上向きのトンボが描かれるように。ちなみに、消しゴムの割れを防ぐスリーブ端の「Uカット」は2005年から採用されています

 

【2014年】筆記具「モノグラフ」シリーズを発売!

↑モノ消しゴムを内蔵したシャープペンシル「モノグラフ」が登場。鉛筆生まれ・消しゴム育ちのブランド名に負けず、「書く」「消す」を高レベルで両立しています。いまや人気シリーズのひとつです

 

【2017年】モノカラーが国内第1号の色商標として登録される

↑青・白・黒3色が国内で初めて特許庁の「色彩のみからなる商標」として認定され、セブン-イレブンとともに認定第1号となりました。同時に文字なしタイプのモノ消しゴムを発売

 

↑文字なし版

 

現在のMONOファミリー

↑消しゴム以外にも様々なアイテムが揃います

 

モノ消しゴムの現行ラインナップを紹介した記事はこちら

あのストライプで商標も取得済! 国民的消しゴム「MONO」現行ラインナップ一挙見せ

 

私の愛用MONO語り

世界的にファンの多いMONOブランド。そこで、GetNavi本誌お馴染みの文房具識者たちにも、愛用するMONOアイテムへの想いを語ってもらいました。

 

かわいいだけじゃない!使い手への配慮が詰まった一品

モノノート

220円

「デザイン、サイズ、ともにモノ消しゴムにそっくりな見た目が心を鷲掴み。かわいいだけでなく、修正テープ業界最細・2.5mm幅のテープを搭載し、小回りがきくので頼り甲斐も十分。ヘッドがスライド式で、使わないときにボディに収まるところも気に入ってます」(鈴木)

本誌文房具担当

鈴木翔子

仕事柄、シャープペンもボールペンもフル活用するため、モノファミリーにはかなりお世話になっています。修正テープ好き。

 

MONOカラーが控えめでかわいい!使いやすさにも唸った

モノエアー

330円

「社会人になり消しゴム離れして十数年。偶然このテープを見つけたときには衝撃でした。『MONOカラーじゃん!?』。使ってみて、引き心地の軽さや持ちやすさ、上書きのしやすさにも唸りました。でもやっぱり、この3本デザインがいいんだよなー」(古川さん)

ライター・放送作家

古川 耕さん

ラジオの放送作家でありながらライター。本誌でも「文房具でモテるための100の方法」を連載中です。

 

薄い板ガム型こそが消しゴムの完成形だ!

モノスマート

110円

「筆箱の容量を考えると、消しゴムは小さい方がありがたい。でも広い面積をガーッと消すこともあるから、大きいのが便利。どっちも対応できるのは、板ガム型のモノスマートしかないんですよね。すべての消しゴムがこの形ならいいのに、と思っています」(きだてさん)

文房具ライター

きだてたくさん

GetNavi webでも活躍する文房具ライター。ポリシーは「使ってなんぼ」。機能系から面白系まで使い倒してレビューします。

 

ロマンと実用性が詰まった思わず見惚れる一本

モノグラフ

385円

「内部のパーツが見える透明のグリップにロマンを感じます。シンプルですっきりとしたデザインに見惚れてしまいますが、実は全長2.5cmを超える回転繰り出し式のモノ消しゴムがついていて実用性も十分。色のバリエーションが豊富で複数持ちしたくなります」(菅さん)

文具ソムリエール

菅 未里さん

文房具イベントへの登壇、商品企画、コラム執筆など、文房具の魅力を伝える活動を行います。文房具に関する著書も多数。

 

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