イベントやメディアへの出演、新作文房具のプロモーションなどに引っ張りだこの文具ソムリエール・菅未里さん。仕事柄、文房具を試す機会は多く、手元には山のような文房具が……。そんな菅さんが、自腹を切ってまで手に入れた、いま本当に気に入っている文房具とは?
「バレットジャーナル」には2つある
「バレットジャーナル」とは、箇条書きによって情報を整理するノート術のこと。近年、日本でも流行っていますが、実は2種類あることをご存知でしょうか? 本来の、狭義のバレットジャーナルと、広い意味でのバレットジャーナルです。
本来のバレットジャーナルとは、米国人デザイナーのライダー・キャロル氏が考案した、
・ロイヒトトゥルムのノートの
・ドット方眼に
・バレットジャーナル独自の記号を使いながら箇条書きにする
というものです。
しかし、今の日本で流行している「バレットジャーナル」は、もっとルールが緩い広義のもの。今回ご紹介するノート「ライフジャーナル インフィニット」(クオバディス)も、本来の定義からはやや外れた、広義のバレットジャーナル向きのものであることをお断りしておきます。
クオバディス
ライフジャーナル インフィニット
2700円(税別)
A5サイズ、全224ページ。巻末にはポケットが付く。モダンカリグラファーとして活躍する島野真希さんデザインのマンスリーステッカーが付属。カバーはローズ、ラベンダー(写真)、トープの3色。
あらかじめフォーマットが作られている
クオバディスいわく、「バレットジャーナルのために開発した」というこのノート。なんといっても素晴らしいのは、必要なフォーマットが購入時点で用意されている点です。タスクの整理に使う記号の分類と目次ページ、そしてマンスリーページとウィークリーページが作られています。
本来のバレットジャーナルではこういったページを自分で作らなければいけないのですが、このノートならその必要はありませんから、気軽に始めることができます。
“ライフログ”としてのバレットジャーナル
今の日本で流行っているバレットジャーナルは、正確に表現すると“バレットジャーナル風のライフログ”と言うべきでしょう。実際私も、このノートを日々の情報を記録するライフログとして使っています。
私は、ウィークリーページには、マークスの日付のマスキングテープとデルフォニックスの「コーディネートスタンプ」を使い、日々の服装を記録しています。メディアに出演するときの服装の被りを防ぐためです。「あ、また同じ格好をしている」と思われるのではないかと、心配だからです。
一方のマンスリーページでは、お金を使わなかった「ノーマネーデイ」にシールを貼り、節約へのモチベーションを高めています。もちろんノートの使い方は自由ですから、この通りにする必要はまったくありませんが、ぜひ参考にしてみてください。
合皮のカバーに三色のカラーバリエーション、そして金糸を縫い込んだバンドと、デザインに凝っているのも嬉しい点です。ライフログ入門には最適ではないでしょうか。
「菅未里の自腹買い文房具」バックナンバー
https://getnavi.jp/author/misato-kan/