この1年で、仕事の何が変わったかといえば、「打ち合わせの大半がZoomなどのオンライン会議になった」ことだろう。もちろん業種によっても違うだろうが、少なくとも筆者(フリーランスのライター)の場合、これが最も大きな変化だ。実のところ、オンライン会議中の微妙なラグが苦手ではあるけれど、それでも先方に出向く際の少なからぬ移動時間と交通費が発生しないのは、嬉しいところ。
ところで、そのオンライン会議によって、日常使いの文房具構成もちょっと変わってきた。従来の顔を突き合わせての打ち合わせでは、カバンに常に入っているA5ノートで議事録的なメモを取っていたが、オンライン会議の場合、すでにPCが乗っている狭い机上では、A5ノートですら邪魔になる。
ということで、A7前後のハンディサイズのメモ帳が活躍する機会が、だいぶ増えたのである。これくらいが結局、ちょうどいい。
で、机上でハンドメモを多用するのであれば! ということで導入した“とあるツール”が案の定、めちゃくちゃ役に立っているのだ。同じく在宅ワークでメモ帳を多用している人には響きそうな気がするので、ぜひ紹介しておきたい。
メモ帳の情報が常に視界に入ってくる「メモスタンド」
そのツールというのが、リヒトラブの「メモスタンド」。ざっくりと言えば「メモ用紙専用の掲示板」という感じだろうか。ここに、普段使いのメモ帳とメモした情報が集約されることになるのだ。
LIHIT LAB.(リヒトラブ)
メモスタンド
680円(税別)
自立するスタンドボードの上辺には、クシのような突起が何本も突き出して並んでいる。まずスタンバイ状態にするために、ボード付属の「ツイストノート メモサイズ」のリング部分を、このクシ歯にひっかける。場所はどこでもいいが、使いやすいのは左右どちらかの端だろう。ちなみに使用するメモ帳は、同社の「ツイストリング」を使用しているものが前提となる。
オンライン会議で、メモを取らなきゃ!となった場合、クシ歯からひょいとメモ帳を外して取り出し、メモをとる。打ち合わせが終わったら、そのメモを取ったページをめくったまま、クシ歯にかけ直す。
これなら、机上にメモ帳を広げたままでなくとも、情報が視界に常に入ってくるという仕組みだ。こうやってメモ帳の“住所”を確定しておくだけでも、いざなにか書き取ることになった際に、メモ帳を探してゴソゴソ周囲をかき回す必要もなくなる。
ただ、ハンドメモは当然ながら、だいたいのノートよりも面積が狭い。書き続けていくに従って、ページがどんどん進んでいくので、後から必要な情報にアクセスしたいと思ったら、それだけページをめくって戻らなければならないことになる。後から必要になるはずのページは、取り出して保存しておくのが便利だろう。
では、どうするか? メモ帳のリングをパカッと開いて大事な情報のページを取り出したら、それもリング穴をクシ歯にかけておくだけでいい。リング穴を破らずにページを抜き差しできる「ツイストノート」のメリットが、ここで活きてくるのだ。
ボード自体の横幅は「ツイストノート メモサイズ」が3面並ぶサイズなので、つまりはメモ帳本体とは別に2ページ分の情報が掲示できることになる。
例えば、メモ帳+今日のToDoリスト+掲示しておきたい情報、みたいな使い方でもいいし、もしくは1ページ分を余らせておき、そこを付箋貼り付けボードとして使うのもアリ。
何にせよ、知りたい情報が常に視界に入っている、という状態が重要なのだ。
あと、地味にありがたいのが、三角柱のボード内側がペンスタンドとして使えるという部分。メモとペンは確実にセットで使うのだから、同じ住所で同居してもらうのが最も確実なのである。
在宅ワーク中、気分を変えてちょっと違う部屋で仕事をしようかな? という場合でも、このボードごと持って移動すれば、必要な情報・メモ帳・ペンがまるごと付いてくるので、なかなかにラクだ。
自分で“改造”してスマホスタンドにも!
ちなみに筆者は、このボードをちょっと改造して、右端にスマホを立てかけられるようにしてある。「ツイストノート メモサイズ」とiPhone 12 Pro Maxの横幅がほぼ同じくらいなので、面の埋まり方がしっくりくるのだ。スチレンボードを切って組むだけの簡単改造なのだが、これもまた便利である。
「きだてたく文房具レビュー」 バックナンバー
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