文房具
2021/7/13 20:30

いつもの机をスタンディングデスク化するカウネット「パタスタ」が座りっぱなしの腰痛を解消する!

近頃はずいぶんと仕事が立て込んでしまい、スマホの歩数計で確認すると「77歩」!という日もあったほど。自宅でも、基本的にスマホはポケットに入れっぱなしなので、この歩数はおそらく、仕事机とトイレを何度か往復したのをカウントしたものだろう。

つまりずっと椅子に座りっきりで仕事をしていたわけだが、これがまぁ体に良くない。筆者はかなりの猫背なので、長時間座っているとまず腰がヤラれ、肩甲骨周りが固まり、背骨もきしむ感じ。つまり、ツライ。

↑猫背がひどいので、半日も座っているとたいてい腰から背中がバキバキ。座業の宿命と言えど、かなりの負担だ

 

お世話になっている整骨院の先生には、「1時間に1度は立ってストレッチでもしてください」と言われているが、仕事に追われていると、うっかり数時間ぐらいは平気で経ってしまう。

 

となれば次に考えるのが、いわゆる「スタンディングデスク」の導入である。板面の高い机で立ったまま仕事ができるデスクなら、座りっきりを回避できる。腰痛改善に効くという話もあるので、できれば試してみたいところ。

 

もちろん、狭い家に新たに机を一台新規導入するのは現実的じゃないし、そもそも値段がかなりお高い。では、自宅のテーブルを“スタンディングデスク化”できるツールを使えば、その辺りの問題もクリアできるかも?

 

立て、立つんだ“在宅ワーカー”!

そのスタンディングデスク化ツールというのが、オフィス通販のカウネットから発売されたばかりの「パタスタ」というPCスタンドだ。

 

これが“PCスタンド”というジャンルで語っていいのかどうか、ちょっとわからないのだが、これまでに類似製品のないアイテムなのは、間違いない。

カウネット
WORK FIT HOME スタンディングワーク用PCスタンド パタスタ
4980円(税別)

 

収納形態でのサイズは、小ぶりな座布団ぐらい(425×450mm)となかなか大きめ。とはいっても薄い板状なので、どこかに立てかけておけば、収納場所に困ると言うことはまずないだろう。

 

これをいったん広げ、折り紙を折るようにパタパタと組み立てると、立体的なスタンドに変形するという構造だ。

↑展開状態。畳まれているときは内蔵の磁石でくっついているので、勝手に広がってしまうことはない

 

↑折り目に従って折り曲げたら、スリットに差し込む

 

↑スリットから飛び出した部分のカドを折って、天板を乗せる

 

スタンド形態では、高さは260mm。これをダイニングテーブルや仕事机(だいたい高さ700~720mm)の上に置くと、トータルで高さ1m弱。つまりこれが、PCを置いて立ったまま仕事をするのに程よい高さになるというわけだ。

↑高さ約260mmのPCスタンドの完成。組み立て時間は10秒もかからない

 

ちなみにスタンドの天板面は260×450mm。13インチのノートPCを置いて横が少し余るぐらいの面積があるので、マウスや外付けテンキーなんかも置いて使うことができる。また底面積も板面と同じなので、机にA3のコピー用紙が置けるぐらいの空間が空いていれば、まず設置に問題はないだろう。

 

では、実際に使ってみよう。

立てば腰痛改善、座れば足がラク。交互なら超快適!

正直なところ、最初に見たときは強度的に不安も感じたのだが……使ってみれば、思ったよりはかなりしっかりした印象だ。折って作った柱部分がガッチリ支えてくれているので、左右にねじれるなどの挙動は全く感じられない。天板も端の方に手を乗せるとわずかにたわむが、作業に支障を感じるほどではない。少なくとも、PC作業をするのに充分な強度はあると思う。(ただし、飲み物の入ったコップを置くのはやめた方が無難だ)

↑13インチノートPC+マウス(筆者はトラックボール使用)でジャスト、という面積。個人的には、もうちょっと広いほうが嬉しい

 

↑端に手を乗せてもわずかにたわむぐらいで、作業スペースとしては安心して使えるレベル

 

さて、実際に立って仕事をしてみるとどうかというと、なるほど、これはいいものだ。

↑実際の使用風景。最初は座り体勢との違和感に少し戸惑ったが、5分もすれば慣れた

 

まず背がスッと伸びるので、椅子でバキバキ言ってた腰がかなりラク。腹部が圧迫されて呼吸が浅くなる(座業の猫背あるある)こともないので、集中しやすいというのもメリットだ。もうひとつ、食後でも立っていれば眠気に襲われにくいので、午後も効率が落ちにくいように感じた。

↑筆者(身長175cm)にはやや低いので、下に適当な台(写真下部のオレンジ色のもの)を置いて、高さを調節してみた。この構造では難しいと思うが、できれば高さ調整機能も欲しかったところだ

 

とはいえ、立ち仕事が快適なのはせいぜい30分~45分ぐらい。それ以降は足もだるくなるし、立ちっぱなしも、それはそれで腰痛の原因になり得るのだ。

 

要するに、長時間同じ姿勢でいることが“悪”なのであって、座りも立ちもほどほどが良い、ということ。逆に言えば、椅子に座ってつらくなったら立ち仕事、立ってだるくなったら座り仕事、と切り替えれば、常に快適でいられるわけだ。

 

↑スタンドのナナメ面にふせんを貼ると、うるさくない程度に視界に入るのが良かった

 

ということで特に時間を決めず、自分の体の欲求に従って立ち座りをローテーションしてみると、これがなかなかに快適。なんとなく仕事にリズムができるし、切り替えるごとにちょっとした気分転換にもなる。さらに、立ち仕事を始める前に体側を伸ばすなどの軽いストレッチを挟むこと一週間で、腰痛も確実に軽減した。うーん、これはいいな!

 

もちろん、立ち仕事が合う・合わないも、人によってあるだろう。それを確認する前にスタンディングデスク1台を導入してしまうのはギャンブルとも言える。それが、税込5千円ちょっとで試せるのであれば、合わなくてもギリギリ諦めがつきそうだ。合えばメリットは大きいので、これは試してみる価値があるのではないだろうか。

 

 

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