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2021/11/6 19:00

備忘録や伝言、雑多な生活情報をひとまとめ! 冷蔵庫の扉に全て集約できる「ハルファイル」が今こそ欲しい

今になってあらためて、家庭用ホワイトボードが必要じゃないか、というようなことを考えている。というのも、長く続くコロナ禍が原因なのだ。

 

これまで家族間の連絡には、LINEやメッセンジャーのグループ機能を使うことが多かっただろう。だが、普段働きに出ていた人が在宅ワークで自宅にいると、「わざわざLINEしなくても、口で言えばいいや」ということになる。

 

ところが、今までは「牛乳がないから買って帰ってきて」という連絡が、スマホに文章として残っていたのに、口頭での伝達にはそれがない。その結果、「牛乳ないよ」「だから買ってきてって言ったじゃん」「言われてないよ!」というような、お決まりの“言った言わない”トラブルにまで発展するケースが、けっこうあるらしい。

 

やはり、伝達事項は明文化するのがベスト。家族が自宅にずっといるのであれば、家庭内連絡用にホワイトボードを使うのは充分に実用的ではないか、という流れである。

 

“ファイル+ホワイトボード”が家庭の情報ステーションに

とはいえ、今さら新たにホワイトボードを設置するにも、場所が取りづらかったり、そもそもなんか気恥ずかしかったり……と、妙にハードルが高いようにも思うのだ。

 

ではどうすればいいか? 単機能のホワイトボードをいきなり導入しようとするから、ハードルが高くなる。何か別の便利なツールに、“ついでにホワイトボード機能が付いている”のであれば、気軽に使えそうなんだけど。

キングジム
ハルファイル スタンダード(A4変形)
1400円(税

 

そんな都合のいいアイテムあるかなあ、と考えてふと思い当たったのが、ファイルメーカー、キングジムの「ハルファイル」である。これこそ、想定していた通りの“便利なツールにホワイトボードが付いている”やつだ。

↑ツルツルの表紙がホワイトボードに。ファイル側面には、ボードマーカー用のホルダーも備えている

 

↑表紙を開くと、中はこんな感じ。収納したい紙モノのサイズに合わせたポケットが、いくつも備わっている

 

そもそも「ハルファイル」とは、冷蔵庫などに吸盤(別売りで磁石アタッチメントもあり)で貼り付けておける書類ファイル。公共料金の振り込み用紙、料理レシピの切り抜き、フードデリバリーのメニューや割引クーポンなど、雑多な生活関連のあれこれをまとめてファイリングできる、というコンセプトの製品である。

 

そう聞くだけで「おっ、なんか便利そう」と思ってもらえそうだが、それに加えて、表紙が書き消し可能なホワイトボードとして機能する。まさにドンピシャだ。

↑表紙の裏側には、A4サイズのチラシやメニュー表が入るポケットと、DMを保管するのにちょうどいいポケットが2段になっている

 

↑ペラペラとめくれるクリアホルダー型のポケットは、料理レシピを確認するのに使いやすい

 

ファイルとしての機能も間違いなく便利で、表紙を開くと内部はクーポンやDMなどの紙片ポケット・封書やチラシ用ポケット・A4書類をファイルできるクリアホルダ型ポケット(A3見開きにも対応)が4連と、大充実!

 

今冷蔵庫にマグネットで貼っている紙ものを全部ファイリングしてしまえば、設置場所もすぐに確保できるだろう。ひとまず必要と思うものを片っ端から放り込んでおけるため、「前にもらったクーポン、どこにあったっけ?」というときも、このファイルを開けばきっと見つかるはずだ。

 

↑付属の吸盤で冷蔵庫に貼ると、ホワイトボードとして機能

 

↑開くと、キッチン周りで活用される情報がぎっしり詰まったファイルとして機能する

 

いかにもキングジム製品らしいなーと感じるのは、細かな気の利いたパーツ類である。例えば、表紙を閉じたままで固定できるマグネット。狭い台所周りで表紙が勝手に開いてしまうと邪魔なので、これは絶対に必要だ。ホワイトボードとして使う際の使いやすさにも影響する。

 

逆に、中を見ているときに表紙が勝手に閉じてしまうのも面倒だ。そういう場合には、表紙を開いてギュッと壁面に押しつけると、ミニ吸盤が吸い付いて、開いたままで固定できるようになる。

 

まさに、至れり尽くせりと表現しても過言ではない気の利きっぷりだ。

↑表紙を閉じたままにできるマグネット。磁力はさほど強くないので、開くときに負担は感じない

 

↑表紙を開いてグッと押し付けることで固定できる吸盤。小さなパーツながら、これがあるとないとで使いやすさが大きく違ってくる

 

↑こちらも、地味に便利なページ押さえ。ページ下端を差し込んでおけば、ページが勝手にめくれてしまうことがない

 

A4サイズのファイルは大きすぎて、貼っておくスペースがない……という場合には、A4ハーフサイズの「ハルファイル スリム」がおすすめ。表紙を閉じた状態だと中のA4書類は半分折りになってしまうが、それさえ気にならないのであれば、設置場所が半分で済むメリットは大きい。

キングジム
ハルファイル スリム(A4変形 1/2)
800円(税別)

 

容量の小さな冷蔵庫や台所の隅に貼って使うなら、こちらがおすすめ。残念ながら、中はクリアホルダ型ポケットなしの状差しタイプだが、チラシやレシート類の一時保存には充分と言えるだろう。

 

もちろん、ホワイトボード機能や、表紙を開いたまま固定する小吸盤などのギミックはスタンダード版と同じ。むしろゴチャゴチャと紙ものを貯め込むタイプの人には、こちらの方がすっきり使いやすいかもしれない。

↑開くと、A4がちょうど収まるサイズ。スタンダードと比べると、ストックできる量はかなり少なめ

 

家族間で共有すべき書類をファイリングし、ホワイトボードで情報伝達も可能な“家庭内の情報ステーション”は、今だ必要性が高いはず。面倒な“言った言わない”問題や「お母さん、あれどこ?」問題を未然に解決するためにも、家族間での情報のやりとりをスムーズ化するツールは、導入を検討する価値がありそうだ。

 

 

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