文房具
2023/7/18 21:30

ファスナー式とスリット式の2ポケット仕様! メッシュペンケース「slish(スリッシュ)」は実際どう使うのが正解?

透明ペンケースが2022年から2023年にかけてトレンドとなっているが、「気軽には試しづらいな」と感じている人も多いのではないだろうか? PVC(塩ビ)素材のペカペカしたチープさが苦手だったり、女子中高生が使うものだろうという思い込みもあったりして、“大人” が使うにはなかなかハードルは高いものだ。(ちなみに、筆者が使っても周囲からはさほど気にされないが)

 

とはいえ透明ペンケースは、運用上のメリットが意外なほど大きい。中が丸見えなので使いたいペンを探すことなくサッと取り出せたり、小物の紛失にすぐ気付けたりと、実用的にも、流行っているのは伊達ではない。まずは「いい歳した大人でも使いやすいデザインの透明ペンケース」から、その価値を試してみてはいかがだろうか?

コクヨ
ペンケース<slish(スリッシュ)>
800円(税別)
全4色展開

 

大人でも使いやすい、透け感が魅力のメッシュペンケース

コクヨの「slish(スリッシュ)」は、ジャンルとしては透明ペンケースだが、PVCではなくナイロンメッシュ素材が採用されている。ツルツル・ペカペカせずしっとりとしたマットな見た目なので、カラーさえ選べば、全年齢で使いやすい雰囲気といえるだろう。

 

有り体に言えば “網戸” みたいなものなので、中身もそれなりに透けて見える。どのペンがどこに入っているのか? 消しゴムはどこにあるのか? 放り込んでおいたはずのUSBメモリは間違いなく入っているのか? それらがすべて、いちいちファスナーを開けてゴソゴソ探すことなく一目瞭然、というわけだ。特に忘れ物や小物の紛失が多いタイプの人には、これだけでも使うメリットが大きいのではないだろうか。

 

↑PVCほどの透明感はないけど、それでも中になにが入っているのか一目瞭然だ

 

ケースは表裏の二面構造で、表面は一般的なファスナー式ポケット。対して裏面は、中身が出し入れしやすいようスリット式を採用している。スリット部分はファスナーレスで、いわばポケットティッシュの開口部のような感じ。ここへダイレクトに指を入れて、ペンをつまみ出すことができるというわけ。メッシュ素材だから必要なものがサッと見つかり、さらにスリットからスムーズに取り出せる。これは使ってみるとかなり便利に感じるはずだ。

 

↑ユニークなスリット式の開口ポケット。いちいちファスナーやボタンで開け閉めする手間がなく、使いやすい

 

↑スリット辺にぬい付けられたフチが板バネ口金のように機能して、ペンなどの落下を防ぐ構造が面白い

 

スリット辺には厚めにフチが縫い付けてあり、程良いバネのような弾力が開口を押さえつけてくれる。これにより、スリットが開いて中身が勝手に転がり出るような危険性も少なくなる……という仕組みだ。ただし、ポーチが膨れるほどにペンを入れると、厚みによって口が開きやすくなってしまう可能性もあるので、容量的にはペン2~3本+α程度に止めておくのが良さそうだ。

 

文房具専用に設計されたサイズ感も高評価

一方、表面のファスナー式ポケットはもう少し容量に余裕があり、だいたいペン4〜5本+消しゴムやテープのりなどの小物を収納することができる。実際に使った感覚としては、使用頻度の高いメイン筆記具+αをスリット側に、予備や頻繁には使わないマーカー類をファスナー側に入れると使いやすいと感じた。

 

↑ファスナーを開け閉めする手間はあるが、容量は表面のほうが余裕がある

 

ただ、試しに使ってみて少し戸惑ったのが、 “表裏どちらに物が入っているかが分かりづらい” という現象だ。スリットポーチとファスナーポーチ、どちらも同素材同色のメッシュなので、パッと見ただけだと、どちら側にものが入っているのか判断しづらいのである。せっかく閲覧性が高くても、どっちのポケットに入っているか見分けが付かなければ意味がない。良くできたペンケースだけに、そこはちょっともったいないな、と感じた部分である。

 

↑例えば赤のフリクションボールがどちら側に入っているか、とっさに判断できるだろうか? この分かりづらさはちょっと残念なポイントだ

 

↑写真上は一般的なメッシュポーチ。ペンケースとして使うにはやはり「slish」ぐらいのサイズが使いやすいと思う

 

これまでの一般的なメッシュポーチは容量が大きすぎて、ペンケースとして使用するには持て余してしまう傾向があった。その点、「slish」は最初から文房具専用として設計されているだけあって、容量は必要充分というところ(個人的には、むしろもっと小さくても良い)。さらにスリット開口の出し入れしやすさ+透明素材ならではの高い閲覧性によるシナジーは、間違いなく快適。

 

透明ペンケースが気になっていた “大人” は、まず「slish」から始めてみることをオススメする。