乗り物
2017/3/9 15:30

「トロッコ列車」に「レストラン列車」……この春は流行りの「観光トレイン」で列車旅に出かけてみよう!

全国を走る観光列車ガイド その1 首都圏&関東近郊の列車

 

トロッコ列車や展望列車、そして車内で美味しい食事が味わえるレストラン列車など……多くの観光列車が全国を走っている。その列車の数は年々増えるばかりだ。ここでは乗っても楽しくて気軽に鉄道の旅が体験できる、春におすすめの観光列車をピックアップ。まずは首都圏&関東近郊の路線を走る観光トレインたちを紹介しよう。

 

【その1】西武鉄道 旅するレストラン・52席の至福

西武鉄道の観光列車「52席の至福」。淡い水色の車体には、四季折々の沿線を代表する景色が描かれる
↑西武鉄道の観光列車「52席の至福」。淡い水色の車体には、四季折々の沿線を代表する景色が描かれる

 

車内で一流シェフが監修したブランチ、またはディナーが楽しめる“旅するレストラン”。列車名の通り、利用できるのは52席52人のゲストのみ。車両は4両編成で、3号車のキッチン車を挟むように2号車と4号車が客室車両だ。また、1号車は多目的スペースがある車両で、さまざまなイベントに使用される。列車の運行は土休日限定で、1日1往復。秩父や武蔵野郊外の景色をゆっくり楽しみつつ、美味しい食事を味わいたい。

 

【TRAIN DATA】

○運行開始:2016年4月17日(4000系4両1編成をリメーク) ○運行日:土休日を中心に年間100日程度 ○運行区間:池袋駅〜西武秩父駅、西武新宿駅〜西武秩父駅、西武新宿駅〜本川越など ○旅行代金:ブランチコース1万円、ディナーコース1万5000円(それぞれ乗車チケット・西武線1日フリーきっぷ、など込み、西武鉄道Webで予約販売)

 

【その2】東武鉄道 展望列車634型 スカイツリートレイン

↑東武鉄道の「スカイツリートレイン」。特定区間以外に南会津などへの臨時列車の運転にも利用される
↑東武鉄道の「スカイツリートレイン」。特定区間以外に南会津などへの臨時列車の運転にも利用される

 

東武鉄道の近郊用電車6050系をリメークした4両1編成の観光列車。天井の角部分がガラス窓に改造されており、この天井の窓から頭上にそびえるスカイツリーを仰ぎ見ることができる。車内のシートも快適で、窓側1列に並ぶシングルシートと窓を横にして座るツインシート、窓側を向いて座る2人用のペアスイートの座席を用意。この座席配置のおかげで、カップル、グループ、さらにお1人様でも気兼ねなく鉄道の旅が楽しめる。

 

【TRAIN DATA】

○運行開始:2012年10月27日 ○運行日:土休日を中心に運行、日に上り下り数列車が走る ○運行区間:浅草駅〜鬼怒川温泉駅、浅草駅〜東武日光駅、浅草駅〜新栃木駅など ○乗車料金:運賃+特急料金で乗車可能(座席指定制・駅窓口等で販売)

 

【その3・その4】わたらせ渓谷鐵道 トロッコわたらせ渓谷号&トロッコわっしー号

↑「トロッコわたらせ渓谷号」は開放感満点のトロッコタイプの客車などをディーゼル機関車が引き走る
↑「トロッコわたらせ渓谷号」は開放感満点のトロッコタイプの客車などをディーゼル機関車が引き走る

 

群馬県の桐生駅と栃木県の間藤駅の間を結ぶ「わたらせ渓谷鐵道」。車窓から渡良瀬川の渓流が眺められる。そんな風景が車窓から存分に楽しめる観光列車が運行されている。それが、トロッコわたらせ渓谷号とトロッコわっしー号だ。

↑ディーゼルカーで運行される「トロッコわっしー号」。2両のうち1両がガラス窓の無いトロッコ車両
↑ディーゼルカーで運行される「トロッコわっしー号」。2両のうち1両がガラス窓のないトロッコ車両

 

トロッコわたらせ渓谷号は、ガラス窓がないトロッコタイプの客車などをディーゼル機関車が引いて走る。一方のトロッコわっしー号は、2両編成のディーゼルカーのうち1両がガラス窓のないトロッコタイプの車両だ。ちなみに、わたらせ渓谷号は機関車の付け替えが必要なことから、大間々駅と足尾駅間の運転。例年、4月中旬〜11月中旬の限定運転となっている。

 

【TRAIN DATA】

トロッコわたらせ渓谷号/○運行開始: 1998年10月10日 ○運行日:土休日を中心に1往復(2017年は4月15日から運行) ○運行区間:大間々駅〜足尾駅 ○乗車料金:2列車ともに運賃+整理券大人510円で乗車可能(整理券はわたらせ渓谷鐵道の大間々駅などや、JR東日本のびゅうプラザなどで販売。Webで空席状況をが検索可能)

トロッコわっしー号/○運行開始: 2012年4月1日 ○運行日:土休日を中心に1〜2往復運行(夏休み・紅葉の季節は一部平日も運行) ○運行区間:桐生駅〜間藤駅○乗車料金:2列車ともに運賃+整理券大人510円で乗車可能(整理券はわたらせ渓谷鐵道の大間々駅などや、JR東日本のびゅうプラザなどで販売。Webで空席状況をが検索可能)

 

 

【その5】小湊鐵道 里山トロッコ

↑SL形の機関車が客車を連結して走る小湊鐵道「里山トロッコ」。春先は桜と菜の花が一緒に楽しめる
↑SL形の機関車が客車を連結して走る小湊鐵道「里山トロッコ」。春先は桜と菜の花が一緒に楽しめる

 

房総半島を走る小湊鐵道は、首都圏では珍しい非電化の路線。その小湊鐵道の上総牛久(かずさうしく)駅と養老渓谷駅の間を走るのが「里山トロッコ」だ。昭和初期に小湊鐵道を走った蒸気機関車を再現したディーゼル機関車が、客車を連結して走る。客車4両のうち中間の2両はガラス窓の無いトロッコ客車。清々しい風を感じながら旅が楽しめる。なお、JR内房線と小湊鐵道の乗換駅、五井駅と、里山トロッコが発着する上総牛久駅の間には、トロッコ接続列車も運行され、待つことなく観光列車へ乗り継ぐことができる。

 

【TRAIN DATA】

○運行開始:2015年11月15日 ○運行日:金・土休日を中心に運行(2017年は3月17日から運行) ○運行区間:上総牛久駅〜養老渓谷駅 ○乗車料金:運賃+トロッコ整理券大人500円で乗車可能(トロッコ整理券はWebもしくは電話申し込み。乗車当日、列車乗車駅もしくは係員に申し出、トロッコ整理券を購入する)

 

【その6】いすみ鉄道 レストラン・キハ

↑いすみ鉄道のキハ28形とキハ52形。ちょうど年代物のオート三輪が並走する風景と出会った
↑いすみ鉄道のキハ28形とキハ52形。ちょうど年代物のオート三輪が並走する風景と出会った

 

房総半島の大原駅と上総中野(かずさなかの)駅間を走るいすみ鉄道。鉄道ファンがよろこぶ車両の導入やサービスを行う鉄道会社として知られている。なかでも、走る車両のうちキハ28形とキハ52形は、いまや貴重な国鉄当時に生まれたディーゼルカーで、いずれもJR西日本から譲渡されたもの。

 

この車両、もしくは国鉄形の車両を模したいすみ350型などを利用して走る観光列車が「レストラン・キハ」だ。車内で楽しめるのは、いずれも伊勢海老が付くイタリアンコースやお刺身列車コース、お箸DEイタリアンなどのラインナップ。いずれコースも「伊勢海老特急」というタイトルが付く。ビール・冷酒・ソフトドリンク(3種類)から1人2本が料金に含まれるとあってお得だ。なお、スイーツ&ワイン列車や和菓子列車も運行している。

 

【TRAIN DATA】

○運行開始:2014年5月 ○運行日:伊勢海老特急・イタリアンコース(3月は5日と12日のみ)、伊勢海老特急お刺身列車コース(3月11日、25日/4月1日、8日、15日)、伊勢海老特急・お箸DEイタリアン(4月9日、16日、23日) ○運行区間:大多喜駅→上総中野駅→大原駅(大原駅〜上総中野駅間を運行する列車を利用) ○乗車料金:1名1万6000円・2名3万円などのプランがある(いすみ鉄道Web経由、JTBの専用サイトで予約販売。専用電話での申し込みは終了)

 

【その7・その8・その9】富士急行 特急「フジサン特急」・特急「富士山ビュー特急」・快速「富士登山電車」

↑富士山を背景に走る8000系「フジサン特急」。車体にはキャラクター「フジサン」のイラストが描かれる
↑富士山を背景に走る8000系「フジサン特急」。車体にはキャラクター「フジサン」のイラストが描かれる

 

富士急行は富士山を間近に見て走る鉄道路線。観光列車としては観光特急が2列車と、お洒落な内装の快速「富士登山電車」が走り、いずれも人気となっている。それぞれの列車の特徴を見てみよう。

 

まず特急1列車目は「フジサン特急」。元小田急電鉄のロマンスカー20000形RSEを3両編成に改造、1号車は指定席扱いの展望車両、2・3号車は自由席とした。車体全面にキャラクター「フジサン」が描かれた楽しい列車だ。

 

↑2016年から走り始めた8500系「富士山ビュー特急」。車内でスイーツを楽しむこともできる
↑2016年から走り始めた8500系「富士山ビュー特急」。車内でスイーツを楽しむこともできる

 

特急の観光列車はもう1列車ある。えんじ色の車体が目立つ「富士山ビュー特急」だ。元JR東海の371系電車で、デザイナー水戸岡 鋭治氏の手によって木の質感を生かした内装、お洒落な座席に変更されるなど、車体の色も含めて大きく改造された。1号車は指定席扱いの特別車両で土休日はスイーツが楽しめるプランも用意されている。2・3号車は「フジサン特急」と同じく自由席だ。

 

↑元京王5000系を改造した「富士登山電車」。さび朱色の車体が目立つ。富士山が良く見える区間では減速して走る
↑元京王5000系を改造した「富士登山電車」。さび朱色の車体が目立つ。富士山が良く見える区間では減速して走る

 

残りの1編成の観光列車は「富士登山電車」。この車両もデザイナーの水戸岡 鋭治氏が手がけた車両で、車体は富士急行創業時のさび朱色に塗られている。2両編成それぞれ、赤富士、青富士と名付けられ、その名に合わせた内装となっている。

 

いずれの列車も富士山が良く見える区間になるとスピードダウン、富士山の美景が十分に楽しめるように運転されている。

 

【TRAIN DATA】

フジサン特急/○運行開始: 2014年7月12日 ○運行日:毎日(日に3〜4往復) ○運行区間:大月駅〜河口湖駅 ○乗車料金:運賃+特急料金200〜400円(ほか1号車は指定席券200円が別途必要。駅で購入、指定席は電話およびwebで予約可能)

富士山ビュー特急/○運行開始: 2016年4月23日 ○運行日:毎日(日に2〜3往復) ○運行区間:大月駅〜河口湖駅 ○乗車料金:運賃+特急料金200〜400円(ほか1号車は特別車両料金900円が別途必要。駅で購入、指定席は電話およびwebで予約可能)、スイーツプラン大人4000円

富士登山電車/○運行開始:2009年8月8日 ○運行日:毎日(日に1〜2往復・木曜日のみ自由席車両として運行) ○運行区間:大月駅〜河口湖駅 ○乗車料金:運賃+着席券200円(車内もしくは駅で購入)

 

【その10】伊豆急行 リゾート21 Izukyu KINME Train

↑「Izukyu KINME Train」は、東伊豆の港で水揚げされる名物「キンメダイ」にちなみ赤く塗られた
↑「Izukyu KINME Train」は、東伊豆の港で水揚げされる名物「キンメダイ」にちなみ赤く塗られた

 

伊豆半島の東側を走る伊豆急行。リゾート21という観光列車を運転し、親しまれてきた。そのリゾート21車両の3次車が装いを一新、赤い色に塗り替えられた。呼び名も「Izukyu KINME Train」に変更、愛称はずばり「キンメ電車」だ。7両編成の各車両で伊豆半島の各市町村の特産品をPR。3号車はキンメダイ博物館で、キンメダイの生態などを紹介している。また、リゾート21車両の特徴である先頭車の展望室や、海側を向くシートなどもそのまま生かされている。通常運賃で乗車可能とあって、お得感もある。

 

【TRAIN DATA】

○運行開始:2017年2月4日 ○運行日:毎日2〜3往復(運休日あり・伊豆急行Webで運行日と時刻を掲載) ○運行区間:熱海駅〜伊豆急下田駅(一部列車は伊豆高原駅) ○乗車料金:運賃のみで乗車可能

 

【その11】JR東日本 伊豆クレイル IZU CRAILE

↑JR東日本651系を改造して生まれた「伊豆クレイル」。伊豆急行の片瀬白田駅付近では速度を落として走る
↑JR東日本651系を改造して生まれた「伊豆クレイル」。伊豆急行の片瀬白田駅付近では速度を落として走る

 

「伊豆クレイル」は伊豆の素材を使った食事(ランチ)やドリンク、カフェセットが楽しめる観光列車だ。4両編成のうち1号車と3号車は座席スペースにゆとりがあり、一部の座席は海側を向いた造り。往路ではフランス家庭料理のランチを、復路ではカフェセットが楽しめる。2号車はバーカウンター&ラウンジで、ドリンクやおつまみなどの販売もあり。なお、4号車は通常のグリーン車扱いで、食事は付かない。

 

列車は土休日を中心に1日1往復を運行。列車は伊豆の美しい海を臨む区間で減速サービス、伊豆の美景を眺めつつ食事やドリンクを楽しみたい。

 

【TRAIN DATA】

○運行開始:2016年7月16日 ○運行日:土休日1往復 ○運行区間:小田原駅〜伊豆急下田駅 ○乗車料金:4号車は運賃+指定席券510円〜1280円で乗車可能、1・3号車はツアー旅行プランとして販売・日帰りプラン9800円〜(カフェセット付)、1万1200円〜(ランチセット付)などが用意される

 

※掲載中の列車は、予約が満席のこともあるのでご了承ください。

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