ロードバイクのメンテナンスの基礎知識を伝授するコーナー。今回は、「クリンチャータイヤ(WOタイヤ)のパンクの修理」についてレクチャーしていきます。自転車にパンクはつきもの。近くに店があればいいですが、 走行中のパンクは自分で修理するしかない場合が多いです。 修理方法をマスターしておくことが、走行の安心・安全につながるので、ぜひ覚えておきましょう!
【パンク箇所を確認する】
チューブを外したら軽く空気を入れて空気が抜ける音を耳で確認する。わかりづらいようであればバケツなどに水を張り、そこにチューブを浸ければ空気の抜ける場所から気泡が出るので一目でわかる。なおパンクの穴が大きかったり、数箇所あったりした場合は新しいチューブに取り替えるのが無難だ。
1.チューブを外して空気を入れ、音を聞いてパンクしている箇所を確認。できれば水に入れて漏れる気泡を探し、パンクしている箇所をチェックすると確実だ。
【紙ヤスリをかける】
次に、パンクした箇所を中心に直径3~5センチ四方に紙ヤスリをかける。目安としては、削るというよりも表面の色が変わり、チューブに付いているワックスがしっかり除去できた状態だ。
2.パンクした箇所を中心に幅広くヤスリをかける。削るのではなく、色が変わるぐらいまでこする感じだ。タイヤに付いているワックスをしっかり落とそう。
【専用ノリを塗る】
ヤスリのカスやその他のゴミをウエスでよくふき取り、修理用のタイヤパッチよりも大きな範囲にパンク修理セットに入っているパンク専用のノリを塗る。
3.専用ノリをパッチよりも大きな範囲で塗る。地面に置くとゴミが付く可能性があるので、手で持って行う。
【ノリを乾かす】
ノリのベトベト感がなくなるまで乾かしてからタイやパッチを貼る。それよりも前にタイヤパッチを貼るとすぐに剥がれてしまうので注意しよう。
4.塗り終えたらしっかり乾かす。乾ききっていない状態で貼ると、剥がれやすくなり破損の原因になる。
【パッチを貼る】
ノリがすっかり乾いたら穴を中心にタイヤパッチをあて、指で強く押さえてしっかりと貼り込む。できれば平らな台の上に置き、ドライバーの柄で真上から垂直に軽く力を加えて圧迫するとより効果的だ。ただし、これをデコボコな場所でやるとチューブを傷つけてしまうので気をつけること。タイヤパッチが貼り付いたら、チューブに空気を入れて密着しているか、ほかに空気が漏れている箇所がないかを確認する。
なお、出先でのパンク修理に役立つのがイージーパッチというパンク修理キットだ。ゴムノリ不要で、パンクしている箇所の表面を紙やすりで荒らし、ウエットティッシュで汚れを落としたら、そこにパッチを貼り付けるだけ。携帯しておくと便利だ。
5.穴を中心にパッチをしっかり貼り付け、上から圧迫する。
6.保護フィルムを剥がせば、修理は完了。折り曲げるようにして、しっかりと付いているか確認する。
7.手で圧迫するだけでも十分だが、ドライバーを使うときはチューブが傷つかないよう、キレイな所で真上から力を加えること。ボコボコの地面などに置いて作業すると傷の原因になるので、注意しよう。
8. 空気を少し入れてみて、しっかり穴がふさがっているかを確認する。水に浸けて気泡が出なければ完璧だ。
【空気を入れる】
9.タイヤにはめて、空気を入れて終了。装着時は、タイヤの中に異物が入らないよう注意する。