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2018/4/19 19:00

【2018春版】スポーツタイプの「電動アシスト自転車」はどれがベスト? プロがe-Bikeを代表5モデルを辛口格付け

“e-Bike”と呼ばれる電動アシスト車が、欧州におけるスポーツバイク市場を席巻。そのブームの波がいよいよ日本にも押し寄せてきました。ここでは、続々と発表されるニューモデルの実力をチェックしました。

 

【解説する人】

フリーライター TRIJETさん

街乗りタイプからスポーツタイプまであらゆるジャンルの自転車を所有。e-Bike購入を検討しています。

 

国内規制に準拠した最新ユニット投入で新型続々

ヤマハがPASを世に送り出して早25年。日本のお家芸であったはずの電動アシスト車は、道路交通法に記載されたその独自規制(アシスト比率及び速度制限)の影響もあり、ことスポーツバイクに関して欧米からは周回遅れといえる状態にありました。

 

しかし、昨秋にパナソニックがXM1を発売すると、これまで海外向けにアシストユニットを供給していたボッシュとシマノが立て続けに国内向けの新ユニットを発表。YPJシリーズで独自路線を切り拓いてきたヤマハも、新型車を発表するなど、その差を一気に詰める展開となりました。

 

海外でe-BikeといえばMTBが主流ですが、日本ではトレックやターンのようにクロスバイクやミニベロなど街乗り用途の新作が続々登場する見込み。各社の本格的なデリバリーはGW明けですが、ここではそれら新型車をいち早くチェック。いずれも一長一短あるが、長らく海外勢に差をつけられていた国内e-Bikeの完成度、その成長ぶりは特筆に値します!!

 

【モデル紹介の前に:e-Bike選びの3つのキモ】

その1:取り回しの重さは購入前に要チェック

車両自体の質量や取り回しの重さは、購入前に要確認。室内持ち込みまたは駐車スペースへの移動は保管方法に合わせて無理のないものを選びましょう。

 

その2:利用シーンや使用頻度を考慮

走行シーンや目的に合致したモデルを選ぶのが基本。市内移動ならミニベロ、10㎞未満の街乗りならクロスバイク。林道ならMTBを選択しましょう。

 

その3:大容量バッテリーは長期的に見てコスパ◎

リチウムイオンバッテリーは充電回数が増えるにつれて劣化も早くなります。バッテリー容量が大きければ航続距離が延びるだけでなく、コスト面にもメリットあり。

 

【街乗りバイク編】

通勤・通学や週末のサイクリングなどに対応するマルチな走行性能を備えた万能スポーツ車から、性質の異なる2台をセレクトしました。

 

【その1】スポーツ性能と街乗り用途で一挙両得の選択

トレック

ヴァーヴ+

23万40円

本格派クロスバイクとしてバランスに優れた一台。航続距離は最大100㎞以上、アシストモードは計5段階から設定できます。ディスクブレーキやリア9段変速、一体型ライトなどアシストなしでも充実した装備が魅力。【タイヤサイズ:700x42c】【質量:非公開】【航続距離:最大100㎞以上】【充電時間:約2.5時間】SPEC●バッテリー種類:リチウムイオンバッテリー●バッテリー容量:36V-8.2Ah●シフト段数:外装9段●全長×全幅:非公開●カラー:ディープダークブルー

 

ボッシュが国内向けに新開発した“心臓部”。走る&止まるが多い街中では自然な加速を、上り坂では脚力をカバーします。

 

【5点満点評価】デザイン:3/走行性能:3.5/実用性:5/趣味性:2/コスパ:5

最大手ブランドだから可能な低価格設定を実現

魅力的な装備内容でありながらこの価格を実現。最大出力の「ターボモード」で感じた強力アシストは好みが分かれますが、日常使い派は買って損ナシ!

 

 

【その2】アシスト機能を使わなくても快適走行できる折りたたみ式

ターン

ヴェクトロン S10

32万1840円(5月発売予定)

ボッシュ製電動ユニットを搭載した折りたたみ自転車。2段階式シートポストにより、幅広い身長に対応します。規制上e-Bikeは時速24㎞までの介入となりますが、10段変速採用でアシストがなくても高い走行性能を発揮。【タイヤサイズ:20インチ(406)】【質量:19.8㎏】【航続距離:最大100㎞】【充電時間:約2.5時間】SPEC●バッテリー種類:リチウムイオンバッテリー●バッテリー容量:36V-8.4Ah●シフト段数:外装10段●全長×全幅:非公開●カラー:マットブラック/ブラック(写真)

 

独自のフォールディングシステムを採用。安全性・耐久性・固定力を考えて設計されたロック機構を搭載。

 

【5点満点評価】デザイン:5/走行性能:3/実用性:4.5/趣味性:4.5/コスパ:4

様々なライフスタイルに対応する万能モデル

長時間の高速巡航には向きませんが、クルマに積んで遠出するなど使い方は自在。質量が増加しがちな折りたたみ車にして、20㎏を切る軽さもポイントが高いです。

 

 

【こちらも注目】

最古の自転車メーカー、伊ビアンキも小径e-Bike「Lecco-E」を今春発売

ビアンキからはボッシュのモーターユニットを搭載したミニベロタイプのe-Bikeが登場。日本人の体型に合わせた設計で売れ筋の「Minivelo」がベースとなっています。5月発売(30万240円)の予定です。

街に出かけたくなるデザイン性に優れたチェレステ色が魅力

「ビアンキを象徴するミントグリーン系のフレームがファッショナブル。汗をかかずに買い物に出かけたい伊達者に最適です!」(TRIJETさん)

 

 

【MTB編】

MTBはペダリングの負荷が大きい未舗装路の走行を前提とします。購入前は電動アシスト量やペダリングロス、取り回しの重さを確認しましょう。

 

【その3】オンロードからオフロードまで楽しめるスポーティモデル

パナソニック

XM1

35万6400

シティモデルとは一線を画す自社開発の電動ユニットを搭載。高速域でもストレスなく、スポーツバイクらしい人馬一体な走りを満喫できます。フレーム一体型バッテリー搭載のスマートな意匠も特徴的。【タイヤサイズ:27.5×2.2 HE】【質量:21.8㎏】【航続距離:最大78㎞】【充電時間:約3時間】SPEC●バッテリー種類:リチウムイオンバッテリー●バッテリー容量:36V-8Ah●シフト段数:外装10段●全長×全幅:1835×590㎜●カラー:マットバーニングリーブス(写真)/マットチャコールブラック

 

ダウンチューブとバッテリーは一体感を持たせたスタイリッシュデザインで統一。電動アシストモデルであることを感じさせない体躯に。

 

【5点満点評価】デザイン:3/走行性能:3.5/実用性2.5/趣味性:4/コスパ:3

オフロードデビューに最適なフレンドリーさが魅力

小ぶりな車体はスポーツバイク初心者にも安心感を与えるはず。自社製パワーユニットは十分パワフルですが、見た目的にはもっとトガってほしいかも。

【その4】「エクストラパワーモード」が鋭い加速を実現する!

ヤマハ

YPJ-XC

37万8000円(7月18日発売)

欧州で人気のe-MTBに搭載される高性能ユニット「PW-X」を国内基準に適合させ実装。走行モードは計6段階、アシスト最強位の「エクストラパワー」ではほとんど力をかけずに“ロケットスタート”が堪能できます。【タイヤサイズ:27.5×2.25】【質量:21.3㎏】【航続距離:最大225㎞】【充電時間:約3.5時間】SPEC●バッテリー種類:リチウムイオンバッテリー●バッテリー容量:36V-13.3Ah●シフト段数:外装11段●全長×全幅:1865×740㎜[Lサイズ]●カラー:マットピュアシルバー

 

小型マルチファンクション計器を搭載。速度やペダリングパワー、消費カロリーなど多彩な情報を表示します。

 

【5点満点評価】デザイン:2.5/走行性能:5/実用性:2/趣味性:4.5/コスパ3.5

オフロード走行を前提とした本格指向を求める人に

3つのサイズ展開によりフィッティングの高さは秀逸。専用設計ユニットは悪路での操作性が高く、スポーツ性を求める人も満足できる仕上がりとなっています。

 

【その5】往年の名車MTBが電アシモデルとして復活

ミヤタ

リッジランナー

38万8520円

90年代初頭にMTBブームを牽引した名車の名が与えられたミヤタの意欲作。シマノが日本仕様として新開発したユニット「STEPS E8080」を搭載。ミッドファットタイヤほか、MTBの最新トレンドも押さえています。【タイヤサイズ:27.5×2.8】【質量:21.3㎏】【航続距離:最大140㎞】【充電時間:約4時間】SPEC●バッテリー種類:リチウムイオンバッテリー●バッテリー容量:36V-14Ah●シフト段数:外装10段●全長×全幅:1860×750㎜●カラー:クリアブラック

 

36V-14Ahの大容量リチウムバッテリーを搭載。トレイルを介したロングライドにも対応する航続距離を実現しました

 

【5点満点評価】デザイン:2/走行性能:4.5/実用性:1/趣味性:5/コスパ:4

MTB のトレンドを押さえたおトク感のあるスペック

滑りやすい未舗装路における電動アシストとグリップ力の高いミッドファットタイヤとの相性は◎。MTBの最新規格を盛り込んだ分、常用面での利便性は欠けます。