凝ったつくりの1日フリー乗車券。乗車記念にもぴったり
渥美線の起点となる新豊橋駅。駅名が違うものの、JR・名鉄の豊橋駅を出ればすぐ。アクセスも良く駅舎も快適だ。
渥美線を旅するならば新豊橋駅で「1日フリー乗車券(1100円)」を購入したい。単に新豊橋駅と終点の三河田原駅を往復するだけならば、通常切符の方が割安だが(520円×2)、途中駅にも立ち寄るならばフリー乗車券のほうが断然におトクとなる。
さらに、この1日フリー乗車券。鉄道好きな人たちの心をくすぐる工夫がされている。ジャバラ状になっていて、広げると渥美線のカラフルトレイン10編成のイラストや解説を楽しむことができるのだ。使用後にも大事に保存してきたい、そんな乗車券だ。
乗車時間は片道40分弱。渥美半島の景色を楽しみながら走る
渥美線は新豊橋駅〜三河田原駅(みかわたはらえき)間の18.0kmを結ぶ。乗車時間は40分弱で、長くもなく、短くもなく、ほどほど楽しめる路線距離だ。
新豊橋駅から、しばらく東海道本線に並走して最初の駅、柳生橋駅へ到着。さらに東海道本線を越え、東海道新幹線の線路をくぐり南下する。
しばらく住宅街を見つつ愛知大学前駅へ。このあたりからは愛知大学のキャンパスや、高師緑地など沿線に緑が多く見られるようになる。
高師緑地の先にある高師駅(たかしえき)には渥美線の車庫があり、検修施設などをホームから見ることができる。
芦原駅(あしはらえき)を過ぎると沿線の周辺には畑を多く見かけるようになる。路線が通る渥美半島の産物はキャベツ、ブロッコリー、レタス、スイカ、露地メロンなど。渥美線の1810号車は「菊」が愛称となっているが、電照菊を栽培するビニールハウスの灯りも、この沿線の名物になっている。
そうした畑を見つつ乗車すれば、終点の三河田原駅へ到着する。同駅からは渥美半島の突端、伊良湖岬(いらこみさき)行きのバスが出ている。