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2018/11/17 17:00

兵庫県の気になる短め2路線 — 乗車時間は数分だが見どころ満載!【JR和田岬線 編】

おもしろローカル線の旅20 〜〜JR和田岬線(兵庫県)〜〜

兵庫県内を走るJR和田岬線と阪神武庫川線。両線ともに起点駅から乗車してほんの数分、あっという間に終点駅に着いてしまう。そんな短めのローカル線だ。

 

今どき珍しいレトロな電車が走る2本の路線。とても短いが、見どころは満載だ。乗って歩いて調べると、興味深い歴史や、気になる事柄も現れてきた。魅力満載の両路線に乗り、線路沿いに歩いた、そのレポートを2回にわたってお届けする。まずはJR和田岬線から紹介していこう。

 

〈JR和田岬線〉
【和田岬線の魅力1】貴重になってきた国鉄型103系が走る路線

↑和田岬線の主力車両といえば103系。1963(昭和38)年以降、総計3447両が製造された。まさに国鉄時代を代表する通勤形電車である。和田岬線に導入されたのは意外にも遅く、電化された2001(平成13)年以降。それまではキハ35系気動車が使われていた

 

まず和田岬線の概要を触れておこう。

開業 1890年(明治23)年7月8日
路線名 山陽本線支線(通称:和田岬線)
路線と距離 兵庫駅〜和田岬駅2.7km(乗車時間3〜4分)
駅数 2駅(起点・終点駅を含む)
使用車両 103系(207系)

 

和田岬線の正式な路線名は山陽本線支線。通称が和田岬線となる。和田岬線という名は通称ではあるが、ここでは一般的に親しまれている、和田岬線の名で紹介していこう。

 

路線の開業は1890年(明治23)年のこと。現在のJR山陽本線を開業させた山陽鉄道が、貨物支線として兵庫駅と和田崎町駅(後の和田岬駅)間に線路を敷いたことに始まる。1911(明治39)年11月1日には旅客営業が開始された。

 

路線は、兵庫港から貨物を運ぶ路線として設けられた。その後に港湾部の工場への引込線も続々と敷かれていった。

 

現在は通勤客の輸送が主体となっている。とくに和田岬駅に近くにある三菱重工業神戸造船所へ通う人たちの利用が多い。さらに沿線にある川崎重工業兵庫工場で新製された車両を甲種輸送する時にも欠かせない路線となっている。

 

↑兵庫駅の和田岬線用ホームは地上にある。このホームには何番線といった番号が付けられていない。朝夕を中心に103系6両編成が和田岬駅との間を往復する。兵庫駅から和田岬駅までの乗車時間は3〜4分で、あっという間に着いてしまう

 

使われている車両は103系で車体の色が青22号(スカイブルー)で塗られている。103系といえば、昭和の経済成長期、首都圏や京阪神の主要路線を走り続けた代表的な国鉄形通勤電車である。

 

3447両と大量に製造された103系だが、さすがに誕生してから半世紀を過ぎ、現役車両が走るのはJR西日本とJR九州の路線のみ。とくにここ数年は急激に車両数を減らしている。現在、JR西日本では奈良線と播但線(ばんたんせん)、加古川線、そして和田岬線と希少になっている。さらにオリジナルな姿をよく残した車両となると奈良線と和田岬線のみだ。うち奈良線の103系は編成数が激減し、消滅は時間の問題とされている。神戸市内を走る和田岬線は、103系が走る希少な路線となっているのだ。

 

この和田岬線、列車が走るのは朝の7時〜9時の間と19時〜22時のみと通勤客に合わせた運行になっている。週末の土曜日こそ朝晩に走るものの本数は少なめ。さらに休日ともなると7時と17時台に各1往復となる。都市部の路線なのに日中や週末は走らない“超閑散路線”となっている。

 

↑兵庫駅構内には和田岬線専用の精算機が設置される。ここで清算、奥にある改札機を通って専用ホームに入る。ちなみに終点の和田岬駅には改札口がない。兵庫駅で和田岬線の運賃を先払い、また和田岬駅から乗車した時には、兵庫駅で運賃を払うシステムだ
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