新車導入、新線開通、そして復興〜〜2019年鉄道の話題〜〜
「鉄道ゆく年、くる年」。【くる年編】は、2019年がどのような1年となるか、すでに具体化している事柄を中心に見ていこう。
【2019年の話題1】新しい年も続々と楽しみな新車が登場予定
ここからは、新しい年2019年の鉄道の話題に移ろう。まずは新車の話題から。2019年も注目の新車が走り始める予定だ。
◆西武鉄道001系「Laview(ラビュー)」
西武鉄道の特急といえば「ニューレッドアロー」として親しまれてきたが、2019年3月に新たな特急として001系「Laview」が登場する。車両デザインは写真のように、これまでの鉄道車両とは、かなり異なるイメージ。さらに展望がより楽しめるように側面の窓は上下に広い造りとなっている。
すでに西武池袋線での試運転が始まり、早くも注目を集めている。
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◆東京メトロ丸ノ内線2000系
1988年から長らく親しまれてきた丸の内線の02系に代わる新型として、誕生したのが2000系。東京メトロ初の球面ガラスを生かした正面の窓で、前照灯なども丸みを活かした形となっている。
運転開始は2019年2月の予定。丸ノ内線の初代車両300形を彷彿させる赤い車体で、東京都内の新しい“顔”となりそうだ。
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◆相模鉄道12000系
2018年に20000系という新車を導入した相模鉄道。さらに12000系という新車を2019年に投入する。同車両は2019年度に開業が予定される相鉄・JR直通線用に造られた車両。すでにかしわ台車両センターまで運ばれた。順調にいけば年明けには報道公開が行われ、春から運転開始となりそうだ。
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【2019年の話題2】おおさか東線が3月16日に全線開業の予定
2019年3月16日(土曜日)、JRグループのダイヤ改正が行われる。この日に開業するのがJR西日本の「おおさか東線」だ。
おおさか東線は放出駅(はなてんえき)〜久宝寺駅(きゅうほうじえき)間9.2kmの南区間が2008年3月に開業している。その北側、北新線区間と呼ばれる新大阪駅〜鴫野駅間(9.4km)が開業するのだ。
新線区間は城東貨物線と呼ばれた貨物専用線を利用したもの。複線化し、また新大阪駅から直接乗り入れできるように連絡線が設けられ、新駅も整備された。
この新線開業により、4つの新駅が誕生し、さらに新大阪駅〜奈良駅間の直通快速が運転され、奈良方面へのアクセスが改善される。
【2019年の話題3】旧山田線の宮古〜釜石間が復旧!
2011年3月に発生した東日本大震災により、太平洋沿岸の路線が大きな被害を受けた。盛岡駅と釜石駅を結んでいた山田線もその一つ。長い間、太平洋沿岸を走る宮古駅〜釜石間(55.4km)が不通となっていた。
同区間の復旧工事が完了し、2019年3月23日から運行開始することになった。路線の運営は三陸鉄道が担当する。この移管により、三陸鉄道の北リアス線と南リアス線が復旧区間を通して直接、線路で結ばれることになった。
北の久慈駅から盛駅(さかりえき)までは計163kmとなり、第三セクター鉄道としては最長の路線となる。7年ぶりの路線の復活が、三陸観光に新しい風を吹き込むか、地元・岩手県では期待が高まっている。
紹介してきた鉄道の「鉄道ゆく年、くる年」。果たして2019年がどのような年になるのか、ぜひ良い一年になることを祈りたい。