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2019/2/25 21:30

冬のドライブに欠かせない「スタッドレスタイヤ」、実は日本の凍結路はちょっと苦手?

次世代スタッドレスタイヤを体験試乗

“次世代”と謳っているだけに、このタイヤはただ者ではありません。なんと市販されているスタッドレスタイヤの3倍もの吸水剤を配合した特別仕様だったのです。この日は凍結路での効果を体験するために、市販されているヨコハマタイヤのスタッドレスタイヤ「アイスガード6」を履いた車両も用意され、両者の比較を体験することができました。

↑横浜ゴムのスタッドレスタイヤには、トレッドゴム表面を凹凸にしてミクロの水膜を除去する吸水剤を配合

 

横浜ゴムでは凍結路での能力を高めるために「プレミアム吸水ゴム」と呼ばれる素材を使って水膜除去を行っています。ここに配合されている添加物は「エボ吸水ホワイトゲル」と「新マイクロ撥水バルーン」というもの。今回の比較では、この添加剤の量をノーマル比で3倍にまで増やすことで氷上でのグリップ力はどう違うのかを試しました。

 

体験試乗したのは横浜ゴムが所有する屋内氷盤路。風や降雪の影響を受けず、安定した条件での試乗が可能となる施設です。

↑横浜ゴムが旭川市郊外に所有する屋内氷盤路施設。風や降雪の影響を受けず安定した条件での試乗が可能となる

 

↑吸水剤を3倍にまで増やしたスペシャル仕様のタイヤとアイスガード6(従来品)との比較試乗の模様

 

結果は明らかな差となって表れました。まず制動テストでは30km/hでフルブレーキングするとノーマルのアイスガード6が10m程度で停止。それに対して吸水剤3倍仕様は9m程度で停止し、およそ10%の短縮となったのです。制動フィーリングも良好で、ブレーキペダルを踏んだ瞬間にグッと踏ん張ってくれるので安心感もありました。

↑吸水剤を3倍にしたスペシャル仕様タイヤ(上)は、ノーマルの「アイスガード6」よりも制動距離が約10%短く済んだ

 

このあとはスラロームで横方向のグリップ力も試しました。20km/h程度で走行すると切り始めはどちらもグリップを感じましたが、アイスガード6は徐々にグリップを失い始め、後半では横滑り防止機能であるVSCのアシストが思いっきり作動。対する吸水剤3倍仕様はVSCの介入が最小限にとどまったのです。

↑スラロームによる横方向のグリップ力でも吸水剤を3倍にしたスペシャル仕様が安定した走りを見せた

 

これは想像以上の違いでした。ここまで性能が上がるのなら吸水剤をもっと配合したタイヤを提供すればいいのに……と思ったのですが、現状ではそれができない理由があるとのこと。なんでも、吸水剤を多くすると、製造コストが上がるだけでなく耐久性までも落ち、さらにゴム自体の剛性も下がって走行性能の悪化にもつながるということでした。

 

ヨコハマタイヤとしてはこの課題を克服するための開発に取り組んでいるとのこと。スタッドレスタイヤの性能は今後もまだまだ向上するのは確かなようです。耐久性もあってドライビング性能も落ちず、凍結路にも強いスタッドレスタイヤの登場に期待しましょう。

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