【新型12000系④】新線へ乗り入れる車両の予定と増備計画
新線開業後、JRへ乗り入れる車両は12000系のみとなる予定だ。そのため11月30日までに12000系5編成(計50両)が造られる。最終的には12000系は6編成が用意される(1編成が予備編成となる)。
E233系をもとに造られた11000系は、今のところJR路線への乗り入れはないそうだ。
ちなみに相鉄の車両は、現在41編成400両が在籍している。このうち、すでに7編成が「YOKOHAMA NAVYBLUE」カラーで塗られる。この色への塗装変更は既存の車両も徐々に進められる予定で、2022年度には8割。将来は全車が同カラーで塗られることになる。
【どうなる新線?①】見たぞ!相鉄・JR直通線レール締結式
12000系の新車公開後、新駅となる羽沢横浜国大駅で、「相鉄・JR直通線」のレール締結式が行われた。
ちょうど1年前、2018年1月17日に建設途中の羽沢横浜国大駅を見させていただく機会があったが、その時に比べて完成間近といった姿となっていた。
1年前の本サイトでの紹介記事は下記を参照。
神奈川東部方面線/おおさか東線/七隈線—開業が近づく「鉄道新路線」3選+α
2019年11月30日に開業することとなった「相鉄・JR直通線」と、2022年度下期に開業予定の「相鉄・東急直通線」は、ともに国土交通省が推し進める「都市鉄道等利便増進法」に基づく新線建設計画だ。同法律は大都市の交通ネットワークの「速達性向上」を目指している。
この法律に基づき2006年に新路線「相鉄・JR直通線」の申請が行われた。2010年3月25日に起工式が行われ、申請から13年を経て「相鉄・JR直通線」の路線が結ばれる。事業主体は独立行政法人鉄道建設・運輸施設整備支援機構で、同機構が線路や施設の建設・運営を行う。相模鉄道が線路使用料を払う形だ。
さてレール締結式。どのような式なのだろう。レール締結式というのだから、新たにレールが、式典の時に結びつけられるのかなと、筆者は勘違いしていた。
地下にある羽沢横浜国大駅の2番線ホームへ降りると、ホームドアの下のレールはすでに結ばれていた。レール締結式というのは、あくまで式典で、枕木にレールを固定するボルトを関係者が締める行為であることを知った。
それはいわば当然のことで、ロングレールをその場でつなげようと思ったら大変な作業になってしまう。式典のような短時間には行えない。
紅白の幕を前にして式台が設けられて建設関係者が並び式典が進む。
「開会の辞」、「主催者挨拶」と進み、「レール締結式」となる。さらにボルトがしっかり締められたか「点検確認」と進む。そして日本の式典らしく「清めの儀」としてお神酒でレールが清められる。そして「テープカット」、「くす玉割」とつつがなく進む。
その次は「渡り初め(わたりぞめ)」だ。さて、どのような儀式なのだろう?
作業用のレールカーが、結んだレールの上を無事に走り切る行程が「渡り初め」だった。なるほどと思う。橋などの完成時にクルマや人が「渡り初め」するように、線路はやはり車両が初めて走っての「渡り初め」だったのだ。
このあと「閉会の辞」があり無事に「レール締結式」が終了した。
それぞれの儀式が無事に終わると関係者から拍手が湧き上がる。工事も一段落が付き、ほっと一息いう思いが強いのだろう。残りあと少し、無事に終了することを願いたい。