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2019/5/18 17:30

開業100周年を迎える「美濃赤坂線」――ミニ路線を巡る10の秘密

【美濃赤坂線の秘密⑩】美濃赤坂駅を発車した貨物列車はどこへ?

美濃赤坂線は単に東海道本線の支線というだけでなしに、西濃鉄道という鉄道好きには興味をそそる路線がその先にある。古い街並み散策もできる。美濃赤坂線は路線が短いながらも、いわば一粒で何粒も美味しいそんな魅力を秘めている。

 

さて、美濃赤坂駅着発の貨物列車の時刻も触れておこう。

 

◆美濃赤坂線の貨物列車時刻

〈下り〉

5781列車(土曜日運休):大垣5時41分発 → 美濃赤坂5時47分着

8785列車:大垣11時15分発 → 美濃赤坂11時21分着

5783列車(日曜日運休):大垣15時23分発 → 美濃赤坂15時31分着

〈上り〉

5780列車(日曜日運休):美濃赤坂9時22分発 → 大垣9時29分着

8784列車:美濃赤坂15時13分発 → 大垣15時20分着

5782列車(日曜日運休):美濃赤坂19時12分発 → 大垣19時19分着

 

↑美濃赤坂駅を発車する5780列車。美濃赤坂線を走る貨物列車のうち、臨時の8784列車と8785列車以外はすべてが国鉄形のEF64形式電気機関車が使われている

 

貨物列車に使われる貨車はホキ2000形。荷主の矢橋工業が所有する貨車で35トン積み。出発地では上から石灰石を載せ、目的地では貨車の下から積載した石灰石を降ろすホッパ車と呼ばれる貨車だ。

 

列車は貨車20両、または貨車24両で構成。JRの路線内ではEF64形式、またはEF210形式に牽かれて走る。南荒尾信号場で、美濃赤坂線から東海道本線へ入る。この列車はどこまで行っているのだろう。

 

東海道本線を上り、岐阜駅、名古屋駅を通過、さらに東海道本線の笠寺駅まで走る。

 

笠寺駅で名古屋臨海鉄道(貨物専用路線)に引き継がれ、同線の名古屋南貨物駅(新日鐵住金名古屋製鐵所)まで輸送される。ここには矢橋工業の名古屋事業部があり、製鉄所で焼結鉱(製鉄に必要となる素材)を生産するにあたり、必要とされる粉状の石灰石を供給している。

 

古くは金生山で採掘された石灰石は赤坂宿の港を利用して輸送された。

 

美濃赤坂線が開業した100年前から鉄道輸送を利用され、さらに西濃鉄道ができて、両路線を通って運ばれている。金生山から石灰石が採掘されるかぎり、美濃赤坂線は石灰石輸送に欠かせない路線として活き続けることだろう。

↑名古屋臨海鉄道を走る石灰石輸送列車。写真はすでに石灰石は送り届けられ、空の状態で、美濃赤坂駅へ戻る「石灰石返空列車」。輸送にはホキ2000形(左上)が使われる。貨車の上部には細かい石灰石の粉が輸送時に飛び出さないように覆いが付けられている

 

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